2009年12月一覧

新李朝、下駄箱出来た

Dsc_0038 出来ました。久々の大作?でしたので少し疲れました。

こういう製品を作るときは植木屋さんじゃないけれど、一気に作るんじゃなく、休み休み様子を見ながら作ります。

ちょとセクシーやね。

Dsc_0041 内部はシンプルなヒノキの棚板がくぎ打ちで付いています。

中央が垂れてくるのを裏板で防ぐ構造です。

もう少しワックス分の多いオイルを使った方が艶が出てメリハリがついたかもしれません。

Dsc_0051 十字は一か所くらい傾いていたりして遊びがあっても良かったかな。

でも、まあ成功していると思います。

Dsc_0048 アリ組も美しいです。

桂はやさしい感じで、艶を上げると、ちょっと“お水”っぽくなって、私の好みかもしれません。

今回で、この材料もわずかになり、もう小さなものしか作れません。


子根付きホゾの伝説

本日のブログは木工上級コースのお話しです。一般の方にはわからないし、また解説もしていませんので、全く理解できません。悪しからず。

Dsc_0002 下駄箱は実は今日完成したんですが、話は少しバックします。

これは扉の框組みなんですが、ホゾ幅が短く、普通なら子根を入れたいところではないでしょうか。

残念ながら、私の木工は自己流なので常識を知りません。

Dsc_00026 しかし、余程幅が広いダイニングテーブルのような組手ならともかく、ちょっとの子根が効くような気はしません。実際やってみてそう思います。それよりもホゾを正確に作ることが重要ではないでしょうか。

もし、このような小さな框に子根を掘る場合は、ホゾ穴の流れで角鑿盤で突くのはいけません。正確でないし、ズボズボです。底を整えるにも手間がかかります。年中手道具を使ってる人は楽勝かもしれませんが。

ルーターマシンでホゾ幅よりわずかに狭く、溝を突いてやると決まります。楽だし正確です。でも、そこまでしなくてもいいような気がします。


菩提樹の種

先月の宇和島で伊達家ゆかりの庭園”天赦園”で菩提樹の種を拾ってきました。

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レオナルド・ダビンチがヘリコプターのスケッチを描く、遥か前より菩提樹はこの方法で種を飛ばしていたんでしょうね。

対処療法的な進化じゃないよな。植物のどこに脳があるのか?まったくもって不思議です。


下駄箱、大分出来た。

3333 本日も比較的真面目に仕事をしました。下駄箱本体の下にすける、袴の製作です。

”止め”の補強は、いろいろなやり方があると思いますが、今回は外から見えないよう、サネを入れることにしました。

Dsc_001831 完璧じゃ。ちょっと薄いので、材は丈夫な山桜を使いました。

横切り盤は”大日”のを新品で導入したのですが、イマイチ精度が出ないので、桑原の中古に代えてもらうよう交渉中です。でも、相手の爺さんが、もう仕事もしていないのに手放してくれないそうです。

Dsc_0021 角度を付けるために切り落とした木片は、捨てないでクランピングに使います。

PIボンドを使いましたが、このボンドは粘土が高いので、サネは緩めにしておきます。

Dsc_002655 もう一息です。この下駄箱は家より長持ちすると思うので、孫子の代ではキャビネットとして使えるようにしました。

自分としては、失敗や~、と思う所が2ヶ所あるんですが、わからんやろうな。


極道の宵

東京から帰った早々、刺身が食べたくなって「やまぶき」に出かけた。本当は、東京でも国立市の焼鳥“柴さん”やら京橋の何とやら(名前を忘れた)とか、安くて美味しいお店に行きました。焼鳥は東京の方がはるかに旨いな。

Dsc_0006 本日は、「やまぶき」の少し手前にあるホテルの薬湯湯に浸かってからの出陣だ。まさに極道。

このあずま屋もホテルの一部。洒落ているようで、実際は3セクで始まった施設で、内情は火の車と思う。

Dsc_001233 移築した倉。カッコいいんですけど、どういう展望と言うか見込みが合ってこんなことしたんだろう?当時すでに経済の見通しは怪しかったのにな。駆け込みやったんやな。

Dsc_002066 ヨコのお刺身。香りと甘みがあって絶品じゃ。

大将が言うには「今のカツオは良くなくて、そんなもん料理しても、ただの刺身になるちや!」・・・・・そうだ。

手製のカボチャの羊羹?添え。美味しかったよ。

Dsc_0023 これまた絶品で、他の酔っぱらい達も無言ですする。

Dsc_0027 最後に、地元の豆腐を揚げて出してくれた、素朴でいいわ~。熱々。

今日も大満足じゃ。

Dsc_003466 翌朝、冷え込んで仁淀川の川面に靄が立ち込めていた。

Dsc_00366 カシキ砦の荒くれ共も毎晩やっているのだろうか。すっかり冬支度だ。

ここは、寒くなればバンバン薪をくべればいいし、夏は川へ飛び込めばいい便利なところだ。実は河原は風が通って夏でも涼しいんですが。

田舎は結構リッチやね。


終日切り抜き。

Dsc_0012 中断していた、下駄箱の製作を一昨日より再開しています。

扉のカマチ組も出来、今日は鏡板の十字の切り抜きをしていました。

Dsc_000566 新調したロングアームのヘグナーの糸鋸を使っています。

最初に試作の鏡板を切り抜いて様子を見て、本番は2枚一組で切り抜きました。

ロングアームだと9割方の穴はバックせずに挽くことができます。

Dsc_001066 それにしても地味な作業です。これは売物にならんかな。

モモが来て、器用に両手で挟んでカジカジしていました。

Dsc_0013 鏡板は先に塗装して仕上げておきます。なかなかいい感じです。

機械で穴を開けたのではないので、しかも下手なので、暖か味があります。

今日は、グルメネタの予定でしたが、作業もしているふりをしないと、施主様に怒られます。


屋根の補修

Dsc_000122 母屋の屋根の目地の部分を左官に補修してもらっていました。

日本建築の母屋は築30年になりますが、周りのずっと後に建てたプレハブ住宅が薄汚くなっていく中で。ピカピカです。

日本建築は高いように思われていますが、実際はハウスメーカーの家より安いくらいです。ハウスメーカーの家は、営業宣伝費が4割を占めるなんて聞いたことがあります。施主を紹介すれば建築費の一割を貰えるとか・・・・。

近所のプレハブ建築現場を見たことがありますが、あまりに簡単に建つので、途中からわざとにゆっくり作っているように見えました。木工の仕事をしている者から見ると、使っている内部の材料は最低のもので、本当に仮の住まいという気がします。とても何千万という金額を払う気はしません・・・・・ないけど。

また、次の世代が住宅費に金をかけなくてはならないのは、バカバカしいと思うけどな。

ただ、今流行りの断熱性は優れていて、在来工法も見習う部分はあると思います。

Dsc_002423 うちの母屋は、隙間風一杯です。眺めはいいけどな。

すみません、先月行った、宇和島城天守でした。


帰って来ました

本日、夕刻無事帰り着きました。12日間も留守にしていました。もうヘトヘトです。あちこちで泊めてもらい、宿の主人の上戸、下戸にかかわらず、毎晩午前様でしたので無理もないです。全部の友人宅を回り、更に九州まで南下すれば年内には帰り着かなかったでしょう。

Dsc_0016 帰りは久々に中央高速を使いましたが、高知が如何に経済のネットワークから隔絶した土地であるかを再確認しました。

でも、昨夜泊めてもらった名古屋の友人宅を朝9時に出発、曇天の瀬戸内海を抜け、四国山脈を越えると、空はきれいに晴れ上がり、空気も全然違っていて「あ~、やっぱり高知はいいわ~!」と思ったのでした。

皆さん、大変お世話になりました。

*ぐずぐずしていたら、帰りの移動日が土日になりました。私のハイエースは中型貨物で1000円高速の対象外です。乗用車で混む上に、土日は昼間割引もありません。ポルシェやベンツが、橋の料金も入れて2000円で帰るところを、2万円以上かかるなんて不公平です。政治家がアホやと、下々の者は本当に困ります。

でも、お母ちゃんが小遣い”10億円”くれたら、こんな文句は言わないと思います。


個展、無事終了しました。

004 昨日夕刻、富士山が見えております。

一昨日で個展は無事終了しました。まずまずの結果で満足しています。

以前、広告を出して即効性の効き目はなかった『銀花』の編集部の方が来て、いろいろ買って下さいました。営業活動というものは、どこで実を結ぶかわかりませんね。テレビ局のディレクターもおいでになり、定期的な個展の必要性を感じました。

また、つんぼ桟敷的な高知県の不況に比べ、東京もそれなりに深刻な不況であることを肌で感じました。高齢化とか、空洞化は都心にもあるんですね。

045 現在は別の知人の家に居候しています。リボンちゃんです。羊犬です。超おとなしいです。本当は早く帰りたいです。東京には飛行機でゆっくり来たいもんですね。しかし、そんな贅沢は出来ないしな。

来年の会場を物色して帰路につきます。


イラストレーターで

本日は午後からお客さんが来ません・・・・・が”夜のお付き合い”のお誘いの電話は沢山かかってきます・・・・・が、一応個展をしているので、それなりに疲れて電車に乗って「酒場放浪記」に出掛ける元気もないというのが、本当のところです。

033_2 で、急に下駄箱作りの続きになるんです。

高知で製作中の下駄箱は、鏡板に十字のスリットが入るデザインなんです。これは李朝の白磁の筆立てからヒントを得たというか、パクッたというか。

ここで難しいのはスリットの大きさや、数、配置の問題です。これはパソコンを活用するのが便利です。しかしパソコンソフトの”イラストレーター”を自由自在に使うには程遠い私です。

そこで、個展会場の主人というか、宿主がその方面のプロなのでササッとやってもらいました。

035_2 こんな感じになります。

高知に帰って、実物大にプリントアウトして、鏡板に写し取り、糸鋸で切り取ります。

流石にぶっつけ本番で加工するのではなく、1枚だけ仕上げて、扉に仮組みしてチェックします。

041 きちんと手順を踏んで画像を作れば、このようにマウスで引き戸をスライドさせることも出来ます。こりゃいいわ。

実は、この記事は昨日のものです。夕刻、急にお客さんがバタバタとやってきて、その後宴会に突入したのでUPするのが遅れました。