文化・芸術一覧

「きんこん土佐日記」

001321地元ネタですみませんが、高知新聞に連載している4コマ漫画「きんこん土佐日記」の村岡マサヒロさんの個展が近所のギャラリー『コパ』で開催されています。25日(水)まで。

この漫画は、地方紙としてはズ抜けています。いや、全国紙と比べても遜色ないどころか、爽やかさでは上です。

今回の展示はショボイけど、ご本人が常駐しているというサービスぶりです。エライ!! お茶まで入れてくれました。

「きんこん土佐日記」の短編は全国版の月刊誌にも1年半にわたって掲載されたそうですが、土佐弁がイマイチ理解されなかったことも多かったそうです。

毎日、はずれのない漫画を描く村岡さんですが、どうもここんとこ低調です。そのことを言うと「ここに詰めておりまして~」とのこと。なるほど~!!まあ、ファンサービスも大事ですな。

はじめてお目にかかりましたが、家がごく近所なので一緒に飲みに行きたいもんですね。


目はいいと思っています。視力は悪いですし、老眼も入ってます。そうじゃなくて、モノを見る目です。

高校生の時から、美術方面を志していたので、拳闘家が腕を磨くように、私も見る目を磨いてきたのです。

聞くところによると、生後間もない赤ちゃんに3か月も目隠しをすると、一生弱視か、メクラで終わるそうです。脳に”見る”という領域が発生しなくなるようです。まさか、わざわざ実験をしたわけではないでしょうが。

そんな訳で、「明きメクラ」なんていう言葉があるように、本当に見る、見えるというのは修練を積むと、積まないとでは全然違ってくるのです。

目が良くなると、文化、芸術だけではなくて、テレビを見ていても出演者の体調なんかもわかります。死病にとりつかれている人もわかります。もう、相当前ですが、NHKの松平アナ(個人的には、わりと好きなんですが)が朝のニュースに出ていて、

私が「このおっさん、相当おかしい!」と言うと、
母親が「何言いゆう。世が世なら・・・・・・etc]と怒られました。

しかし、それから一ヶ月もしないうちに、タクシーの運転手を叩いて、降板になりました。松平アナは高知にもいたことがあって、酒は大分好きなようです。

相撲の大一番なんかも、表情でおよそ勝敗はわかります。大男が裸で張り合うわけですから、取り組みの前に勝負はついています。

競馬馬なんかも、馬券を買う前に見れば、的中させる自信はあります。でも、あいつら全馬、ピクピクしてやがるからな。それに、この能力は世界平和のために使うように言われているんです。

いや~、日本の先行きは不安ですな。世界もだけど。国会もお幼稚の喧嘩をずっと続けるのかな。


唐招提寺

昨日読み終えた、井上靖著「天平の甍」は鑑真和上が苦難の末に日本に渡るまでの話だが、和上ゆかりの寺が唐招提寺です。

そんなことを知る前から、私は唐招提寺が大好きで、一日中ゴロゴロしていたいくらいです。奈良時代の創建当時から変わってない伽藍がそういう気分にさせるのかもしれません。美大生なんてのは頭は粗末なものだが、鼻は利くのだ。(ちなみに頭はアルツハイマーで鼻は蓄膿というのが日本の政治家です)

ところで私が一昨年訪れた時、金堂はまだ解体修理中で、観光客はその様子を見ることが出来た。そこで気になったのは、作業している大工たちの緊張感のなさで、なんか”棟梁・西岡常一“の話と大分違うやんけー!!と思いました。プレハブ大工の方がまだましじゃ。生活かかっとるからな。

宮大工なんて、予算と時間がたっぷりあるだけなんかい?まあ、全部が全部じゃないでしょうが、がっかりでした。

過日、BSデジタルで唐招提寺を特集していた。実にしょうもない内容だった。登場したスタッフも妙に頼りなかったしな。屋根に新たに補強を入れたらしいけど大丈夫かな。


土門拳の「古寺巡礼」

古寺巡礼のマイブームは続いていて、昨日は図書館で井上靖の「天平の甍」を借りてきました。

ところで、家にあった土門拳の「古寺巡礼」全5巻は、昭和59年発行のA4強の大きさのものですが、「なんだかな~!」って感じで、ずっとちぐはぐなものを感じていました。

図書館に行くと、でか過ぎて書棚に横にした「古寺巡礼」があって、家のは”廉価盤”と分かっていましたから、こりゃー豪華本じゃと、何気なく開くと全然違っていました。

まず、写真の数が倍くらいあって、家のはダイジェスト版とわかりました。しかも、ダイジェスト版は時代が新しいだけシャープですが、オリジナルは本人が念入りに校正しただけあって絵画的な雰囲気です。同じ写真でも「ヒィー!!こういうことやったんじゃー!!」てな感じです。土門は、プリントによる展覧会より出版に力を入れていたのです。正解じゃ。

家のは、彼が最後の昏睡状態に入っている時に出版されたもので、印刷技術が上がっているだけで、ひどいもんだったんです。

オリジナルを見ると納得できるし、一冊が一つの作品であることが良くわかります。居ながらにして奈良京都にいるようです。落ち着くわ。皆さんも図書館に行かれたら是非見て下さい。重いですけど。目方が。

それでも印刷されているのは、ごく一部なんでしょうが、撮りに撮ったりで、土門が「納得がいかん~!」と、一週間もたたないうちに、助手をひきつれて、寺に顔を出すと和尚さんは棒でも飲んだような顔になったそうです。

きつくて嫌な奴のイメージがありましたが、大変情熱家で面倒見も良かったそうです。凄い勉強家でもあったようです。随筆も出てますから、私もしばらく勉強できます。文章がとても平明な言葉で書かれているのも好感が持てます。

私の作ったお玉は、土門拳がその昔、奈良の骨董屋で買ってきたのを複製したものです。

*ちょっとネットで調べてみましたが、図書館にあったのも4色印刷の普及版で、オリジナルは8色印刷で桐箱に入って、当時の金額で一巻¥40万もしたそうです。売れなくて困ったらしいです。


版画を買う。

わが、いの町は紙の町です。手すき和紙も昔は盛んで、父の家の生業でした。そんな訳で、4年に一度、世界から版画を公募する”トリエンナーレ展”が「紙の博物館」で行われます。

その選に漏れた作品を、最初は律儀に送り返していたのですが、費用も手間も大変で、今は指定がない限り競売にかけられます。その金はいの町に入るんじゃろうな。

落選作は大判でも8000円、小品は1000円からです。もとより入選作には興味がありません。すごく安いので、初回から一番買っていて、もうYIP待遇です。

しかし、一度も案内の葉書が来ません。今日も「そりゃおかしいですね~。すみません。」といいつつ住所は聞かれませんでした。流石、お役所じゃ。

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シンガポールからの作品。楽しいですね。色の部分の意味が、イマイチわからないけど。

リノカット(ゴム版)です。

Dsc_0032 これはイギリス人が日本の風景を彫ったもの。

題名はSHOPPERS USUKI JAPANです。幅は400㎜位。\3,000なり。塗り絵したくなるな。

Dsc_0029 これもリノカット。メキシコの作家。バルカン半島や中南米とか、途上国の作家の作品がずっと面白いです。

刀に勢いがあって、中堅の作家と想像できます。私は、版画はやっぱり白黒で手の跡が残る作品が好きです。

Dsc_0023 これは、部分だけど、ポーランドの作家、技法はアクアチント。

薄い額装をしてプレゼントにいです。

会期中、入れ替えがあるのでまた行きます。

最初は、自分で額装をして高く売ろうなんて考えていたんですが、コレクターになってしまいました。

一度、ショールームで版画展をやりたいです。でも、なかなか額装が追い付きません。


記憶力のみ!

この一週間は、殆ど木工はせずに、仏像に関する本を読んだり、写真集を見たり、資料を集めていた。

幸い、仏像や奈良時代以降の資料は家にあり、土門拳の「古寺巡礼」も参考になった。このあたりは両親に感謝しなけばならないが、自分が何とはなしに買い集めていた本も役に立った。

高知県の文化財の写真集なんかも、他ではなかなか見られないショットがあって参考になった。

ついには、高校の日本史の教科書を引っ張り出してきて、白鳳文化と天平文化がどちらが先かなんて調べ始めた。ちなみに、チャンバラ小説の好きな私は、歴史日本地図なんかも持っています。

しかしね~、赤のアンダーラインの一杯入った、日本史の教科書を開いて当時を思い出すと、ホント日本の勉強は“記憶”やな。

確かに、記憶力は頭の良さの一つのバロメータにはなるかもしれないけれど、スポーツカーやブルドーザーもあるように脳も様々ではないのか。

アメリカなんかは、本を見ればわかるようなことは憶えなくてもよいということで、資料持ち込みの試験が普通であると聞いたことがある。

そうです、私も記憶力が悪くて本当に苦労しました。日本史の先生は部活の顧問だったので、しょうがなく頑張りましたが、世界史はたいてい赤点でした。映像とかは忘れないいんですが、固有名詞や年号は・・・・・。しかも、現在は若年性の痴呆も加わって大変じゃ~!それに、今はもうみんなが忘れているのに意味ないやんけ~!

もっと、内容のあることを教えて欲しかったな。政府や先生方、歴史は面白いのに嫌いになるようなことやってませんか?

記憶力だけがずば抜けていて、感性や想像力のない連中が東大から官僚になって、天下りでガボガボ儲けてるのと違うんかい。(ヒガミかも)

まあ、今の受験は、”脳のスポ根”みたいなもんでしょうな。忍耐力はつくかもしれないけれど、ノーベル賞を獲るような人はふるいにかけられるかもしれません。


高橋正治「鉄の仕事展」

政府の給付金問題、テレビで見てると、あきれ返ってものが言えません。ほんまに、アホ、糞、馬鹿。誇張ではなく、中学校の学級委員でも、もっとまともです。どうしたもんじゃろ。そんなことやってる場合かよ。

Img004 話は変わりますが、京都の友達の高橋正治さんの個展が、来週の木曜日から高知大丸で始まります。是非お出でてください。

高橋さんは同年輩だし、いけるくちで、夜の誘いを断りません。いつも、3次会まではいきます。私も、木工を始める前は鉄をやっていたので、気が合うのでしょうか。鉄は、材料の心配がなく、製作に打ち込めるので、ヤッパ、羨ましいジョ~!!

高橋さんから聞いた話では、九州に旅客機のパイロットがオーナーの喫茶店があって、矢澤金太郎さんの家具に、高橋さんの照明で統一されているらしいです。「スゲー、重い」そうです。ほんで、音楽はベートーベンとか・・・・・・。

一杯やるのが楽しみです。


アートキャンプinしもなの郷(2)

二日目は、ペイントの授業がありました。ダンボールに描いてゆきます。その後、燻製BOXに組み立てるそうです。Dsc_0128 なんか臭くなりそう。

ぺインターは、名人が揃っています。ドキンちゃんの顔がデフォルメされているのは、お菓子の包み紙をそのまま転写したからだそうです。

Dsc_0127 彼の場合は、これは、繰り返されるモチーフの一つです。この後、同色の水性ペイントで余白を塗りました。非常に渋いアプローチです。

Dsc_0084 全然関係ないのですが、山には、地衣類というのでしょうか、目を凝らすと不思議が一杯です。ニョロニョロ。

Dsc_0047 ”しもなの郷”の食事は、素朴で、動物性蛋白質が当たり前になってしまった私たちには物足りませんが、昔の食生活を考えさせられます。

これは、昔ながらのキュウリだそう。くせがなくておいしい。右上はワサビ。

Dsc_0121 お昼は炊き込みご飯。クレソンは下の渓流から採ってきたものです・・・・・これで、十分なんですね、明治初期、外国人は日本人が粗食でよく働くのに驚嘆したそうです。

夜は、若く見える生徒たちも、実は二十歳を過ぎている子も多く、結構飲むのです。これも楽しみです。

その後、図書室(改装して畳が敷かれています)で雑魚寝するのですが「いやいやえん」とか、井上靖の「しろばんば」とか懐かしい、読みたい本が一杯あって、1週間はいられそうです。次回は朗読会をするのも面白いかもしれません。でも、久々の授業に少し疲れました。


アートキャンプinしもなの郷(1)

少し障害のある若者のアートキャンプに講師として呼ばれました。今回が2回目でわりと楽しみな仕事なのだ。殆ど、ボランティアでもOK牧場。Dsc_0048

場所は仁淀川町下名野川の廃校になった小学校を改装した宿泊施設です。

前回、私としては当然、木工(木の枝とかを使った動物作りなど)をしました。生徒たちは普段なかなか加工できない材料に夢中になっておりましたが、やはり危険で、自由に作らせる部分が少なかったので、今回は少し方向転換しました。 Dsc_0087

比較的安価で手に入る”タテズ”をばらして、校庭に立体作品を作ることにしました。

Dsc_0093_2 タコ糸でドンドン連結していきます。

Dsc_0106 二日間、計3時間ほどの制作で、校庭半分ほども拡がりました。我ながら面白い企画で、健常者にも十分楽しめます。このキャンプの授業はすべて、保護者も参加して夢中になってしまいます。私もこういう学校なら、まだ教師を続けていたかもしれません。

Dsc_0011 すぐ下の渓流にはアメゴとアユがいます。もちろん、これは水槽を写したんですが。

あすは、この続きです。


お宝拝見

先日、西日本の、あるお客様の所へ、納品に車を走らせた。楽しみにしていたのは、その方が、木工品や李朝もののコレクターで、見せてくれるそうなのだ。

Dsc_00380001 バンダジに囲まれた部屋で、角張りの箪笥や、小箱、文具などなど、「いいですね~!」を連発していると、取って置きの酒器があるというので、出てきたのがこれです。

白磁の酒器といえば、両側に耳のついた、あれかと思っていましたが、手のひらに載る大きさで、西洋アンティークと見まがうような形。でも李朝です。モダンです。やっぱり李朝は、なんでもありですね。

私は、李朝の古い図録は何冊か持ってますが、こんなのは見たことがありません。珍品というには、美しいです。薄いところは1ミリ位しかありません。鹿のほかに、おどけた龍、亀、金魚なども描かれています。

陶芸のことはさほど詳しくはありませんが、削り出したんでしょうね。それにしても柄のユニークさはたまりません。まあ、実際、酒を飲むもんじゃ~ないような。それとも、王様クラスは使ったんでしょうか。

現在、5千万だそうです。俺ならもっといくけどな~。中国人がどんどん金持ちになっていますから、楽しみですね。「なんかパッと見は、結婚式の引き出物みたいですがね~」ひとこと、言っておきました。

もうひとつ、スケールの大きな話。先日、電話機の子機の一つがこわれて、修理に持ってゆくと、1万円前後かかるとの事。価格ドットコムで調べると、今使ってるのと同じ、子機2台付の電話機が1万円という。

Dsc_00510002 もうそれにしようと決めて、念のため、子機を数回、床に打ち付けつけると・・・・・・・治りました。とても幸せ。

皆さんも、いざというときは、是非やってみて下さい。