木工家専用一覧

始末した。

今日もよく働きました。
昨日は勢いでやっつけたが、本日はボチボチと。体がもちません。作業中に首の筋を違えそうになる。昼寝中にわき腹と足をつりました。
 
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昨日、20センチだった割れがここまで拡がっていた。さっさと2枚に割る。
 
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昨日、Oさんと降ろした材で幅広の物は
全く持ち上がらなかった。持って持てないことはないだろうが腰が壊れます。芯に近い板はバンドソーで割りました。
割れ止めのボンドを塗る。この台車が大活躍。
 
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皮は出来れば剝いでおいた方が良い。矢張り、魚でも獣でも
皮と身の間が美味いせいか、虫もこの部分に入りますから。
山火事に対応してか、皮は薪ストーブでも燃えにくいのでゴミに出します。
 
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朴はこのように赤身と白身のコントラストが少ないのが良材です。そして赤身が黒ずんでない事が重要。
 
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平積より立てた方が一般に乾きよいと言います。反りやすいけど「リン」と接する部分が傷んだりしません。一般の方には分からなくてすみません。
 
厚さ2寸で乾燥まで2年。それまでは生きていますが、この材を全部使いきることはないと思う。早めに引退して南の島で暮らしたい。

大工の製本

今日もパソコンと機械とにらめっこ。健康に悪いし腹も空かんし酒も旨くない。
 
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最近は何でも取説がWEBだったりしますよね。アナログ人間の私はレーザープリンターで印刷して製本します。滅多にある事ではない。
でも、これではすぐ破けてしまう。
 
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そこで70枚まで止められる大型ホッチキスを買おうと思いましたが高価だし出番もそんなにない。
そこでエアタッカーを使うことを思い付きました。
 
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桐材の木口を控えにして打ち込んでマイナスドライバーで外します。
 
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槌で叩いて止めます。これだと100枚以上でもOKです。
 
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こんな感じで出来上がり。
今回は大工さんで製本が必要な方という、ごくレアなケースで
一般の方は参考にならなかったと思います。手動のタッカーでもそこそこいけると思います。

ベンチのクレーム

 
オバマ大統領の広島訪問を受けての安部ちゃんのインタビュー、久々に人間的な表情を見せていました。悪い人じゃないんでしょうけど、馬鹿だからしょうがない。
広島訪問はアメリカでもデリケートな問題で賛否両論と言いますが「原爆の人体実験」をやったのですから無理もないな。
 
三菱の燃費偽装、自己申告だとは知りませんでした。他のメーカーもどうなんじゃろ?
 
舛添がプライムニュースに出ていたのをチラッと見ましたが、兵庫の号泣県議によく似ていました。散髪代まで経費で落とすとはセコ過ぎです。
 
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話はグッとスケールが小さくなります。
6年前にベンチを納めたお客さんから「背もたれからカキッ!」て音がすると連絡がありました。
 
「まさか座ってないでしょうね。」
「毎日便利に使っています。」
「それは困りますぅ~。」
 
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強度を出すために、両端のスピンドルはオフセットされています。
また、表情に立体感が出てカッコいい。
 
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今回、この部分に非常に強い力が加わると実感!
ここん家は丘陵地帯にあり高乾燥なので徐々に緩くなったのでしょう。上の接合が外れていました。ホゾは十分長くとっていたのですが。
両端のスピンドルは3割増しの太さですがホテルなどに設置する場合は不安です。もう一本増やすなどした方が良いでしょう。
 
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このようなタイプだとしなりますが、かえって丈夫かも。
 
瞬間接着剤を持って修理に伺ったのですが、存外精密に出来ていて、隙間が全くなく接着剤が入りません。しょうがないので持ち帰り、低粘度でシャブシャブの接着剤を浸透させました。
 
半日の手間。6年も経っているので修理代を請求してもいいようなものですが、中々出来ません。木工は甚だ損な商売ですね。
 

新旧比較

風邪気味でしたが、根性で持ちこたえています。

でも、昨日から扇風機を回したいような陽気です。

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右は15年ほど前に作ったT型チェアー。

別に手抜きしたわけじゃなくて、和食店用に納めましたので、素朴で民芸的なデザインにしております。

このほど、別の店で使われることになり、修理し汚れを落として塗り直しました。

左の現行品は10年ほど前からこの姿です。

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何も知らなかった頃の貫通ホゾ。クサビ入り。クソ木工雑誌の影響です。

十分な厚みがあれば、貫通ホゾは百害あって一利なし。特にクサビは胴付じゃないと意味がありませんし、穴も臼にしなくてはなりません。

実際、何脚かはホゾが突き出ていました。

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この脚の形状は凹んで見えて、造形的に難あり。

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このように外側に膨らんでいるのが○。

穴開けの角度が急になり難易度は増しますが。

『石の上にも3年』ちょっとずつ進化してゆきます。


フェイスワーク

今日の話は一般の方には分かりません。

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T型チェアーの在庫がなくなったので製作中です。端材で都合11脚の予定です。

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座面の窪みを削り出します。いや、削り取るか?

このようなワークの形状は危険です。気を付けないと。

チャックは大きなものを使うほど、振動が出ません。

ツールレストはワーク近付け過ぎてもいけません。適当な距離を置かないとスムーズに刃物を動かせません。

それよりもツールレストの高さが大事なようです。

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使う刃物はボールガウジとスクレーパー。

私は棒削りは得意なのですが、フェイスワークは中級クラスです。

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柔らかいタモではスクレイパーで仕上げようとすると、慎重にやっても“むしくれ”てしまいます。傷は結構深い。

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刃先に“返り”を付けるとかなり改善します。

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ボールガウジだと切れは良い。刃物をよく研ぐのと振動を抑えるのがコツです。

しかし、私の技術ではスムーズな曲面は無理。ただ、この位ならペーパーで簡単に修正出来ます。水拭きした後の毛羽立ちも僅かです。

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硬いカエデの場合、スクレーパーでもスムーズな鉋屑が出て、そのまま仕上げにかかれます。

どちらの刃物もそれなりに使い道があります。色々な刃物を使うのが木工旋盤の楽しいところです。

しかし、轆轤作業自体が金を生むわけではないので深入りは禁物です。


木取り

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椿も盛りを迎えております。初冬の淋しい庭に彩をくれます。

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他の仕事もあるので、食器棚の木取りをのんびりやっています。

これが中々難しいのですよ。

問題のある箇所をバンバン外していくと材料が足りなくなってしまいます。

それにいい所だけだとのっぺりした印象になります。

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こういう部分は使ったほうが面白い。でも、表面に使うかどうか?

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多少の干割れは接着剤を流し込んで補修。

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腐れや傷は一編に切り落とさないでちょっとずつ様子を見ます。

杢も合わさなければいけないし、引き戸に使う部材は無傷が欲しい。木取りは木工上級コースです。

どうやら、棚板や裏板は取れそうにありません。それでも、杉やヒノキで間に合わせるわけにはいかんやろな~。

*材木は普通、半割にしたり、分解していくと多少は狂うものですが、マホガニー全然狂いませんね。良材と言われる理由の一つでしょう。


バンドソーのトラブル その2

別に母校の土佐高がどうなろうと知ったこっちゃないし、野球にも興味がないけど、昨日の甲子園中継は見てしまいました。

同級生が大分アルプススタンドに陣取ってたな。一矢報いるチャンスはあったのですが、4-0は地力の差でどうしようもないな。よく頑張ったと思いました・・・しかし残念。

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ガチガチのケヤキの盤をリッピングしていたら、ガチーンと止まってしまいました。こういう時、前歯が苦くなりますね。電気が走るんだろうな。

ハンマーで叩いても外れません。苦節20年、こんなことは初めてです。

しかし、ここで冷静さを失ってはいけません。

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しょうがないので刃をいったん外し、ジグソーで切り取りました・・・・・が、まだ外れん!

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クランプで挟んで左右に割って、やっと脱出成功。

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グエッ!こんなになっていた。

いくらなんでも2㎝で噛むことはないし、急に強く押しこんだわけでもない。原因不明です。

再度挑戦するか考え中。Y君。


桑原の軸傾斜横切り盤

本日は完全に木工関係者専用です。

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先日の桑原の横切り盤を導入予定でしたが、幅が70センチも大きく、どうしても工房に入りません。大々的にレイアウトを変えれば何とかなるかもしれませんが、集塵の配管を変えてまでは酔狂です。

余程設計に余裕があるのか、前後長も20センチ長い。

レールは鋼をサンドイッチして鋳込んであります。しびれるぜ。

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通常、傾斜ハンドルを回すと昇降ハンドルが移動する機種が多いですが桑原は固定式。代わりに丸いインジゲーターが付いています。カッコいい!

刃物交換時に外す鋸カバーは蝶ネジで止めてあると思いますが、ポロっと落ちてしまいますよね。桑原はローレットタイプでした。至れり尽くせりじゃな。多分穴が合わなくて苦労することもないんじゃろな。

道具屋が困っているのでオークションに代理出品しています。買い替え時の方はチャンスですよ。

両頭タイプですが、普通右側に鋸をセットすることはないと思います。工房が広ければ広い常盤は有難いと思います。


脚を切り揃える 2

官房長官が「法律的には、原発の再稼働に地元の了解は要らない。」と言いだしたけど、死刑の執行とは比べられない程重い判断ということが分かっているのだろうか?多分、全然分かってないと思います。

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今日はつまらない木工家専用です。

このベンチの脚を切り揃えるのに、流石に横切り盤を使うことは出来ない。なんか楽な方法はないものか?腰も痛いし。

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こうやって、アサリのない鋸で切断してみました。意外なことに、楽で正確です。

重いベンチだから動かないし。

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切った後は、スペーサーと鋸刃の厚みを加えた木片をかまします。

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何でもやってみるものですね。

ここまでくれば、枝のベンチの製作もあと一息です。


今日は真面目な話

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どうも、椅子の図面が見当たりません。殆どのことは木型に書いてあるけど、心配になってお客様の所から現物を借りてきました。

幸い、歩いていける距離。

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昨年仕入れたタモ材は、かなり目込みで箱物にはいいけど、椅子の脚としてはやや強度不足です。

比重の重いものを選んで加工すると、厭なラインが。(濃い部分)

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断面に見えるってことは、中まで入っています。前回、同じ材で作ったら、なんかやっぱり汚れた感じになって、値引きして売ることになりました。

とても手間のかかる椅子なので、そういう事態は避けなければなりません。

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オマケですけど、モノタロウで買った、静電気除去シートは多少効果があります。

前は、冬場、この集塵機のスイッチに触るのが恐ろしくて、木の棒でつついたりしていました。

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ステライト刃のバンドソーは、鋸刃を張るのを忘れるてスイッチを入れると、甚大な被害をもたらす場合があるので、緩めたらカバーを掛けるようにしています。