木工家専用一覧

木工の小さな話 2つ

Dsc_0036 木工家の皆さんは集塵機のゴミをどうやってゴミ袋に移しているでしょうか?

私は腰が悪いのに、本当に滑稽な姿勢で直接ゴミ袋に移していました。こぼれるし、埃は舞うし。

苦節17年!今日やっと画期的な方法を編み出しました。それは、集塵機のタンクを裏返しにして、ドサッと床にぶちまけ、塵取りですくってゴミ袋に入れるというやり方です。これは楽じゃ。どうせ、こぼれて塵取りは使わんといかんしね。なんで今まで気が付かなかったのか。

一部のマニアには値千金の情報だと思うのですが。

Dsc_0003231 これまたレアな話です。

デワルトのビスケットジョイナーのケースがちょうどよい大きさで、カッコ良かったんで、素潜り道具の収納に使っていたんです。

ところが、一度使って先日取出してみると、TUSAのシリコンゴーグルが赤く染まっていた・・・・・シリコンて反応するのか?こんなことは初めてだ。別に人体に影響があるのかどうかわからないけど、気味が悪いな。

我々、いろんなものを安くゲットしているけど、すごくリスキーな世界にいるんじゃないでしょうか?恐ろしいですね。


木工パテ

今日は、家で養生していました。ジジイじゃ。印画紙にプリントする詳細な写真資料や文章ををレイアウトする練習をしていました。イラストレーターでもフォトショップでも似たように出来るんですね。ゆっくりですが、進歩はあります。いやだけど、まあ、やらんといかんやろうね。

Dsc_0010 一般の方には、何の意味もありませんが、私の使っている木工パテです。

割合このタイプは、お店になっかたりするもんですから、まとめて注文しました。5年はもちそうです。

強度はないし、小さな傷にしか使えないけれど、漆や他の塗料とも馴染みがいいです。

何より乾燥が早くて便利です。ただ、そのためキャップを掃除してないとすぐ固まってしまいます。木工家には、お薦めの一品です。


ミツトヨのデジタルノギス

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シェーカースタイルの椅子は大分出来てきました。本当に手間がかかるというか、単に仕事が遅いだけというか。

今日は、木工の旋盤加工の棒削りについてで、内容が理解でき、参考になる人は日本に数人と思われるマイナーな話です。

Dsc_0026様子を見ていた、背もたれのスピンドルの仕上げをしました。通常一気に仕上げますが、今回試みに、2回に分けました。仕上げでサンドペーパを使うため、ずっと防塵マスクをしているのがいやだったからです。

材は山桜ですが、個体によって挽きやすさがまったく違います。

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両端の直径は、切削しながら、ノギスで測ります。回転中、引っかからないよう先を丸めています。旋盤専用です。2台を養生テープで連結しておけばなお便利です。

右のパスは羽ネジでゆるみ止めをしていますが、当てにならず、ホゾには使いません。大まかな外形を測る時に使います。

時々、デジタルノギスで寸法を確認します。プロユースでは“ミツトヨ”以外のメーカーは”銭失い”になりますので気を付けてください。デジタルノギスは一度使うと止めれません。オークションにも出ています。


椅子の脚を組む。

Dsc_000111 やっと座板が完成しました。ここからは大分楽です。一枚失敗したので2枚追加して、計7脚の完成を目指します。

背もたれのスピンドルは座面の大型化に伴い、一本多くしましたが、どうなることやら。普通なら一脚試作するところですが、今回はぶっつけ本番です。

Dsc_0011_2 これは、脚のほぞ先のみ絶対乾燥させる装置です。中に投光機が入っています。

最近は使わないことも多いのですが、脚を加工して、すぐ組む時は必要です。 平気で0.3~0.5ミリも痩せてスポスポになります。この脚には、貫きを入れる穴を開けるのでほぞ先のみの乾燥となります。絶乾後は割れやすいので先に木殺しを済ませておきます。

貫の付いた脚の場合、ほぞは少し緩めです。でないと組み込めません。手で簡単に入り、逆さにしても落ちないくらいがベストです。

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試しに一脚組んでみました。完璧でした。

椅子の製作もも、だんだん冶具も増えて、上手く、速くなっていきますが、体力は下降線をたどり、頭はぼけてくるので、これからどうなるんじゃろ~?心配です。

やっぱり、製作する品物の種類を絞るべきでしょうか。


木工の集塵。

Dsc_0007 本日は面白くもない、木工家専用のブログです。

以前にも書いたと思いますが、失敗したところを、キズが取れるまで削ってゆくと、全体のバランスが悪くなり、ドツボにはまります。無視して進めると、最後には殆ど気にならなくなります。

どうしても目立つ場合は、丸刀でさらって、そこに別でさらった木片を張り付けるといいです・・・・・俺はそんな面倒なことしたことないですけど。お客さんに「これが手作りの味なんです!」と言う方が楽です。別に不誠実じゃなくて、ホゾの精度とか、他に手間をかけるべき重要なポイントがありますから。また、あんまりチマチマやっていと品物も委縮した印象になってしまいます。勢いも大事です。(ものは言い様ですね)

Dsc_0015 今回、逆目がきつく、鉋を使わずに、ディスクグラインダーに積層ペーパーをつけて最初の削りをしました。こっちの方が楽みたい。

ただし、粉塵がすごいので、集塵機を回しました。とてもいいようです。ダンボールなどで覆いをすると、もっと効果が上がると思います。穴の沢山開いた、集塵テーブルを作ればいいんでしょうが、そこまでは中々・・・・・いや、リフターテーブルだと高さが変えられるし、簡単に出来そう・・・・今度やってみるか。

栗の板目は、冬目と春目の堅さが違いすぎて、ペーパをかけるだけでボコボコになってしまい厄介です。座刳りには樹種を問わず素直な、目の込んだ柾板が一番です。


パソコンでデザイン (7)

今日は、集中的にウインドウズ版イラストレータをやっておりました。忙しさにかまけて、いつまでも放っておくのは、もったいないですから。

Butu_2 こんな感じ。仏壇の金具のデザイン、大きさ、レイアウトにかなり使えます。デザインは、パスの使い方に習熟がいり、一朝一夕には出来ませんが、ごまかしながらもなんとか。

蝶番は厚紙に実物大でプリントすればそのまま型紙に使えて便利でした。最後の取り付けの位置決めも、こりゃ楽じゃ。

着色は簡単ですから、お客様に見せるときは重宝しそう。私は、そんなにまめじゃないけど。それに、ちょっと安っぽいか?

パソコンはオタクのものだったのが、安くなったし、使い勝手も良くなり、だんだん元を取れるようになってきました。それでも出来ればやりたくないが。

*Vistaは悪評が高かったけど、私のような素人には使いやすかったです。今の機械なら遅くもありません。Officeも使いやすいと感じました。


ルータービット私見

Dsc_00620002 今日は現代の木工に欠かせない、しかし、一般の方には馴染みのないルータービットのメーカーについての専門的なブログです。

KERV・・・・オフコーポという会社は、私とはトラブルが多くてあまり好きではないのだが、ここで売っている、台湾製?のビットは値段も安く、上等に切れる。しかし、数本買った12㎜→6㎜用のアダプタースリーブは経年変化で収縮し、もうハマらないし、装着していたものは、びくとも抜けなくなった。高くとも、品質向上を求めたい。

兼房・・・・特注ビットやスパイラルを使っているが値段の割には大して切れない。天下の兼房なのに!! どうやらNC用の高速スパイラルとか金属用とか、そっちに力が入っていると思う。でも、替刃式の目地払いビット(45°)はいいです。24面もあるので一生使えます。

大日商・・・・切れない。大工さんの使う一昔前のビット。檜用か?

Freud・・・・フロイトと読むらしい。10年ほど前、カナダの職人の店で買ったが、異常に切れる。どこかで安く売ってないでしょうか?それともアメリカに行った時、まとめ買いする? 税関で「ビットは3本までですよ!」なんて言われないか!? KERVの製品の形状はここのコピーだと思います。

* 気のせいかもしれないが、各社、同じ製品でもロットによって、切れ味にばらつきがあるように思う。以上、あくまでも私見でした。

Dsc_0055 この写真は、ルーターマシンRAO-151で削った状態です。12mmのストレートビット。材は栃。バリが全然出ません。刃物も新しいのですが、切屑も規則的です。

でも、調子にのって、切削量を多くすると、恐ろしいことになるのは同じです。   


ROA-151

今日は久々に木工家用のブログです。

Dsc_0011 昨年導入したルーターマシン庄田のROA-151ですが、16㎜軸のビットもOKと聞いていましたが、先端の部品を交換するのか?地元の機械屋では要領を得ませんでした。しかし、軸の内径が20㎜あったんでで、単にコレットを交換するだけやろか?と思っていた矢先、ヤフーオークションで庄田用コレット見つけました。\3,000でした。超ラッキー!!

他にも直径40と50のビットも出ていたので買いました。この位大きいと、16mmの軸は必要でしょう。試しに回してみましたが、静かでよく切れます。でも恐ろしいです。こういうビットを使うとき、インバーターで減速できるのは心強いですね。

他にも、12mm軸を20本くらい買いました。安いです。中でも6と9㎜はスリーブを介さないので、精度も剛性もいいように思います。

オークションに初めて自分で参加しましたが、送金なんかの手数料がやたらと高く、ますますソフトバンクが嫌いになりました。でも面白かったな。月額¥400はホントに微妙だ。

Dsc_0004 省エネのためにヨシズを取り付けました。エアコンの効きが全然違います。

でも、どうやってもこれほど暑いとしんどいです。本日、日中夕立が断続的に降りましたが、体は正直なもので、楽に仕事がはかどりました。

まだ8,9月と控えており恐ろしいです。


地震対策

Dsc_00020001_1 見よ~!!この美しく片付いた工房を。

見て見ぬフリをしていた、聖域や、禁断の地にも正々堂々駒を進めて戦いました。乃木将軍バンザーイ!!結局1週間かかりました。

おかげで組立機を入れる前より広くなりました。綺麗なのは一瞬でしょうけど。でも、私は散らかった工房でひどい怪我をしてからは、わりとマメに片付けるようにしています。それと、以前のように、バカみたいに一直線に突っ走ることはなくなり、節々に掃除をして、一息入れるようになりました。年の功じゃ~。

注目していただきたいのは、来るべき大地震に備えて、組立機の上に付いているフックにワイヤーをかけて梁に吊っているところです。それと、今回より梁に吊り下げてあったハタガネ類を床に降ろしました。安全のためと、高価な機械に当たって壊れるのを防ぐためです。家ごと倒壊した場合は、手道具1本で出直します。生きていればじゃが~。

Dsc_00050002 これが、今回しっかりした集塵アームを取り付けたボール盤です。フル装備でレーザー照準やフライステーブルが付いています。以前は、必要に応じてパイプをゴムバンドで縛り付けていたのですが、これなら万全です。

フライステーブルは枝のイスを作るとき、どうしても必要なのですが、普段でも割と便利です。

ところで、木工16年で、手付かずの梁などに溜まった降粉は多いところで10ミリ近くありました。漢方として売れないかな。ケーキにのせてもいいかも。


木殺しは罪にならない。

今日は本当につまらん木工家専用の記事なので一般の方は、読むのを止めてください。

これは、イスの後脚が相欠き継ぎで入るDsc_00510001 部分を、木殺ししている様子です。

言うことを聞かなかった一般の方に説明しますと、「木殺し」とは、木の復元力を利用して、より強固に組むために、接合部分をあらかじめ潰すことを言います。

私は、木殺しには、この大型の金工バイスを使います。0,5~0,6ミリぐらいは潰れると思います。

台に載せて、リフターテーブルを上下させて位置を正確に決めます。リフターは割に動きが速いので、何度か上下させないと決まりません。

Dsc_00530002 こんな感じです。木をはさんであるのは、本体が内側に潰れるのを防ぐためです。

それでも、きつい場合は、先に鉋をかけてみたりとか、骨が折れます。しかし、私のいい加減な木工でも、流石にここは決め所、”ミクロの決死圏”手を抜くわけにいきません。

このイスは、前後の貫きがない構造ですが、この組み手だけで、相当強度が出るようです。

もっと楽な木殺しがあったら、教えてください。