今日は本当につまらん木工家専用の記事なので一般の方は、読むのを止めてください。
これは、イスの後脚が相欠き継ぎで入る 部分を、木殺ししている様子です。
言うことを聞かなかった一般の方に説明しますと、「木殺し」とは、木の復元力を利用して、より強固に組むために、接合部分をあらかじめ潰すことを言います。
私は、木殺しには、この大型の金工バイスを使います。0,5~0,6ミリぐらいは潰れると思います。
台に載せて、リフターテーブルを上下させて位置を正確に決めます。リフターは割に動きが速いので、何度か上下させないと決まりません。
こんな感じです。木をはさんであるのは、本体が内側に潰れるのを防ぐためです。
それでも、きつい場合は、先に鉋をかけてみたりとか、骨が折れます。しかし、私のいい加減な木工でも、流石にここは決め所、”ミクロの決死圏”手を抜くわけにいきません。
このイスは、前後の貫きがない構造ですが、この組み手だけで、相当強度が出るようです。
もっと楽な木殺しがあったら、教えてください。