時々、私の個展にみえられるお客さんだ。いつも母娘で、大きなものは買わないが、通好みの品を選ばれる。古びているが、上等の身なりをしている。先代が投機に失敗し、没落した名家だとうわさに聞いた。
その母上から注文を受けててお宅をたずねた。
朴の木でなにやら薄い板を作っ欲しいとの事。厚さは2mmほどで、笏(シャク)のような形をしている。長さは40cmくらいか。上から少しのところに十字架を透かし彫りにしてほしい・・・・・・・それを少し寸法をかえて二本。
妙に卒塔婆のようではないか。気になって調べてみると、クリスチャンが死後に使うものらしい。そういえば、娘さんが重い病で、生活費にも事欠いていると、最近聞いた。
ひょっとして、自殺、心中!!
私に何が出来る。何か私にシグナルを送っているのか。もう、確定されているのか?謎が謎を呼び・・・・・・・・夢から覚めたのでした。
チャン、チャン。