ほとんど、本業の木工に関する記事の少ない私のブログですが、今回出来るかどうかわかりませんが、テーブルの完成までを追ってみようと思います。
ヒノキを削ると、工房に始終ヒノキのいい香りがたちこめます。しかし、一番強烈なのは、昔、樟脳の原料になった楠(クスノキ)です。生クスノキは箪笥の中のあの香りより、はるかに甘く、クールミントガムを噛んでるような感じ。かなり酔います。檜もやっぱり、甘いですよ。
ヒノキは、食わず嫌いで、使ったことがなかったのですが、数年前に材料持込で依頼を受けてテーブルとベンチを作ると意外に良かったので、たまに使うようになった。
*これは、テーブルトップの製作。4枚の板を剥ぎ合わせている。都合、2枚分。プロの方から見れば、「模様合わせが下手やな~」と思うかもしれませんが、これは裏です。
適度に柔らかくて、軽くて製作するにも楽だ。
人間国宝の黒田辰秋が「檜は魚で言うなら、鯛。木材の王様」と言っているように、加工が容易でやさしげな割には、確かに存在感もあります。
ただ、檜や杉を使っている木造住宅のなかでは「似たも~の同士なの~よ」ってな感じで面白くありませんし、どうやっても和風っぽくなってしまいます。
よって、檜の研究はもう少し後にしようと考えていたのでした。
つづく