今日は、半ズボンにTシャツで仕事をしていました。急に夏になりました。
本日のブログは木工上級コースというより、酸いも甘いも経験した、いやらしい実践編です。一般の方は全然意味がわかりません。申し訳ありません。
最近、私のやっている板剥ぎ術です。結構、企業秘密ではありますが、公開します。と言っても、大したことありませんし、大きな工場では普通かもしれません。
接着にはPIボンドを使います。イモ剥ぎです。ビスケットは使いません。面倒ですから。また、ビスケットは案外目違いが出るのも問題です。
圧締には組み立て機は使いません。クランプで目違いが出ないよう締めつけていきます。出来るだけ、段差ゼロを目指します。ただ、クランプは多めに使います。場合によりますが、最近、組み立て機は板剥ぎには向かないような気がしています。
接着、乾燥後、目違いを取るのは、結構大変で、気を抜くと大きな逆むけを起こしてしまいます。また汗も出ます。そこで、片面のみ、ボンドのはみ出しと、目違いを大雑把に取り除きます。
それを、自動鉋盤に板厚より0.3~0.5ミリ薄くセットして送ります。インバーターの送材スピードは一番遅くします。裏返して同じことを繰り返します。これで完全な平面の出来上がりです。実に簡単です。桑原製の自動鉋盤のお陰ですが、逆目は出ずに、刃が新しければ、超仕上げをかけたようになります。サンディングもすぐ済みます。
ダイニングテーブルの天板のように幅のあるものは、半分ずつ仕上げて、中央は従来のやり方です。この方法を始めて、板剥ぎがウソのように楽になりました。なんで、今まで気が付かなかったのか?
ただ、このやり方は、実用品の家具にはいいのですが、完璧すぎて面白みがなく、工芸品を拭き漆で仕上げる場合などは、味を出すために矢張り手鉋を使います。