木工家専用一覧

ルータービット私見

Dsc_00620002 今日は現代の木工に欠かせない、しかし、一般の方には馴染みのないルータービットのメーカーについての専門的なブログです。

KERV・・・・オフコーポという会社は、私とはトラブルが多くてあまり好きではないのだが、ここで売っている、台湾製?のビットは値段も安く、上等に切れる。しかし、数本買った12㎜→6㎜用のアダプタースリーブは経年変化で収縮し、もうハマらないし、装着していたものは、びくとも抜けなくなった。高くとも、品質向上を求めたい。

兼房・・・・特注ビットやスパイラルを使っているが値段の割には大して切れない。天下の兼房なのに!! どうやらNC用の高速スパイラルとか金属用とか、そっちに力が入っていると思う。でも、替刃式の目地払いビット(45°)はいいです。24面もあるので一生使えます。

大日商・・・・切れない。大工さんの使う一昔前のビット。檜用か?

Freud・・・・フロイトと読むらしい。10年ほど前、カナダの職人の店で買ったが、異常に切れる。どこかで安く売ってないでしょうか?それともアメリカに行った時、まとめ買いする? 税関で「ビットは3本までですよ!」なんて言われないか!? KERVの製品の形状はここのコピーだと思います。

* 気のせいかもしれないが、各社、同じ製品でもロットによって、切れ味にばらつきがあるように思う。以上、あくまでも私見でした。

Dsc_0055 この写真は、ルーターマシンRAO-151で削った状態です。12mmのストレートビット。材は栃。バリが全然出ません。刃物も新しいのですが、切屑も規則的です。

でも、調子にのって、切削量を多くすると、恐ろしいことになるのは同じです。   


ROA-151

今日は久々に木工家用のブログです。

Dsc_0011 昨年導入したルーターマシン庄田のROA-151ですが、16㎜軸のビットもOKと聞いていましたが、先端の部品を交換するのか?地元の機械屋では要領を得ませんでした。しかし、軸の内径が20㎜あったんでで、単にコレットを交換するだけやろか?と思っていた矢先、ヤフーオークションで庄田用コレット見つけました。\3,000でした。超ラッキー!!

他にも直径40と50のビットも出ていたので買いました。この位大きいと、16mmの軸は必要でしょう。試しに回してみましたが、静かでよく切れます。でも恐ろしいです。こういうビットを使うとき、インバーターで減速できるのは心強いですね。

他にも、12mm軸を20本くらい買いました。安いです。中でも6と9㎜はスリーブを介さないので、精度も剛性もいいように思います。

オークションに初めて自分で参加しましたが、送金なんかの手数料がやたらと高く、ますますソフトバンクが嫌いになりました。でも面白かったな。月額¥400はホントに微妙だ。

Dsc_0004 省エネのためにヨシズを取り付けました。エアコンの効きが全然違います。

でも、どうやってもこれほど暑いとしんどいです。本日、日中夕立が断続的に降りましたが、体は正直なもので、楽に仕事がはかどりました。

まだ8,9月と控えており恐ろしいです。


地震対策

Dsc_00020001_1 見よ~!!この美しく片付いた工房を。

見て見ぬフリをしていた、聖域や、禁断の地にも正々堂々駒を進めて戦いました。乃木将軍バンザーイ!!結局1週間かかりました。

おかげで組立機を入れる前より広くなりました。綺麗なのは一瞬でしょうけど。でも、私は散らかった工房でひどい怪我をしてからは、わりとマメに片付けるようにしています。それと、以前のように、バカみたいに一直線に突っ走ることはなくなり、節々に掃除をして、一息入れるようになりました。年の功じゃ~。

注目していただきたいのは、来るべき大地震に備えて、組立機の上に付いているフックにワイヤーをかけて梁に吊っているところです。それと、今回より梁に吊り下げてあったハタガネ類を床に降ろしました。安全のためと、高価な機械に当たって壊れるのを防ぐためです。家ごと倒壊した場合は、手道具1本で出直します。生きていればじゃが~。

Dsc_00050002 これが、今回しっかりした集塵アームを取り付けたボール盤です。フル装備でレーザー照準やフライステーブルが付いています。以前は、必要に応じてパイプをゴムバンドで縛り付けていたのですが、これなら万全です。

フライステーブルは枝のイスを作るとき、どうしても必要なのですが、普段でも割と便利です。

ところで、木工16年で、手付かずの梁などに溜まった降粉は多いところで10ミリ近くありました。漢方として売れないかな。ケーキにのせてもいいかも。


木殺しは罪にならない。

今日は本当につまらん木工家専用の記事なので一般の方は、読むのを止めてください。

これは、イスの後脚が相欠き継ぎで入るDsc_00510001 部分を、木殺ししている様子です。

言うことを聞かなかった一般の方に説明しますと、「木殺し」とは、木の復元力を利用して、より強固に組むために、接合部分をあらかじめ潰すことを言います。

私は、木殺しには、この大型の金工バイスを使います。0,5~0,6ミリぐらいは潰れると思います。

台に載せて、リフターテーブルを上下させて位置を正確に決めます。リフターは割に動きが速いので、何度か上下させないと決まりません。

Dsc_00530002 こんな感じです。木をはさんであるのは、本体が内側に潰れるのを防ぐためです。

それでも、きつい場合は、先に鉋をかけてみたりとか、骨が折れます。しかし、私のいい加減な木工でも、流石にここは決め所、”ミクロの決死圏”手を抜くわけにいきません。

このイスは、前後の貫きがない構造ですが、この組み手だけで、相当強度が出るようです。

もっと楽な木殺しがあったら、教えてください。


テーブルその後

今日は、完全に木工家用のブログです。

Dsc_00020001 この写真は、昨年末に温泉施設に納めたテーブルの写真です。

憶えている方もいらっしゃるでしょうが、面倒だったし、さほど天板が反った経験もなかったので、試しに、反り止めを入れませんでした。

本日、片道2時間の現場に行き、反り止めを入れてきました。

先週、宿から「反ってはいるが、さほどでもない」という連絡・・・・・・・どうせいと言うんじゃい? あまりにも安く発注した自責の念か、遠慮がちだ。

行ってみると、確かに微妙。しかし、生真面目な木工家なら卒倒するレベルかもしれない。天板が少し垂れてきているのだ。

でも、なんでも真っ直ぐが当たり前の空間で、面白いといえば面白いし、自然といえば自然だ。1台だけ、やや激しいのがあるが、それは、それなりに隅っこにセットされていて、こういうのも、いいんじゃないかと思えるのだ。

もう、反り止め持参で来てますので、勿論取り付けました。

1、今回の天板はヒノキで厚さ30だが、45なら大丈夫だと思う。

2、製作した反り止めは、量産品によくある、木ネジ用の長穴が2段に開いたタイプだが、ルーターマシンを使っても、意外に手間がかかるし、危険だ。手作りなら、木製のクリートを使った方が、作動も良いし、簡単だ。長穴のタイプは、NCにはいいのでしょう。

(普通に、私の作るテーブルは構造材として反り止めは入っています)

私も結局、真面目だけがとりえの日本人なのでしょうか。もう少し、様子をみてもよかったのです。