木工道具・機械一覧

初仕事は鉄工

今日はまだ正月なのに、海は北西が吹いて波もないので、今のうちにと仕事をしていました。こういうのを高知では“てんくろう”と呼びます。天邪鬼とか。

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実は工房のエアコンの室外機の台を、十数年前に木で作ってあったんですが、先日見たら朽ちて倒壊寸前でした。

腐りにくい栗の木で作り直す予定でしたが、以前金属彫刻をしていた時に買ってあった丸パイプが沢山あるので利用することにしました。

パイプの切断にはスピードカッター(切断機)を使います。今回は量が多いので屋外でやりました。

実は、以前火花が研磨用のスチールウールに引火してボヤ騒ぎになりました。「スチールウールは鉄のくせに燃えるんですよ~!」テイク・ケアー!

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曲面の加工はコンターマシン(金属用バンドソー)を使います。

接着は電気溶接です。通常、分厚い鉄板の定番上で行いますが、ないので木工の作業台でやりました。おかげであちこち焦げました。

溶接を久々にやると、カンが戻った頃には作業は終わっています。おかげでイモ溶接じゃ。

ガス溶接の設備もあるのですが、これは更に難しいです。半日くらい練習しないと出来ません。終わる頃には工房は火事になっていると思います。

普段木工をやっていると、鉄工には抵抗感があります。まあ、それも慣れてしまいますが。

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今夜も薪ストーブでじんわり暖かです。


なんとか木地まで

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CDラック、なんとか組み立て完了。

先に縦の間仕切りを接着しましたが、正確に組めば大丈夫のようです。

シロートでも20年もやればここまで出来ます。感無量。

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10年前に買って、一度も出番のなかったクランプが活躍しました。

割と便利なもんじゃな。でも使い方にコツがいるので焦りました。

実は拭き漆で仕上げる予定でしたが、こりゃ大変じゃ。お客様に電話してオイル仕上げで許してもらおう。

この形はオイルの方が似合うと思うし、相手がプラスティックなので自然な方が落ち着くよな。迫力は十分あるし。何事も自分中心です。

明日は塗装まで持ち込みたいけどクリスマスの準備があります。


ペティーワークの集塵

今日も、マイナーで暗い木工機械の話です。一般の方には全く分かりません。

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横切り盤ペティーワークは、軸傾斜させた場合に集塵の配管がボディーに当たらないよう、オフセットされています。

信じられない設計です。このため殆ど集塵能力がありません。昔は健康なんてどうでもよかったのでしょう。多分、最新型は改良されていると思います。

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前方に大量に排出される粉塵に、たまりかねて、改良してみました。

余っていた65ミリのフレキシブルパイプで簡単に出来ました。見た目も悪くないし、パイプも邪魔になりません。

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ルータービットのケースを加工して作ったフードが実に効果を上げます。集塵率は95%位でしょうか。安全だしな。

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チッコイ機械に配管が2本もいるとは!新品で買ったら60万もするのにお粗末な限りです。まあ、本来大工さんが現場で使う可搬型の機械だからしょうがないです。

滅多に使わなかったのですが、これで大分出番が増えると思います。ハッキリ言って協和の機械はどれもイモですが、ホゾを切る時などは、両テーブルスライドは普通の横切りよりは精度が出ます。

でも、スライドテーブルの分、鋸刃の出は少なくなり、最大の305を付けても、58ミリくらいです。


プレートファンの破損

本日は木工家専用です。

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一階の作業場はムラコシの3馬力の集塵機を2台据えて、一台は鉋盤専用として、他方は横切り、バンドソー、その他用としています。正解かどうかは分かりませんが、個人の工房で5馬力を常時回すよりは良いかと。

ブリキの配管はノウハウがあって、枝分かれするに従って細くなります。

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右の集塵機が大分前から調子が悪かったのですが、ここ2,3日で振動が大きくなりました。

プレートファンの変形によるものでしょうから、注文を入れた途端・・・・・ガラガラドッシャ~ン!とストップしました。

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えらいことですね~。亀裂が入った所から、グンニャリです。

長い間、横切り盤から出る、木端が衝突していましたからね。

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全ての羽にクラックが見られました。

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交換部品には対策が見られました。

しかし、羽代だけで¥35000はヒドイよな~。工賃は安くしますよだって。

以前使っていた、木片コレクターを中間に取り付けるかな。鉋盤の集塵機は全く異常はありません。

集塵機の調子が悪くなったら、早く原因を突き止めましょう。回転が早いので、急激に逝きます。他のパーツが壊れることもあります。ベアリングまで交換となると工賃はグーンとUPします。


エアクリーナー

「秋の日はつるべ落とし」とはよく言ったもんですね。

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工房にリブロスデルムンドのセールで買ったエアクリーナーを取り付けました。

デカイ!重量も25キロもあるので途方に暮れましたがなんとか設置出来ました。

一瞬、静岡の店で売っている小型の製品にすれば良かったと後悔しましたが、取り付けてしまえば、こっちのものです。大馬力、大容量の方がいいに決まっています。フィルターも本格的だしね。

ジンベイザメみたいに前から吸い込んで、後方に排気するだけの簡単な仕組みです。黄色いテープは作りがアバウトなもんで、隙間が5ミリもあったため塞ぎました。

結論から言って、密閉型の工房では必需品です。取り付けるのが遅過ぎました。もう先はないのにね。若い人は早く取り付けて下さい。でも、部屋がくすぶるほど、仕事もねえしな。

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これはアメリカの木工誌で、粉塵の肺への影響について書かれています。

10年前、付き合っていた金髪女性に「俺が英語がペラペラなのは分かってると思うけど、字が小さ過ぎるんで、かいつまんで訳してくれ。」と言いました。(もちろん英語で)

すると、ざっと目を通して、「あんた~、色々書いてあるけど、今吸ってるタバコが一番悪いって書いてるで~。」(土佐弁に訳してあります)

う~ん、藪蛇じゃった。

その後タバコは止めたんですが、最近時々不良しています。

*ところで、放射能除去装置は遠く、イスカンダルまで出掛けないとないんですよ。デスラー総統も邪魔するしな。


便利だけど、

本日、PM7:30 室温まだ30℃。作業場は26℃ですが。

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倣い加工機でダイニングチェアー6脚の座刳りをしていました。

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今回、ひな形をトレースする部分に、ベアリング付きのボールを使いました。

これが絶好調で、半分くらいの労力で済みます。

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以前の先端部分。切削する刃物と同形状です。当然滑りが悪いのですが、お盆等はこれでないと困ります。

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天井に板を渡して、ホースを適切な位置に吊るすことで、更に能率UP。

また、吸い込み口の改良で、98%の切粉を集塵出来るようになりました。(大企業なら随分と業績に貢献出来ますが)

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ほんで~、調子に乗ってやってたら、前後逆さまに加工していました。ギャー!

実はその前に、小さなミスがあり気を取られていたのです。焦りましたが、両端を切り飛ばして、剥ぎ合わせれば、なんとかリカバリー出来ます。柾板だから目立ちません。

簡単に出来るのも考えものですね。3年前にウィンザーチェアーの村上さんにお会いした時、「座刳りは全部手でやる!」とおっしゃっていました。そしたら、こんな失敗はありません・・・・・でも、汗が出るし。

機械加工も一長一短ですね。


水研ぎは川辺で、

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轆轤用にとっといた端材が、溜まって邪魔になりだしたので、挽いてみました。12枚。

最近、暑さでボケいているので、集中力を養う意味もありました。結果は思わしくなく、逆に調子の出ない時の轆轤作業は危険だと感じました。

先ほど、漆錆の水研ぎをやったのですが、風呂でシャワーを浴びながらだと快適です。川辺でパラソル立ててやると、更に快適だと思います。100枚もあれば実行するでしょう。

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このプレートは、皿の底を抉る時に使います。普段は面倒なので使いません。回転の上限は800PPMで取り付けには注意が必要です。実際、これが回ると恐ろしい。

旋盤は懐が200ミリで、当たってしまいますので、アウトリガーで取り付けています。

仕上げて薄くなった器は締め付けるとすぐに歪むので、赤い押さえは本当は8個付けなければなりません。木工旋盤では同じ大きさのものを量産しないと割に合わないことが分かると思います。

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これはおこもさんをするときに重宝しそうです。近い将来必要になるかもしれないので、塗りはここまでで止めておいた方がいいかもしれません。

池波正太郎の小説など読みますと、江戸時代、おこもは単独で営業することもあったようですが、ちゃんと頭がいて、上納金を納める必要もあったそうです。

また、ホームレスと違い“ヤサ”はあるのが一般的です。


帽子掛け

政治家を見ていると、腸(はらわた)が煮えくりかえりますね。アホで想像力がないから、被災地に入っても、何も感じないんでしょうね。

本日は木工家専用です。

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また、木工旋盤でペグ作りをやりました。4本を一遍にやると振動して難しい。材は山桜。

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2本だと半分くらいの時間で済みます。

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段々上手になって来ます。接合部は手でポキリと折れる位にすれば、後の仕上げも楽です。

スキューで完全に切断してもかまいません。

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こんな感じに仕上がります。もうちょっと形を工夫しても良かったかな。

ペグなんて買った方が安いし、凝ったところで金にもならないんですが、それが出来ない人はモノ作りには向いていません。

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やっぱり、実家の玄関の仕事でした。

タダじゃないんですよ。年寄りは医療費、美術館、プール、交通費と全てに優遇されているから、タダが当たり前と思っているから厄介です。

自民党の大きな票田だったからでしょう。若者は選挙に行かないから、胃がんの手術を受ける金がなくて死んだりするんですよ。

*先日、オフコーポで売っているKERV LM-1000という木工旋盤を使う機会がありました。棒を一本削っただけでしたが、問題なく使用出来ました。変速もスムーズです。

しかし、これで椅子の脚やスピンドルを100本、200本削るのはしんどいでしょうね。俺は10本が限度だな。疲れるんです。2000本も削ると機械もぶっ壊れるんじゃないでしょうか。

アマチュアがチョビット使う分には十分なマシンです。


梅雨の晴れ間に、

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うねりがあるようなので、午後から近場のポイントをチェック。仁淀は州がない。

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甲殿は今一歩サイズが足りない。仕方がないのでプールで泳いで帰りました。

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ケヤキのベンチを買ってくれたお客さんが、丸テーブルも欲しいという。同じケヤキで。

私は、この鉛筆削りのハードユーザーです。

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ボール盤に集塵機を取り付けると、やっぱり気分がいいです。

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ほんで、こうなります。接地点が正三角形にならないといけないし、天板は水平。意外に難しいです。でも、中学生なら出来ます。

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天板は、ちゃんと測定して、重心に来るように取り付けます。

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オイルを塗って出来上がり。簡単やな。

ベンチとセットでマンションのベランダに置いて、花火を見る時使うそうです。だから、反らないよう天板は厚め。そのうち銀色に変化してくるでしょう。


ラウンダー

最近、政治家が「スキーム」って良く使うけど、国民にわかりやすく伝えるのが仕事じゃないのか?英語がペラペラの私でさえ知らない言葉を使ってどうすんじゃい!漢字も読めないのにね~(私は書けませんけど)バカじゃないのか!・・・・・・本当にバカなんだから仕方がないんですが。

「スチーム」やったら知っちゅう。陸蒸気のことやろうがえ。小さい頃よう乗ったで~。

今日は一般の方には分からない木工家専用の、更にマニアックな道具の話です。

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お客様の無理な注文で作った靴べらですが、意外に売れて在庫がなくなってしまいました。

ほんで、20本ほど制作中です。軸の部分は鉋で削り出していたんですが、大変手間がかかります。木工旋盤でも必ずしもセンターの出ていない、細いカエデを加工するのは不可能です。

しばらく出番がなく、コレクションになっていた“ラウンダー”を使ってみました。この道具は、10年以上前、九州でウィンザーチェアーの講習会があった時に買い求めたものです。

材料を挟み込んで、レバーを引き、大根の桂剥きのように削っていきます。写真奥が手前側です。

どうも、私はこの手の西洋鉋の調整が苦手で、使いきれていませんでした。ちゃんと良く研いで、微調整をしました。そしたら、意外に使える、使える。当然、端までは加工出来ませんが、随分と楽になりました。やっぱり、道具か仕事をするな~。電気がなかったら困るな~。

ラウンダーの欠点は、力加減が難しいのと、加工部分が見えないこと。材料を挟み込むので、逃げ場がなく、ロックした場合かなり危険で慎重を要します。回転スピードはゆっくりですが。

木工旋盤で使うには、材料やチャックに工夫が必要ですが、そこまではお見せできません。最近、中国からアクセスも多いし、100円ショップで売ってたら立場がありません。