木工道具・機械一覧

手鉋の伝説

今日は久々に木工家専用の話です。

木工の本なんかには、「手鉋で仕上げたテーブルトップは輝きが一味違う!」なんて書かれていて、長いこと 「どうなんじゃろ?」と疑問に思っていた。

私はテーブルトップに手鉋なんて絶対しません。疲れるから。汗も出るし。

先日、通い盆を漆で塗った時、ホウの手板で実験してみました。

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全体に少し縮杢が出ています。左が手鉋+ペーパー240番。中央が自動鉋+ペーパー240番。差は全く見られません。まあ、どちらもサンドペーパーをかけたわけですから。

仕上げで重要なのは(自戒の意味も込めて)、鉋盤の刃物が良く切れていることだと思います。これが切れ止んでいると材料を叩くので、2回や3回手鉋をかけても、ナイフマークは取れません。

右の板は、手鉋のみです。実は「手鉋仕上げでは、ツルツル過ぎて、塗料がのらない」という伝説もあり、やってみました。

手持ちの鉋はどれも切れ止んでいて、一番ましな陣太鼓でやりました。今思えば、槍鉋を使えばハッキリしたのにな。

逆目が出るので、表情が豊かになりますね。普通に漆がのりました。

テーブルトップには逆目は禁物ですが、檜を拭き漆で仕上げる時なんかは、酷い逆目が出ている所が特にカッコいいんですよ。


選択の余地なし

夕方のニュースで「菅降ろし」の動きが自民、民主党内であるというのをやっていたが、

木村太郎が、「他に能力がある人がいるならともかく、似たようなもんなのに、そんな暇があるなら、被災者の救援に全力であたれ!」と、マジ切れしていた。

小沢は原子炉の修復工事に使ってみたいな。放射能にかなり強そう。でも、汚染水ペロペロなめてたら、本当に怖いな。

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通い盆の木地が出来ました。全部で25枚。檜です。

もっと沢山作った方が効率はいいでしょうが、改良点も出て来るかもしれません。

意外に微妙なラインが含まれています。シロートさんにはどこが効いているのか分からないと思います。まあ、効いているのも分からない人が殆どですが。ということにしておかないと、私の立ち場がありません。

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久々に集塵ボックスを使いました。集塵と固定を同時にしてくれます。盆の製作にはとても有効でした。

実は、肘の腱鞘炎がひどく、本日レントゲンを撮って、注射をしてもらいました。貧乏と思ったのか、MRIはなし。お客さんに整形の先生は沢山いるのですが、近所で済ませました。

このような小物を数やっていると、材料持つ、利き腕じゃない方の関節に強烈な負担がかかるようです。

材料が固定できると、手によるペーパーがけの作業は本当に楽です。


糸鋸木工 4

すみません。今日も木工家専用です。

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アリ組の雌を糸鋸だけで切りました。ちょっと練習しただけで完璧です。でも、老眼にはキツイ。

厚みは16ミリ。少し時間はかかりますが、安全には代えられません。わりと楽しいしな。

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修正なしで、ドンピシャでした。反対側は、ちょっときつかったので、削りました。

ゴムハンマーで軽く?叩いて、それ以上入らなくなったら、修正しないと割れます。修正にはコツがありますが、言えん。

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小机になるんですが、先日の“雛祭りの展示”で年輩の方から注文を受けました。腰が痛いから、とにかく軽く作ってくれとのこと。

ボールペンも使うそうで、ヒノキじゃ、柔らか過ぎるので、桂にしました。

しかし、持ってみると重い。もっと薄くするか。でも、自動鉋にかけたら、止めの部分が欠けないか?明日、手板で実験する必要があります。

脚部に大きなカットを入れることも考えています。

最終手段としては、「ある程度重くないと、安定しませんよ」 と原子力保安院みたいな詭弁を使う手もあります。

うーん、得意の極薄スタイルでやれば良かったのか?!でも、「ある程度しっかりと、きちんと平面が出てないと厭!」という、難しい注文です。


糸鋸木工 3

今日も高知新聞から、

「仏放射線専門家らは“ヨウ素剤 今すぐ配布を” 日本の服用基準批判」

100ミリシーベルトを超えた場合は予防的に服用すべき。早急に広範囲に配れば、まだ遅過ぎることはないとのこと。配布をするに越したことはないでしょうに、政府は手を打っているのでしょうか?仏政府はヨウ素剤配布基準を100ミリから50ミリに厳格化しているそうです。

今日もここから木工家専用です。

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糸鋸木工を本格的にするのに、スクローラーオート1300をオークションで買いました。地震直前に落札して、地震後に届きました。複雑な心境でした。もう、当分仕事はないだろうになと。でも、今は思い切って買って良かった気がしています。

オートというのは、定盤下の糸鋸刃のチャックが自動で出来ます。

材料押さえに見えるのは、鋸刃のガイドで先に磁石が付いていて、締め付ける穴に案内します。レバー先のボタンを握れば、定盤下の穴が開放、放すと締まります。

この、グロテスクなヘッドのデザインは宮崎駿です。

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棒の先のスイッチを押しこむと、案内は後退して、上下動が始まります。便利です。

ヘグナーに比べて切断スピードは速いです。照明付きは糸鋸加工では必須です。

何と言っても、定盤幅600は圧倒的です。先のデスクの製作でも重宝しました。

ヘグナーって、何じゃったんじゃろーね。中抜きには向かない機械です。

出入りの機械屋も、糸鋸盤は盲点だったようです。旭工機の営業マンは良く来ているそうなんですが・・・・・・。

結局、糸鋸遍歴で、新品のこの機械を買えるくらいの、出費をしてしまいました。アホくさ。

でも、糸鋸フトコロ1300は刃口の周りに、半径1300のスペースを確保しなくてはならないのが難な所です。


リフターはやっぱり便利。

これは。木工家専用記事です。

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アリ組の仮組にテーブルリフターが重宝することは以前にも書きましたが、本番で当木をする時にも使います。

まず、適当な柱に当木を載せて縁の高さに上昇させます。

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それから、反対側は当木を手に持って、クランプすればいいのです。一人でも楽々ですね。

勿論、これは、本番の写真ではありません。この状態で、締めつけると、脚は相当内側に傾いてしまいます。


漆風呂

寒いのにも大分慣れて、やっと仕事をする気になっている、今日この頃です。ブログもはかどりません。

漆の乾きは遅く、乾くのに4日はかかるようです。しかし、それを気長に待つのが、漆塗りのポイントです・・・・・・・これが案外難しい。

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漆風呂には、時々湿を与えなければならないので、このような軽量のフレームを作って、扉を外してから、ゴッソリ引き出せるようにしています。

久々にやったら、そのことすら忘れていました。俺の脳は大丈夫かな?

扉は、タモで丈夫に作ったんですが、頻繁に取り外すんで、軽量な杉で作るべきでした。

現在、簡易風呂でも、別の製品の拭き漆をしているんですが、濡れシーツが半日でカラカラになるほど、空気が乾燥しています。

“懐”にも恵みの雨は降りそうにありません。

ここにだけは 「ドカ雪、カモーン!」と言いたいです。


続・集塵の問題

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本日も、一般の方には、実に下らない、木工家専用です。

工房で。一番活躍しているのは、意外に、このベルトサンダーじゃないでしょうか。木工を始める前から持っていたものです。金工に使っていました。リョービ製です。

実は、横型の大型サンダーの導入を検討していましたが、出番が少ない割には場所を取るので諦めました。まあ、これで十分です。

今回、本体にボルトで固定するテーブルを外して、脱着式のテーブルにしてみました。剛性も高くなり、広くて使いやすいです。

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外すと、椅子の笠木等の加工に便利です。ベルトを水平にも出来ると思うんですが、やったことはありません。要は慣れの問題ですね。

もう、20年も使っていますから、ベルトサンダーの達人です。自慢にならんし。

しかも、改造に踏み切るまで、20年もかかるとは、馬鹿やし。

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ベルトサンダーは使用頻度が高いので、うるさかった日立の簡易集塵機から、マキタの掃除機に代えました。連動式でフィルターは粉塵専用です。

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ほんで、日立製は糸鋸盤にお下がりしました。糸鋸は以外に切りくずが出ます。しかし、やっぱり、うるさいので様子をみてみます。

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ヘグナーの説明書通りのやり方では、大して効果がないので、洗濯機用のゴムを取り付けました。集塵は大事ですが、不細工になるのも厭だな。見た目も大事よ!

集塵に気を使って、作業性が悪くなるんじゃ、本末転倒だしな。


集塵の問題

この冬一番の冷え込みのようです。高知県でも山間部は雪が舞っているそうです。

本日は、つまらない木工家専用です。

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出入りの業者が、ムラコシの集塵機の中古を探してきてくれたので、ここ2,3日、配管を工夫していました。

通称、UFOと呼ばれている、1馬力品です。集塵機は、やっぱりムラコシがいいようです。この機械は、静かなんですが、階下の3馬力品に比べると、当然力は劣ります。

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欲張って、バンドソーと横切り、ボール盤の集塵を試みました。各自にシャッターを取り付けましたが、配管が複雑になると、空気漏れがなくても、力は大分落ちるようです。

また、今は袋が新品だからいいのですが、2年もすれば、網目が詰まって 交換する必要があると思います。

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ペティーワークは構造上の欠陥があるので無理ですが、ほぼ完璧に集塵します。何より、空気中に放出される、微細な粉塵が激減すると思います。

もっと、はやく導入するべきでした。これで、火事の危険がある、角鑿盤の集塵は別として、殆どの機械に集塵装置が付きました。

しかし、一番厄介な、サンディング時の集塵は解決しておりません。

室内で作業する木工家は、毎日のことですから、粉塵対策には気を使った方がいいと思います。私など、許容量を超えているらしく、鼻に相当障害があります。

アマチュアの方は、家族と同じ屋根の下の場合を除けば、そんなに神経質にならなくてもいいと思います。


リフターテブルはなにかと便利

やっと、先週あたりから、体調も良くなってきました。が、仕事をバリバリやる気になるかと言うと、そうでもないです。

しかし~!中国にもロシアにもなめられて・・・・・・・政治家は俺みたいな、責任のない呑気な自営業と違うんですけど。いくら、私が怠けていると言っても、政治家の3倍は働いていると思います。

彼らも、忙しいんでしょうけど、それは愚忙と言って、何やっていいか分からんのでしょうね。バカだから。本当に困ったことです。

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山桜のテーブルトップは相当な重さがあって、一人では持てません。

やって出来ないことはないのですが、降ろす時に、どこかが当たると、自重で傷が付いてしまう恐れがあります。腰も痛くなるし。

オイル仕上げなら、ごまかしも効きますが、今回は拭き漆なので、慎重に進めます。

“馬”に移す時、昇降可能なリフターテーブルなら、スムーズです。

この作業台は本当に便利です。プロの木工家なら、絶対に元が取れます。

ただ、中央に見えるフットスイッチは、どうも使い勝手が悪く、なんとかならんもんかな。「もう、チョビット下!」とか音声に反応するのがいいです。


グラインダーは大事かも。

今日は、つまらない木工家専用です。

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木工旋盤での加工の仕上がりは、刃物の“研ぎ”で決まります。研ぎはグラインダーで決まるそうです。

どなたかのブログで、グラインダーによって、随分違ってくると書かれていたような気がします。

そこで、塗装もオリジナルの淀川のSG255Tをオークションでゲットしました。集塵モーターも付いていて、レバーを引いてフィルターのゴミを、底のバケットに落とします。重量は120キロ。値段はたったの¥28000でした。人気ないのね。送料が1万円以上かかったけど。

本日、早速使ってみました。左のマキタの直径150の製品とは、相当、差がありました。マキタは、はじくけど、淀川は吸付く感じか・・・・ちょっとオーバーですが。

スキューを研いで、使ってみましたが、淀川の方が速くて、楽に研げます。切れ味も数段上でした。まあ、感覚の世界ですが。砥石の厚みもマキタ13ミリに対して、25ミリですから大分研ぎ易いです。

集塵ファンの音がちょっとうるさいですが、軸は無音で回ります。振動もなし。

ハイス刃物を研ぐには、スロースピードのタイプがいいと言われますが、私は特に必要とは思いません。仕事も遅くなるわけですから。ヘタな奴は、どっちにしても“なます”しな。

このSG255Tは周速度が1450m/分と遅めで、丁度いい感じです。

いい買い物じゃった。こんなことなら、10年前に買っとくべきだった。

こいつなら、鑿や鉋の修正にも重宝しそうじゃ。