木工道具・機械一覧

余分なストロークの意味。

今日は、先日の続きで、木工家にしかわからないDsc_00191 専門的なブログです。

私は、直角に接ぐ時は、剣ホゾのような、伝統的な仕口も使う一方、特に薄板の場合、ビスケットジョインターも多用します。強度は十分ですから。

初めは、デワルトを使ってやっていたんですが、「アリャ?」

齋田さんのブログで「マキタはスライドに余分なストロークがあって、どうも・・・・」と書かれていたのを思い出しました。その時、ストロークを長くとれば剛性の問題も出てきて、そんな不合理なことをわざわざマキタがするのか不思議に思ったのでした。

12 つまり、こういうことと思います。

ビスケットの位置を示す墨線がデワルトでは非常に見にくいのです。一番手前の印で合わせばいいかもしれませんが、誤差が心配ですし、ちょっと手間がかかります。

Dsc_00162 このように、マキタの場合は角度もつけて、この部分を薄くしています。この作業では、マキタの勝ちですな。

しかし、マキタはフェンスが取り外し式のため段取り良くやらないとあわてます。デワルトは内蔵式ですので、端面に加工する位置が記憶されていて、やり残しが見つかっても安心です。

2台あると割と便利です。


デワルト対マキタ (ビスケットジョイナー)

今日は面白くもない、木工関係者用のお話です。一般の方には分りません。

先日、 齋田さんのブログでデワルトのビスケットジョイナーがマキタより大分優れているという話を聞き、新しい物好きの私は欲しくなりました。

私は、マキタ製を持っていますが、板剥ぎに多用するのでいいものなら元が取れると思い、きすべーさんの海外通販に入れてもらいました。

インプレッションです。

Dsc_00851、 フェンスはデワルトが完全に平行に上下するのだが、固定が小さなネジ式なっていて、強く回さないと使用中ずれる。マキタは、平行を出すために工夫が必要だが、固定はレバー式で確実。

2、スイッチはデワルトがバイクのアクセルのように自由自在だが、かえって押し込むと同時にONにしてしまい、不安定になる。慣れると思うけど。ロックボタンは尻尾のところにあり、とても使えない。マキタのは、どんくさいが確実。

3、フェンス、定盤の精度はどちらも変わらず、マキタの方が小さいが、こちらの方が汎用性があるように思える。初心者にはデワルトが使いやすいだろう。

4、グリップ感はデワルトが上。

私は、マキタの方が少しいいように感じましたが、それはもう10年以上使ってきたからでしょう。米木工誌の評価ではデワルトが少し上です。

これから買われる方は、円高でデワルトがかなり安く買えるのでお薦めでしょう。マキタを使っている方は、買い替える必要は全くありません。目違いも同じように起こります。

なんで、目違いが起こるのか少し研究したいです。なほ、デワルトのカッターは新品のためかは0,2㎜ほど厚く、ユルユルでマキタの予備の刃に交換しました。

左のドミノカッターは、ハイエンドのアマチュア、途上のプロ、特定の加工をする人には有効でしょうが、角鑿を持っていれば、さほど必要とは思いません。本当に目違いが出ないのなら、そのためだけに買っても惜しくはないと思うのですが。

とりあえず金もないので、ビスケットジョイナーで目違いゼロを目指します。

*波乗り”いのチーム”のクリスマスは明日7時からです。屋上で流しそうめんをします。


ルーターマシンROA-151のセンターピン

Photo 今日は久々に木工機械のブログです。

中古で買った庄田のルーターマシンには18㎜という中途半端なセンターピンしか付いておらず、直径12、20、40、50㎜のものを注文した。差し迫った用事はないのだが、木工では先へ先へ段取りを進めていかなければなりません。

写真の50㎜は現世で使うことはあるのかしらん。軸径は16mm。

ところで、庄田から届いたセンターピンはどれも錆や傷のある在庫品で、しかも旋盤初心者が作ったと思われ、形にしまりがなく、ガタはないものの気分が悪い。ルーターマシンが置かれている現状を垣間見た気がした。

Photo_2ついでに機械屋が、NC用の軸径20㎜の兼房のラフィングビットを見せてくれたが、カッコいい。これだけ太けりゃビビらないでしょう。

12㎜だとこんな感じ。繊細な加工しか出来ません。

今回、インチサイズのスリーブも注文するつもりでしたが、15,000円もするそうで、諦めました。16㎜のスリーブはオークションで3,000円で手に入ったので、高過ぎると思います。

まっ、頑張って使わなきゃ。

Photo_3 現在制作している仏像の装飾に使う銀板、銀線、ネットで手に入れました便利な世の中ですね。

右上は100円ショップで見つけてきたビーズ細工用の材料、なんでも工夫しないと。

仏像の制作もやっと先が見えてきました。良かった、良かった。


裏方の道具

今回は、製品の加工にはに直接使われない、裏方の電動工具の1部を紹介します。

Dsc_00161 先日話題にのぼった、ホビールーター。はみ出た銀ロウ落しに、2番目のルーターが重宝します。

その下のペンシルタイプは、まず実用にはなりません。漆の表面を装飾するとかには使えます。4000円だったので問題ないです。いつか出番があるかもしれません。

一番下は、電動彫刻刀です。本格的な機械もありますが、とりあえずこれで十分です。もっといえば、電動は必要ないけど、たまに便利な時があります。

Dsc_00171 これは、まだ一般的でなかった、25年ほど前、オブジェの制作のために買ったメルトガン。最近は使う機会が減ったけど。梱包や仮止め等、あると便利です。パワーのないものは実用に向きません。こいつは業務用で故障知らずです。

Dsc_0022 エア工具です。仕上げくぎ打ち機は、直接家具に使うことはありませんが、工房の棚やDIY、治具作りに必要です。出番は多いです。

右は、ホッチキスのような針が出ます。革や布を固定するのに重宝します。槌で打ち込めばいいようなものですが、1人で引っ張りつつ固定しなければならない場合は、圧倒的に便利です。

電動工具は際限なくいるので、いっそのこと手道具だけで加工した方が、収支は勝るかもしれません。大きな怪我もないでしょうし。でも、汗かくの嫌だしな。


VICMARC VL200

本日は、木工をやってる人用のブログです。Dsc_00070001

ウチの木工旋盤です。オーストラリアのメーカーですが、ベアリングとインバーターは日本製です。スイッチとかはインドネシアだったり、グローバル化を物語っています。

5年ほど前、リブロスデルムンドで買いました。成り行き上これになったわけで、特に理由はありません。VL300(懐が30cm)は、ツールレストや押しコップが巨大で、私のようにイスの脚やスピンドルを量産するには作業性に問題があるのではと、敬遠しました。鉢物は、趣味程度にやるつもりですから。カナダで良く見かける、白いアルミ製のワンウェイも候補に上がりましたが、あれもデカ過ぎじゃ~。

下にモーターを内蔵して、カバーのあるこのタイプは、足が踏み込めないのではと心配していましたが、問題ありませんでした。インバーターの割にはブレーキが効きません。たぶん、ブレーキで故障が続出したので、そういう設定にしていると思いますが、私は重いものを回さないので・・・・・。富士通にも聞きましたが要領を得ません。手のひらブレーキに、もう慣れました。

Dsc_00100002 迅速に作業するために、近所の工作所でツールレストを作ってもらっています。これは便利です。

最近気付いたのですが、長いほうの2本は、幅が少し広くなっています。さすが、日本の工作所、芸が細かいですな~。ここは、この不景気にもかかわらず、結構忙しそうです。値段もオーストラリアに発注するより大分安かったです。

Dsc_00290003 これは、最初の写真にも写っていますが、脚を何本も挽く時などに、挟んで、雛形を目の前に突き出しておく道具です。雛形を見ながら、あらかた削って、ノギスで計測して仕上げます。

以前は、日本製の中古旋盤を使っていたのですが、ツールレストなどの作動が悪くて買い換えました。また、ひょっとして凄く旨く削れるんじゃないかと・・・・・・。

結論!パソコンと木工旋盤は買い換えても旨くなりません。ただただ精進あるのみです。

これから買われる方は、脚を挽くだけなら簡単なものでもOKです。インバータは便利ですが、プーリーのかけ替えで十分です。Vベルトによる無断変速は鉢も棒もやってみたい入門用にはいいでしょうし、実際このタイプが多いみたいですが、製品をを量産するにはどうかなと思います。

木工旋盤は結構難しく、危険でもあるので、私のように必要に迫られてやっているとか、よっぽどの好き者でないと長続きしないようです。だから、愛好者の多いアメリカにはピカピカの中古が一杯あるそうです。

*本日、ネットで木工旋盤をみていたら、インバーターなんて通常6~7年、長くもって10年とでていました。使い方にもよるんでしょうが、これが本当なら、プロにはプーリーかけ替え式が一番いい事になります。