木工一覧

ケヤキの製材(後編)

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月曜日、製材を終え、海回りで自宅に帰りました。

ついでに河口をチェック。

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シラタ・白太には虫食いがありました。

そのまま、乾燥場に持ち込んで殺してもらおうかと考えましたが、使い道は決まっているのでシラタを外すことにしました。

「シラタが引く」といって、銘木屋はサッサとシラタを外してしまいます。芯材と辺材では収縮率が違い、反る原因になるようです。

このようにしてブックマッチングの木取りをします。

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一枚の盤からテーブルトップ一枚分と+α取れました。木味が素直な所は九州産のような気がします。

このケヤキはナチュラルにオイル仕上げの方がいいかも。

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端っこも、このままでは持ち上げるのが精一杯ですので分解します。

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噛みこんでいた石は結構デカかった。

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こんなにコンパクトになりました。

鋸代は3ミリです。2枚で8回通していますから、鋸屑になった分だけで24ミリです。ムラ取りを含めると4センチは失われました。

シラタを除けば、残った材は2/3程。それでも今回は大変効率が良い方です。

この後、倉庫に入れて様子を見ます。使えるのはまだ先。テーブルが売れるのはずっと先。

それまで、持ちこたえられるかはお客様次第です。因果な商売ですね。


ケヤキの製材(前篇)

昨日は午後から4月に仕入れたケヤキの盤2枚を製材した。

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4月に電話したら、すぐにはかかれないので、とりあえず持って来て下さいとのこと。

仕入れたその足で運びこんだら

「場所がないので、一度持って帰ってくれ。」

「勘弁して下さいよ。こんなの動かしていたら腰が砕けます!」

一枚100キロくらいあるがな。なんとかホークリフトで降ろして、保管してもらう。

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やっと呼び出しが。製材は、ながせ(長雨)の前は忙しいようです。

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奥の台車に材を固定し、レール上を台車が走る仕組みです。

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昔からの製材所は貯木場が裏手にあります。

本当は水に漬けこんどいた方が、早く乾くし、材も暴れないので良いのですが、現在はそんな悠長なことは言ってられません。

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鋸刃を研いだものに交換します。

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最初の基準面を決めるのは慎重です。

今回は、「賃挽き」でも時間制です。時間“なんぼ”で挽くとなると、とたんに動作が緩慢になると感じるのは気のせいだろうか?

ただ、高級材の場合、慎重に事を進めてくれた方が、こちらも気が楽です。

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このレバーで微妙な調整をして切り進めます。小指は必ず立ちますね。

ンッ!台車が止まった。いやな予感。

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石を噛んでいました。石を挽くと刃先が鈍るのでもう切り進めません。

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恐ろしいので、根元の方はボシ切ってもらいました。

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この製材では研磨賃は請求されませんが、バンドソーの交換には時間がかかり、料金は高く付きます。

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1枚を3枚におろしてもらい、計6枚と根元の部分に分解しました。

1時間の作業でした。

傷も殆どない良材で、反りも僅か。まずはメデタシ、目出度し。


教訓を得る。

梅雨です。梅雨明けは8月になると言うが本当だろうか?

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「スロレンジ」の大枠がやっと組上がりました。

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組むのも解体するのも面倒です。

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上部を軽快に見せるため、側板が途中から薄くなっています。木工では普通こんなことしません。

機械を色々工夫したけど、結局最後はキワ鉋と平鉋で仕上げることに・・・・・トホホ。

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ここまで来て失敗したら、元も子もないので慎重にもなります。

後、目違いを払って面取りし、扉も作って、引き出しは11杯。漆を塗って、金具も作って、いつになったら完成するのか?

でも、一つ勉強になりました。

手作り木工で、あんまり複雑なものを試みても採算が合いません。簡単で見栄えのするものを、ドーンと作って、高値で売り抜ける。これに尽きると思います。


まだ先は長い。

ただ今、パンツ一丁です。本日は扇風機も稼働しました。

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中断していた“ストレンジ”のヘッド部の組手が完成しました。

200近いホゾ組です。ちょっとのミスが命取りです。労力に対し効果は疑問。

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剣ホゾも慣れると十分な精度。まあ、失敗したらパテで埋めるし。

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この形状ですと、接着してからでは漆を塗れないので、パーツの段階で塗装します。その関係で、ホゾの長さはピッタリにしています。

まだまだ先は長く、やる気を喪失気味です。しかし、ここまで来たら終いを付けないとしょうがありません。


荷作り

アルプス3台とも停止。

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今朝起きたら、またここが痛い。大したことはありません。

ホームレスのKちゃんも痛風持ちで「即、病院へ直行!」と言うくらい痛いらしい。ほんとに痛風なのかな?

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ついでに、自慢じゃないけど足首に指が回ります。結構めずらしいと思います。

白いギターもらえるかな。

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本日は梱包の日でした。

これはテーブルの天板。回りをタル木でガード。

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上面は薄いべニアでカバーしています。

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本日の出荷は7個。毎日こんなだったら儲かるがな。

注文して下さいね。早くしないと、夜逃げしていないと思います。


ヘトヘト

集団的自衛権、どうなるのでしょう?

小学生並の知能の人間が舞い上がっていることが恐ろしい。

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本日は夕方、河口の波をリベンジしてきました。ヘトヘトです。土日は仕事しような。

しばらく中断していた「ストレンジ」の製作中です。アリ組・止めホゾ・剣ホゾと面倒な組手を使います。どうせなら、全部組手で製作しようと。

しかも売れそうにないし。地道に頑張ったらいつかは完成すると思います。


楽な仕事はない。

本日は蒸し暑く、作業していたらエアコンを入れたくなりました。

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腰痛で中断していた、デスク第二弾の木地が完成しました。

アリ組の接着はプレス機を使ってみたらウソのように簡単でした。しかし、縦にすると片持ち構造になり工夫しても直角が出ず、外してから固めました。

なんてことのない吊り引き出しですが、机ばっかり作っているわけではないので大変です。

元より“毛抜き合わせ”ほど精密ではないのですが、クリアランスは微妙です。木工の場合、切り過ぎては取り返しがつかないので慎重に進めていくと、ますます億劫になり能率が落ちてしまします。

製作品目を絞った方が効率は格段に上がります。

ところで、このデスク行き先は決まってないのですが、何方か買って下さい。幅1200・奥行き620です。


ケヤキの瘤

本日も片付けでした。

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10年以上前に仕入れたケヤキのコブが出て来ました。U製材で見つけたものです。長さは60センチ位です。

刳り抜いて脚を付け、一品モノの花器にしようと考えました。その時の会話。

U製材:「クッソー!俺の老後の楽しみにとっておいたのにな。」
     (製材の邪魔になるから切り飛ばしておいたのに、買っていくバカがいるとは。)

K工房:「っま、何に化けるか分からないけど、安くして。」
     (凄く高く売れそうだ、しめしめ。)

確か、5千円~1万円だったと思います。

でも、久々に見てみると、シラタに虫が入っていました。

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怪しげな、蓋が付いています。

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半分に割りました。結構、使えたかも。

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気味の悪い蓋の部分も特に問題なし。でも、これだけ深い窪みを、ウッドガーバーで削っていたら、跳ねた時は大変危険です。

今回は製材の勝ちでしたが、儲かったことも無論あります。


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先日、左のコートハンガーを東京に送ったので在庫が無くなりました。

ボチボチ売れるものですね。2年に一本くらい。

プチプチでグルグル巻きにしたら、かなり怪しげになりましたけど。

*

うちのが特別いいとは思いませんが、このような製品を使っていれば子供たちの心もおのずと違ってくると思います。

作り手の顔が見えるというのは、いいことだと思います。ぶら下がって折れたら修理も出来るしな。

手作りの品に囲まれていれば荒れる子も少ないと思います。そうなれば、儲かっていいのですが・・・・・・不可能じゃろ。

*以前にも書いたと思いますが、半世紀ほど前は私のように一人で家具を作る職人は結構いたそうです。しかし“月賦”というものが出現し、家具屋もそれに倣わなければなりませんでした。

当時はクレジット会社もなかった訳で、支払いが滞ると不器用な職人は取り立てが出来ず、バタバタと潰れていったそうです。

これは、経験者に直接聞いたお話です。


カーテンのふさ掛け

本日は腰痛で仕事が出来ませんでした。

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デスク・第二弾のアリ組を中腰で加工したり、付けたり外したりしていたのが良くなかったみたいです。

破壊力の大きな機械を無理な姿勢で慎重に使っていると、知らず知らずの内に腰に重篤な負担をかけてしまいます。もう、腰痛の時はアリ組はしません。

お得意様であるT先生に、以前MRIも撮ってもらってヘルニアであることは分かっております。対処療法でなんとか乗り切りたいのですが、酒も良くないそうですね。起き上がれなくともストローでも飲みたい口ですので如何ともしがたい。

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ハイエースに付けるカーテンのふさ掛けを作りました。ホームセンターにも良いのがありませんでしたから。妙に気持ち悪いデザインのものばかりです。

カエデの削り出し。所要時間は5分。

でも道具はバンドソー・ボール盤(ドリル)・ベルトサンダー・小刀等沢山要ります。

木工をしていると、こんな時だけ有難いですね。