ちょっと、写真の撮り方が悪いのですが、シンプルな仏壇でも、箱物は相当な木の量が必要になる。しかも、扉や引き出しが開け閉め出来ないとまずいので、正確な寸法、平面でないといけない。
今回、比較的狂いのない6㎝厚の板を半分に割って25㎜の主要な材料が取れた。割合無駄のない木取りができた。ちょっとした端材は高杯なんかに仕立てます。こういうときは、気分がいいい。
多くの板から、おいしい所だけ取って来るなら簡単ですが、何とか3mの板2枚で済ませました。ちょっと面白くない部分は、底板なんかにするのです。
木取りは、やればやるほど上を目指すので、楽になることはありません。このような、天然木の杢板だと尚更です。また、例えば仏壇の場合、扉が閉じていることは殆どないので、扉板に凝っても報われないなど、その器物独特の事情もあります。難儀ですな~。
ところで、栃は普通の木とは逆で、中心部分の赤身が少ないほどいいのですが、この栃には赤身が全くありません。そのような栃は、杢もいいのです。原木市場では、当然、それは丸太の木口を見ればわかるので、みんな張り込んで来ます。熾烈な競り合いに勝たなければゲット出来ません。わたしも、5年ほど前、競り負けた、家具材に丁度いいサイズの真っ白な栃のことが忘れられません。ありゃ~失敗じゃった。そんなに高くなかったのに、久々の競りに呆けていた・・・・・・・でも、妙に女っぽい木ですな~。