やっと終わり。

Kitagawamuraonnsenn 本日も、専門的なブログです。でも今日で終わりです。

やっと、イスもほぼ出来ました。12脚を拭き漆すると、1回、1日かかります。ヘラがあまり使えないので、3日もやると、手と腕が腫上ります。

飽きっぽい私が、それでも頑張れるのは、わりと面白いからなんでしょう。でも、もう嫌です。多分、1年分くらい拭き漆しました。

Dsc_00230004 分解したまま拭き漆をするのが、塗るには楽なんですが、接着面はボンドがくっつくようにマスキングしなくてはいけないし、塗りあがった部材のの置き方にも工夫がいります。そこで、今回は背板だけ別にした折衷案としました。

12脚もあると、簡易の漆ムロを組むにも少し工夫が必要です。

Dsc_00030001_1 後は、このように脱水機に1分かけた、湿った布で覆って、漆を乾かします。

布が、なぜ大漁旗なのかは、謎です。「ゲッ、うちのスポンサーの名前が出てる」

ところで、1ヶ月強で、材料を仕入れてきて、テーブル6、イス12、しかも、イスは図面を挽いて試作を一脚作ってます。それで、漆仕上げ。う~ん、我ながら仕事が速いな~。残業もしてないし。でも、後半は、流石に酒を控えました。寝る前と、朝、布団の中で仕事の段取りを考えます。

しかし、こんなペースがずっと続くのなら、あっさり木工を止めるでしょう。そんなに未練はございません。でも、続かないので大丈夫で~す。

本日は、大掃除を兼ねた、クリスマスパーティの準備。料理の材料の買出し。それから、ずっと気になっていた、夏物をしまわなければ・・・・・・・と言っても、私の衣類は厳選されていて、上の棚に移すだけですが。

しかし、このごろユニクロが多いな~。昔は下着もパタゴニアだったのにな~。貧乏はいやだな~。

もうちょっと、温暖化が進めば、衣替えがいらなくなるな~。でもそうなると、夏は脱ぐものが無くなって、困るな~。でも、ちょっとうれしいかも。



イスの脚を挽く。

今日のブログはますます専門的で、一般の人にはほとんどわかりません。すみません。でも、そうやって突き放すと気持ち良くなる人もいるので。

昨日、イスの12脚分、48本を旋盤で挽いた。ヒノキは、旋盤加工もスムーズで楽でした。Dsc_00510004

  1. 1、かんな盤を通さずに荒材のまま木取りします。これは少しでも厚く取るためと、省力化のためです。

2、横切り盤で、角を落とし、断面を八角形にしておきます。このほうが、手間はかかりますが、私は切片が飛び散るのが嫌なので、沢山挽くときは必ずします。ツールレストを一度も動かさなくてすみますし。

Dsc_00470002 3、最初に日本刀の先っぽのような刃物で円筒形にします。この刃物は慣れが要りますが、一本で破壊的な荒削りから、デリケートな仕上げまでこなせますので便利です。よく研いでいれば、槍鉋みたいな螺旋形のクズが出ます。

4、次に両端のホゾを仕上げます。精度は±0,1ミリ位です。最後にペーパーをかけて一丁上がり。3分前後です。

Dsc_00480003 使った道具。左の千枚通しのようなものは、センターに穴を押すためのもの。ノギスは旋盤用に先を丸くしています。

旋盤加工はわりと面白いけれど危険で、体調が万全でないと出来ません。ボチボチ休みながらやりますので、結局一日かかります。

ところで、昨夜は波乗り「いのチーム」の忘年会で7時から12時まで飲み続けたので、仕事の関係上セーブしていたのに、流石に二日酔いだ。

波乗り「入野ローカル」関係者の忘年会は大々的にホテルで行われていたが、最後はいつも乱闘になるので、締め出され、今年は居酒屋を借り切ってやったそうだが、やっぱり乱闘で終わったそうだ。毎年、誘いは受けるが、怖くて行けない。

明日は「ピープルスイミング」のおばさん達との忘年会だ。「2時間飲み放題だから、1分たりとも遅れたらいかんで~」なそうだ。

そう言いつつ、結局おさまりつかずに、夜中の2時まで飲んでいたことがあるような・・・・・・こちらの方が・・・・・・よっぽど恐ろしいかも。


イスの座刳りをする。

今日も木工の話ですう。地味ですう。特に女性には面白くないと思われますが、まだしばらく続きますう。

Dsc_00170001 しつこいようですが、予算が厳しいので、イスに座刳りをするのはためらわれた。でも、先のテーブルがシンプルだし、うちも商売ですから、予算がないといって、お客様に喜ばれないようなものを作るわけにいかない。

一丁やったるか。ここは、気合の入れ所かもしれない。一方、座面と地摺りの裏側はナイフマークもとらずに、軽くペーパーをかけるだけとした。

12枚もあるので自作の倣い加工機を使う。

まず、雛形を作る。球面のようだが、後ろがぐっと深くなっている。30分くらいで出来た。う~ん、何事も精進ですね。だんだん速く、上手くなります。それにつれて、道具も増えるけど。

Dsc_00350002 倣い加工機、ほぼ、完璧。

セットするのに1時間くらいかかるけど(自分でも忘れている)1枚の加工は10分弱です。

今回、反り台鉋か槍鉋で仕上げようと思っていましたが、十分カッコいいので、そのまま、ペーパーを軽くかけただけにすることにした。楽や~!・・・・でもやっぱり、12枚はしんどい。

Dsc_00490003_2 しかし、この機械、役立つな~。自画自賛。量産には機械が欠かせませんね。

でも、お客様に聞かれたら「ノミでコツコツ彫りましたわ~。ほんまに難儀でしたわ~。この次は、美味しい仕事頼みまっせ~」ということにする。

何で商売の話になると関西弁になるんでしょう?


テーブル出来ました。

といっても、大分前に出来ていました。今はイスに取り掛かっています。

Dsc_00020001 半分の3台でもこんな感じ。もちろん、さかさまですよ。

今日も、木工やってる人用のブログです。

ちょっと、お恥ずかしい構造ですが、予算がきびしいもので・・・・・。

ところで、通常は、蟻ザンのそり止めを入れますが、予算のない場合、ネジ止めの簡単なものを使います。あまり、当てにならないので最近は全く使いません。

今回は、更に大胆に、そり止めを入れないことにしました。楽だし。実は、十分乾燥した天板が、あまり曲がったことがないのです。せっかくの綺麗な天板にネジを打ち込むのも嫌だし。不細工だし。お客様も長い付き合いですし、問題が出れば対応すればいいのです。我ながら良い考えじゃ。

ところで、ヒノキでの木工は、なんか全然別のジャンルのような気がします。それだけ、いつも使っている広葉樹と違うのです。

チップソーがチーズを切るように滑らかに進んでいったり、ドリルビットがスムーズに切片を跳ね上げているのを見ると、我々の道具は、この木のために調整されているのだと感じます。しかも、ヒノキはトリーマーで面取りしても、さほどつぶれたりしません。楽で~す。

それから、ヒノキは薪ストーブで燃やしても、軽い割には油があって、よく燃えます。

なんか一言、落ちを入れたいのですが、ないので、こもまま終わりとします。


ジビエ料理

Dsc_00140001 これは、鹿の背ロースとヘレです。

ジビエ料理とは、野生の鳥獣の肉を使った料理だそうです。

猟の開けたこの時期、その恩恵にあずかることが多いです。

本来、高級料理であり、もっと味わって食べるべきかもしれませんが、ワインをがぶ飲みして、旨い旨いとバクバク食います。

鹿肉は、淡白で初めての方は、ちょっと物足りないと思われるかもしれませんが、段々よくなってきます。

Dsc_00040001_1 これは、昨夜の猪のすき焼。

日本酒が合います。

火照って、昨夜は布団を明け方まで蹴っ飛ばして寝ていました。

殺生好きの友達がいてよっかった!

(しかし、彼らは別に残虐なわけではなく、自然の事は人一倍気にかけているのです。)

このところ、体重が増加気味で、本来なら今朝の食事は、牛乳だけでも良かったのに、昨夜の両親の忘年会の残り物があり、りんごとバナナとサラダを食べた後、刺身定食、ご飯大盛となってしまった・・・・・・今の時期、青物以外の刺身は一晩置いても全然OKです・・・・恐ろしい。


ヒノキに漆を塗る

齋田さん、ヒノキには漆を塗っております。さほど、大変でもありませんでした。

Dsc_00160001_2 オスモカラーという、ドイツ製の塗料を取り寄せて、手板に塗ってみましたが、パッとせず、拭き漆に決定。

ある意味、デザインに手抜きがあるので、漆で存在感を上げる必要があるのだ。

でも、やっぱり天板6枚、脚24本に漆を塗るのはつらい。腰が痛いです。拭き漆という作業は、意外に重労働で、夏場ならエアコンを入れていても、汗が噴出しますし、冬場ならシャツ1枚でも平気です。結構、頭も使うので余計に発熱するのかもしれません。

それでも漆仕上げをするのは、材料が劇的に変化するし、塗り重ねるごとに重厚さをましてゆくのを、まのあたりにするからでしょう。そうでなければ、こんな地味な仕事は御免です。

通常、うちの場合、6回は塗るのですが、今回は業務用ということもあり、拭き残しを多めにして、3回ですましました。多少のムラも気にしません。

このように多量の仕事をこなすのには、ヘラ使いに習熟しておらねばならず、年季がいります。

また、今回のように分解した状態で塗るか、接着剤を塗って組みあげてから塗るか、ケースバイケースで決めなくてはなりません。

今日のブログは、ちょっと専門的になりました。


図面を引く

今回、本格的なイスの三面図を描いた。初めてのことではないだろうか。

だいたい、イスは複雑というか、微妙なので、実際に作りながら、決定することが多い。

それは、どうも私のせっかちな性分と関係があるのだろう。Dsc_00090001

しかし、今回限られた予算で作らなければならないため、分かりやすい構造にした。図面を引くと、各部品のサイズや、ホゾ穴の位置や角度が正確に出てくるのだ。これは、楽だ。

脚のホゾ組みも、扱い慣れた丸ホゾとした。また、仕上げが楽なように直線を多用した。その分、部材を厚めにとって、ヒノキのたっぷりとした量感で見せるようにした。

「部材を厚めにとって」と言っても、実は市場で買ってきたヒノキの厚みを、そのまま合理的に利用しているだけだ。しかし、実際扱いやすい厚みである。長年ヒノキと対話してこうなったのでしょう。

とりあえず、これで一脚作って、様子を見て一気に残りを仕上げる。

好きなことのみでやっていければよいが、ビジネスはそうもいかんのですね。誰かに手伝ってもらえればいいのですが、各作業、微妙に難しく、危険で・・・・漆はかぶれるし・・・・。

* ところで、「字の綺麗な人は、大物になれない」というように、図面の上手と、デザインの良し悪しは関係がありません。でも、現在なら、アナログ人間の私としては悔しいですが、イラストレーターを使ってスマートに描くのが速いし、便利だと思います。


モノマガジン

モノマガジンという雑誌、ありましたね。あれのパクリです。たまに、自慢のグッズ、便利道具なんかを紹介しようと思いたちました。

しかし、パクリの語源も知らないし、グッズの正確な意味も分かりません。いい加減なもんです。でもブログだから許される~。

Dsc_00070001_2 今回は、薪ストーブです。最初の頃にも一度紹介しました。

これは、木工家の特権で、焚くものはどっさりあります。

恥ずかしながら、一人身なので冬の寒さはこたえます。でもこれがあると、暖か~、で全然平気です。犬もいるし。だから一人なのかも。(いかんな~)

今回は、洗濯物も片付けずに侘しさを表現してみました。

先ほど、ハンターから日曜日に撃った鹿を食いに来んかと、お誘いがありました。ワイン持って行かなくちゃ~。鹿には、ワインとパンがあいます。昨日も屋台に行っていたのに。明日も飲み会なのに。肝臓を休ませないと・・・・・・・でも絶対飲む話は断れません。

「酒飲みは故あらば飲み、故なくも飲む」 セルバンテス


テーブル その2

Dsc_00040001テーブル6台の製作は段々いやになってきた。元々、量産する工房ではないのである。

例えば、テーブルの脚は、24本もあって、そう考えるだけで、しんどい。実際、飽きるので、うっかりミスも多い。

しかし、男一匹、引き受けた以上は、ヤラネバナラネバ。でも、約束の製作過程をブログで追っていくのは、あんまり面白くないので、程々にします。

Dsc_00110003_2 本日は、午後より、タモの盤を買いに池川町の仲林さんの製材所に行く。約1時間のドライブだ。池川町は桃源郷のようで大好きだ。

昔は、紙の原料となるコウゾで栄えたらしく、河沿いの、ごく小さな町なのに居酒屋が多い。前の河原にテントを張って、居酒屋巡りをしようという話がある。

Dsc_00190004 以前は、遊郭だった建物が残っていたが、今はどうだろう。お姉さんはいたりして。映画館も2つもあったそうだ。

目的のタモは、幅が狭いところで65cm位、やや目が粗く、アテているので大胆にもテーブルの脚材として小割にしてもらった。軽くなりました。腰も痛いし。

我々は、広いものはついつい、テーブルや座卓の天板として、製材することが多く、えてして、脚材が不足するのです。

Dsc_00070002 注目は、このキュートなフォークリフト。

電動で音もなく進みます。もう売ってないそうです。