当社は零細な木工房ですので、なるだけ面倒で材料がもったいない、曲線を使わないようにしています。
面倒というのは、デザインするのが面倒、加工が面倒ということです・・・・・お客様すみません。でも使っている材木がいいですから、あまり凝ったことをすると、台無しになってしまう可能性もあるのです。
三次元で、尚且つ凝ったデザインをまとめ上げるのは、並大抵の造形力では難しく、避けて通るのは個人の工房ではむしろ正道と言えるでしょう。実際、妙なデザインをして成功している例は少ないと思います。本当に成功したら、大手の家具メーカーからパテントの問い合わせがくるでしょうね。
とはいっても、どっかに曲線は入ってくるもんで、曲線定規があると便利です。
これは、会社で工業デザインをしていた時に重宝していたものです。
木工を始めるとき、思い出して購入しました。ちょっと高価でしたが買って良かったと思います。定規がいい加減ですとあと後、尾を引きますから。
短いものは使いません。
これは、”ヒヨコ定規”と言ったかどうか?先の”高杯”のデザインにも使いました。
”ステッドラーの雲形定規”は家具作りには殆ど役に立ちません。
パソコンを使える人なら、製図に定規なんて、チャンチャラおかしいでしょうね。
コメント
最初のはいわゆる「鉄道定規」ですね。私も前からちゃんとした鉄道定規がほしいと思っているのですが、100枚組だと3〜4万するようです。でもそれだけの価値はあるでしょうね。2番目の画像の定規もいいですなぁ。
私も図面は簡易ドラフターでの手描です。うちくらいの規模と作数だとそれでじゅうぶんな気がしています。要するに自分が分かればいいだけなので。[E:snow]
さすが大江さん、古い言葉を知ってますね~。「鉄道定規」は日露戦争の頃だと思います。私は、少し時代がさがって、マッカーサーぐらいですので、ちょっと洒落て「レール定規」なんて呼んでいた気がします。
冗談はさておき、一人親方の場合、道具の購入は本当につらいものがありますね。あと、50年仕事ができるなら・・・・。木工に人生は短過ぎます。
私も死ぬ前には、機械を全部売り払ってパーっと遊びたいもんですが、あっちのほうはもう役に立たないでしょうね。