黒田辰秋の円卓の修理 その1

今日は難儀な一日でした。
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円卓は中央の蓋が大きすぎて、或いは本体が縮んでギュウギュウだったので、蓋を削っておさめました。後の塗りの余裕も見ておかなければならない。
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割れには中粘度と高粘度の接着剤を使い分けてジワジワ注入。100CCも入った。
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このように90度ずつ回転させ接着剤の注入と研磨を繰り返します。
最初はどこから手を付けてよいか分からず、気が遠くなりますが、段取りが付き始めると作業ははかどります。
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なんとか補修と研磨終了。研磨は適当なところで止めます。面倒だから。
布着せの布までは削らないようにしています。辰秋のサインはマスキングしています。
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一回目の捨て漆が終わったところ。
この後、錆漆で補修するにも捨て漆は必要。地固めでもある。
ここで問題発生!2日経っても漆が乾きません。1週間前までは放っといても乾いたのにな。木地に油などが含浸しているか、気温・湿度などの条件が悪いのか?どうやら、気温が低過ぎたようです。
このような状態を「膿む」とか言って、最初にパッと乾かないと、いつまで経っても乾かない。
思い切って、溶剤で全部ふき取りました。これはね~、まだ拭き漆だから良かったようなものの、塗り漆だったら恐ろしい手間です。
漆は怖いは。
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塗り直して、速攻で風呂に入れましたが明朝、乾いているだろうか?