上海のメイド

赴任先の上海であてがわれた部屋はガランとしていた。

直径が60cm長さ1mのいびつな円筒が2つ転がっていた。金属なのか石なのか、空洞なのかもわからない。部屋が揺れるのか、ゴロゴロするので部屋の隅に固定した。

いつの間にか2匹の猪に変わっていた。管理人が言うにはメイドなのだそう。ブヒブヒ言って這い回っているだけなのにな。「よく訓練されていますが、手荒な事をすると噛みつきます。」

朝になったら人間の形をしていた。一人(一匹)は十分ベッピンさんだった。二人とも首からポーチを下げていて、声帯がないからここから声を出すそうである。

早速、上海の街を案内してもらった。