やっと涼しくなったと思ったら、朝夕は寒くて、なんか非常に損した気分ですね。
今日は、木工家上級コースですので、一般の方は理解出来ません。
先日、ダイニングテーブル・デラックスは仕上がったのですが、今日から山桜のテーブルが始まりました。重量級の製作が続き、腰が痛いです。
本来、薄くて軽い材料で、経費を浮かせて、お金を一杯もらうのが私の木工のスタイルですが、そうもいかん時もあります。
問題なのは、この板、長手方向(2m)で、6㎜反っており、幅方向(85㎝)で4㎜反っていることです。全体に凹んだ感じです。
本来、山桜はもっと過激に反るものですが、大木は応力が抜けているのか、おとなしいです。
当初、2000分の6は無視して、幅方向の歪みを取るだけにしようと考えていました。その際、垂れた印象になるのを防ぐため、凸面を上にするのが一般的です。
しかし、凸面には、一部焼けが発生していて、強度的には問題ないのですが、漆を塗るとムラになりそうです。杢も凹面の方がいいしな。
少々垂れててもいいと思いましたが、思い切って3分割して仕上げて、再度張り合わすことにしました。
山桜の最大クラスに鋸を入れるのは気が引けますが、元々、一枚なので、剥ぎ合わすと、僅かに杢目はずれますが、プロが見ても分かりません。
でも、なるべく無駄が出ないように、作業は慎重に行わなければなりません。
アウトラインを仕上げた状態です。板の耳は半分くらい残しています。
My乾燥釜を持っていれば、正確に桟木をかまし、2トンほどの重しをすれば、完全に平面に仕上がったのでしょうが、大きな釜に相乗りで突っ込んでもらっているので、文句は言えません。しかし、平面を出すために、鉋屑に消える分も結構なな金額です。
乾燥場のお兄ちゃんに夜の接待をして、無理を聞いてもらった方が、そろばん勘定は合うかな。でも、2軒目はおねーちゃんのいる店に連れていかんと効果ないじゃろーし。
木工は、作るだけじゃなく、いろいろ難義が多いです。