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法隆寺の木工品

昨夜「やまぶき」で冷たい飲み物を飲んだせいか、夜中にお腹が痛くなった。そのまま4時起きで海に向うも、どうも体調がすぐれないので、すぐ引き返した。どうやらちょっと風邪気味のようだ。しかし、波乗りをしていれば、そのまま治っていたような。

今手がけている家具が割に大仕事なので、プレッシャーを感じているのかもしれない。

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本日は、ちょっとレベルの違う、法隆寺の木工品です。宝物館で係員がおしゃべりに夢中なので盗撮してきました。手付き鉢です。まだまだ朱色が見事です。サイドのラインは微妙にうねっております。

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これは、なんというんでしたっけ?曲面の部分のつながりは完璧とはいえないけれど、そこがまたしびれる所です。上手に作ることが、決して最上ではないことの見本です。

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”しあじしき”といいます。漢字は忘れました。私も以前にレプリカを作ったことがあります。

これらの木工品の特徴は、線の密度が濃いというか、10倍ぐらいの手間をかけて作っているのではないかということ。

それから、どれも非常にキュートです。大きさも板厚も程良いです。何百年もお坊さん(僧?)の無聊を慰めてきたことでしょう。

なかなか今の時代では製作出来ないかもしれませんね。

今日は体調不良のためこの辺で失礼します。やっぱり酒も飲みたいしな。


どうなんじゃろ?

一昨日、ホームページを見たお客様から電話で注文が来て、在庫の李朝3段飾棚が売れた。本日、梱包して発送した。実に珍しいことだ。

当社は、大そうなHPがあるのに、ネット世代と商品がマッチしてないせいか、殆ど注文がない。(チュ~のはチョッと嘘だけど)

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なかには、HPだけで、さばききれないオーダーをかかえている工房もあるようだ。(やっぱり商品はネット世代にピッタリのもの)

ここにきて、価格を見直して、ネットオンリーでやってみるか、という気もしています。しかし、それはデパートやギャラリーとの決別を意味するわけで、なかなか踏み切れないことです。

ただ、急速なネットの普及のせいで、デパートや本、テレビといった本来権威であったものが崩れてきています。

一昔前までは、工芸家にとって「家庭画報」に特集されれば、一つの到達点で、生涯注文は途切れることはない等と考えていましたが、今は私自身、立ち読みすることすらありません。「サライ」も見なくなりました。

逆の例ですが、単行本は、以前はヒットするしないにかかわらず、相当な内容でないと出版されませんでした。それが、パソコンと印刷機械の発達によって、僅かな利益でも見込めるものなら、お寂しい中身でも店頭に平積みされるようになりました。

アッ、今地震がありました。

無数のお笑い芸人の登場も、スポンサーに金がないのでしょうが、見方を変えれば、テレビというメディアの没落ともとれます。

しかし、これは私のような、しがない木工家にとって確かなゴール、成功、安泰はないことを意味します。難儀な世の中になったというか、面白くなるかもというか。

中途半端ですが、どんどん、大風呂敷になるのでこの辺で止めておきます。

世の中は本当に難しくなってゆくのに、政治家たちの状況は、お幼稚の桃組が大学の授業にでているようなものですね。


李朝3段飾棚

木工もしております。現在は壮大なスケールの製作に取り掛かっています。

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ご注文の3段の李朝飾棚出来ました。オリジナルより1段減って、幅も少し狭くなり、奥行きは逆に深くなるという、変則的なオーダーでした。

こういう場合、板厚の決定が難しいです。うんと薄くしても面白いのですが、無難に25ミリ→21ミリにしました。大きさの比率より、より薄くすることがポイントです。

仕上げは、素の状態を大事にしたいので、オイルを1回塗り、水研ぎし、乾燥後スチールウールで磨いています。

材料のホウは現在緑がかっていますが、だんだんと茶に変わってゆきます。

棚に飾るものをもうちょっと、工夫すべきです・・・・なかなか、そこまで手が回りません。茶碗蒸しがあるのは、ご愛嬌です。


二日酔いです。

昨夜は、一軒で止めておけばいいものを、3軒梯子したので、気分がすぐれません。でも、こういう日はデザインを練ったり、それなりにすることはあります。

グルメネタがパンクしそうなのでバルブを開きます。今回は「やまぶき」から。

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これは、鯨肉です。懐かしい香りがたまりません。どういうルートからの入手かは聞いてはなりません。

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カツオとトビウオを春の木の芽も鮮やかに盛り付けてくれました。左端には、巻きずしをオマケしてくれています。

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京風に薄味で仕上げてみたそうです。居酒屋のレベルではありません。

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ウルメを酢で〆たもの。本来、超旨い魚ですが、足が速いので産地じゃないと食べられません。だから、干物にするんですね。

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お食事中、すみませんが、常連のテッチャンが連れてくるポチ。モモちゃんの次に可愛いです。最近、やっとなつきました。

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ポテサラを注文したら、野生の木クラゲやウド、フキなんかを付けてくれました。

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ワインを頼んだら、チーズを切らしてしまったのかチクワがのってきました。

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ハァ~。もう疲れてきました。二日酔いだからな。

ここからはO塾長編です。マテガイです。砂浜の穴に塩を入れると出てくる奴。高知にも小学生の頃にはいたんですが・・・・香川県の観音寺で採ってきたそうです。

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酒蒸しにしても、焼いてもいけます。

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いつもの鹿のロースト。今回は皿が豪華です・・・どうせ、箸で食べるんですけど。普通、ジビエ料理では3切れほどしか出てきませんが、3人でガツガツ平らげました。

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まあ、今日はこんなもんで〆とさせて頂きます。しんどいので、今夜は「やまぶき」にでも行って、軽くやるかな。

しかし“大食い”をやめたおかげで、体重は4キロ減って、60キロとなりました。体調もいいようです。


波乗りバライティー

日帰りの多かった海ですが、仕事もひと段落したので、久々にキャンプしてきました。

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土曜日、朝の波は上々でした。奇妙なテントは連休中のイベントの名残です。

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折れたアルメリックの板を修復してもらいました。しばらく乗れそうです。しかし、頭にきたので、オーストラリアに新しい板をオーダーしました。

専門的な話になりますが、どうも、ハワイ製のホームは脆弱な気がします。いままで5本ほど乗りましたが、どれもすぐ凹みます。この、アルメリックもたった3日でフットマークが付いています。後ろの激安ボードの方がずっと高品質です。

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伊野チームに新しい仲間が加わりました。柴犬のコースケです。お尻が可愛いです。顔はモモちゃんの方が美人だと思います。

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飼い主?のK太くん。後ピンでアニメの主人公のように撮れました。私の車に砂を撒き散らして大暴れ!

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でも、浜ヒルガオを生けてみたり、意外な側面が・・・・・。

昔、この葉っぱが“効く”とかで、みんなで煎じて飲んで大変なことになりました。

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恒例の夜の宴です。どろめ、チリメンジャコの生の状態です。ノレソレと違って、傷みが早いので、漁港の近くでないと、おいしくいただけません。

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チャンバラ貝。先っぽが剣みたいだから、この名があります。

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まだまだ、夜は七輪の火が恋しいです。

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サンシャイン大方の焼鳥、美味しかったな~!昨夜はS家との静かな宵となりました。キャンプには一番いい季節です。

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今朝も、まだ波は残っていて、昼までやって、お魚を買って帰途につきました。

もう、ヘトヘトです。でも、明日からまた頑張れそうです。


リフターテーブル

今日も、一般の方には縁のない、木工家専用のブログです。

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アリ組をする人にしかわからないと思いますが、組手の仮組、調整には本当に便利です。逆に、これがなかったら、相当いらつくと思います。

本日は、この李朝棚の仕上げをしていましたが、箱物の塗装も楽ちんです。私の工房の機械類では、ダントツ!コストパホーマンス NO.1だと思います。

この作業台がなかったら、木工はもう出来ないかもしれません。工房が広くて、それぞれの工程に専用の作業台があるような所は別ですが、個人で多品目作る人には最適です。

10年後には世界の木工家のスタンダードになるかもしれません。


ゴルゴ13

この3日間、ずっと半ズボンにTシャツです。このまま暑くなったら、もう脱ぐものがありません。

夕方、ルーターマシンで切削作業中、工房の扉が開いたままでした。後ろから、犬・モモちゃんが 「(散歩から)帰ったぞ!」 と私のふくらはぎをペロリとやりました。

ビックリして大声を上げると、叱られると思ったのか、すたこら逃げて行きました。

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木工家が、機械を使っているときは絶対に、舐めるのはもちろん、声をかけてもいけません。(まあ、そんな“機会”もないでしょが) 驚いて、機械を弾いたりすると、指全部もってかれることもあるんです。うちの両親なんかは何度教えても同じことをするんですが。

ゴルゴ13だったら、依頼主でさえ、後ろに立っただけでブッ飛ばされるんですよ。

機械の運転音が聞こえたら、仕事がひと段落するまで、お待ちください。私なんか根が続かないので、すぐすみます。


楽な板剥ぎ術

今日は、半ズボンにTシャツで仕事をしていました。急に夏になりました。

本日のブログは木工上級コースというより、酸いも甘いも経験した、いやらしい実践編です。一般の方は全然意味がわかりません。申し訳ありません。

最近、私のやっている板剥ぎ術です。結構、企業秘密ではありますが、公開します。と言っても、大したことありませんし、大きな工場では普通かもしれません。

接着にはPIボンドを使います。イモ剥ぎです。ビスケットは使いません。面倒ですから。また、ビスケットは案外目違いが出るのも問題です。

圧締には組み立て機は使いません。クランプで目違いが出ないよう締めつけていきます。出来るだけ、段差ゼロを目指します。ただ、クランプは多めに使います。場合によりますが、最近、組み立て機は板剥ぎには向かないような気がしています。

接着、乾燥後、目違いを取るのは、結構大変で、気を抜くと大きな逆むけを起こしてしまいます。また汗も出ます。そこで、片面のみ、ボンドのはみ出しと、目違いを大雑把に取り除きます。

それを、自動鉋盤に板厚より0.30.5ミリ薄くセットして送ります。インバーターの送材スピードは一番遅くします。裏返して同じことを繰り返します。これで完全な平面の出来上がりです。実に簡単です。桑原製の自動鉋盤のお陰ですが、逆目は出ずに、刃が新しければ、超仕上げをかけたようになります。サンディングもすぐ済みます。

ダイニングテーブルの天板のように幅のあるものは、半分ずつ仕上げて、中央は従来のやり方です。この方法を始めて、板剥ぎがウソのように楽になりました。なんで、今まで気が付かなかったのか?

ただ、このやり方は、実用品の家具にはいいのですが、完璧すぎて面白みがなく、工芸品を拭き漆で仕上げる場合などは、味を出すために矢張り手鉋を使います。


花盛りは続く

世間はお休みなのに、せっせと仕事をしている私のような者を天邪鬼(あまのじゃく)とか言うんでしょうね。

今日は、工房の窓からツバメのカップルが入ってきて、巣をかける場所を物色していた・・・・それはちょっと困ります。

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庭の野草も主役を交代しながら咲き誇っています。大手毬です。今回は、母親に名前を聞いておきました。

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サラサドウザン。ツツジの仲間ですかね?確かに時期的にはOKですが。

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紫ラン。ちょっと、お墓に生えていそうです。

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これもランの仲間です。ランは今、沢山の種類が咲いています。

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スズラン。ゲッ!これもランなのか?

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チョージ草というらしいです。

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キスゲです。ここだけ派手です。

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花じゃないけど、山椒です。今が季節なのでしょうか?昨夜「やまぶき」のお刺身にものっていました。

山野草の世界は微妙で、昨年あれほど咲いていた山シャクヤクは今年は1輪咲いているだけです。


3つの殺し文句

このところ、本当に注文がなくて、いよいよ廃業かと思っていた矢先、バタバタと発注があった。も~、お客さん困りますよ、遠慮なく注文して下さいね。当工房はいつでも暇ですよ。

ただ、木工家は大工さんと違って、注文がなくても作り貯めたり、新製品の開発が出来るところが有難いです。

ところで、純粋無垢の私のような木工家であっても、長年、営業マンも兼ねて、仕事をしてきているのですから、そこそこ商売上手にはなります。ここで、悪徳木工家の3つの殺し文句をこっそり教えます。

まずは「孫子の代まで使えます」です。最近は私のように一人者も多いのですが、天涯孤独の紋次郎のように、全く身寄りのない人はいないでしょうから、きっと誰かに譲られてゆくでしょう。これと類似したものに「一生使えます」があるのですが、80歳のお年寄りには、逆効果かもしれません。

次は、ダイニングテーブル等の販売で「毎日旨いビールが飲めますよ!日割にすれば安いもんです」これは大して効果がないような気がします。

3つ目は、当工房は女性のお客様が多いので「服代から比べれば、安いもんでしょう!」です。実際、ご婦人方は高額な服を買って、一度も袖を通さずに、タンスの肥やしになっていることも多々あるのではないでしょうか?これは、少し効果があります。

まあ、はっきり言って、どれも大した効き目はなく“殺し文句”とは名ばかりです。

最後に、番外編で、最近使い始めたやつです。「きっと値上がりしまっせ!」です。これは私のような“面の皮の厚い”人間でないと、なかなか使えないかもしれません。親しいお客様でないと、馬鹿かと思われるかもしれません。どっちにしろ、本気で受け取っては貰えません。

しかし、自慢じゃないが、もうちょっと長生きすれば、あながち可能性のないことじゃないかもしれません。注文するなら今のうちです。