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先に材料ありき。

次は何を作ろうかな、やる気が今一起らんな・・・・・・という時に、銘木屋の岡崎木材さんが以前より頼んでいた材を持ってきてくれた。

ケヤキの薄板で反ってカップが出来たものだ。薄板は、厚い盤を所定の厚みに挽き直したり、虫食いなどの傷を取ろうと、少しずつ薄くしていく時に出ます。そのまま器にするのもいいですが、今回のはちょっと反りが少ないので、文机を作ることにした。幅が45㎝位のを2枚頂いたので、2台作ります。脚やら貫は在庫の中から見つけた。ストックがものをいいます。

Dsc_0011 天板は厚みが1㎝位ですが、65キロの重しを載せても大丈夫でした。俺のことさ。

鋸目を削ってしまったら本当に薄くなるので、このまま漆を塗ります。

こんな材料使う奴はそういないだろうな。ここだけの話、これが案外売れるんよ。ヒッヒッヒ。

でも、軽くて強度は十分なんで案外実用的なんです。

Dsc_000255 この天板にホゾ穴を開けるのには、ヘグナーの糸鋸がいいようです。反ってる上に厚みも一定でないので、表裏から墨付けするのは困難です。

ルータマシンも試しました。RAO-151のバルブを絞ってヘッドをゆっくり降ろすと穴が開き、そのまま加工できます。定番も広くていいのですが、所詮角は丸い。

角をノミでさらうには、一か所に2回、ハンマーを打ちおろさなくてはならない。四隅で8回、表裏で16回、天板8穴と脚6穴で224回、2台で448回。糸鋸作業も楽ではないが、今のところ一番いいようです。

丸鋸だとすぐですが、糸鋸で指を切断するには、余程忍耐が要りますし。ね。念のため補足すると、糸鋸は比較的安全なんですね。


自宅で個展のDMを作る。

今日は、DMの原稿をパソコンで作るのにF女史に来てもらった。慣れないウィンドウズ版のイラストレーターでやってもらった。もうちょっとで、自分でもやれそうだが、頼んだほうが楽だ。

もうちょっとが、近くて遠い。年に何回も個展をするなら憶えた方がいいだろうけど。ただ、私はロゴやプロダクトのデザインが専門だったため、バランスなんかにとことんこだわってしまい、オペレーターは怒り心頭に達する傾向がある。遠慮すると仕上りが気に入らなかったり・・・・・・そういう我儘な人は、ホントは自分でやらにゃね。

001 すみません、その割には大したことないです。

今回は、自社ショールームでやります。よろしかったら、来て→買って下さい。まるで脅迫じゃ。

なほ、DMのほしい方はメールください。もちろんお得意様には出します。

作業の途中、お昼になったので、いつもの「大田食堂」は休日は休みなんで、俺がササッと2人分作った。自分でも妙な男だと思う。

まあ、ほんで仕事がはやいんだけどね。料理は好きよ。失敗しても、なんとか食えるしな。最近は失敗すらなくて情けない。

孤独な仕事ですので、たまに人と話すとベラボーに疲れます。個展の最中はもっと疲れますが。


シェーカーラック

久々に、シェーカラックを作りました。タオルや洗濯物をかけたり、作業の補助に使うものです。形がシンプルで面白いので数年前に試しに3台作りました。売れないと思っていたら、意外に人気でした。ただ、作るのに”意外に”手間がかかります。金儲けは、うまくいかんの~。Dsc_0008

前回は、手持ちの材料の都合で、アレンジして作りましたが、今度のは藤門弘さんの「シェーカー家具」に出ている資料にほぼ忠実に作りました。

なかなかいいわ。でも、著作権はどうなるんじゃろか?カエデを使いましたが、実際は松が使われることが多いそうです。

Dsc_000633 シェーカの家具は無駄を削ぎ落とした機能的なデザインなんですが、まったく無駄だらけに見える、李朝家具と不思議に共通点を感じます。

材がやや薄いのが似ていますが、どちらも面白く、人間味が豊かだと思います。奥深い所に遊び心があるというか。

私の作る洋家具はシェーカーを手本にしたものが多いです。

*木の芽どきは、やっぱり体調がすぐれんですな~。去年のブログをみると同じ状況のようです。まあ、今はそうも言ってられんけど。


今年も春が。

ちょっと最近ブログは手抜きです。では、仕事が充実しているかというとそうでもない。春はそんなもんでしょう。庭には春の草花が咲き始めました。

Dsc_0007 コブシの花です。桜と同じで今年は開花が早いか。

Dsc_0009 ムサシアブミだそうです。浦島草の仲間だと思います。

Dsc_0044 これはいかり草。たしかにそんな形ですね。

Dsc_00303 ひとりしずか。ガクも花弁もない変わった花です。昔は便所の陰なんかに咲いていたもんです。最近は見かけません。

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ムサシアブミの使用後。

今日も落ちがなくてすいません。


買い物

Dsc_0029 今日は、輪島屋善仁の営業の山下さんがみえられた。新作の小鉢を買った。

漆器のコレクションも増えてきたが、私の場合研究も兼ねているので、数をそろえることはしない。だから、宴会の場合はそれぞれの器が違うという妙なことになる。

金もないのに、どうすんじゃろね。実は半年も前から3万円のミニノートパソコンが欲しいのに、決断出来てない。贅沢品を買うには恐ろしくセコイが、製作に関係する工芸品、資料、機械、材料は借金してでも買ってしまう。自分でも怖い。ん~・・・・そいでも今までは何とかなったもんですが、これからはそうもいくまいね。自粛せんと。

左は、山下さんのお土産のゆべし。(これに負けたか) 台は自作の高杯。うちの製品も最近は一寸輪島屋さんを唸らせるようになりました。


通い盆、出来。

先ほど、今日更新したばかりのエクスプローラーでブログを書いていたら、UPするときに飛んでしまった。いい加減にしてほしいな。クロームでも出来るかな。

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でも完全にやる気をなくしました。今日はここまでにします。損害賠償はどこに請求出来るんでしょうか?


通しホゾ

今日も、木工家専用ブログです。

うちの近所には「障子を止めホゾにしたのは俺が最初。ここから全国に広まったのよ!」という建具屋さんがいて、一代で工務店に成長したのを見ると、あながちウソではないような気がします。そういえば、通しホゾの古い障子を見たような気がします。

一般の方に説明しますと”止めホゾ” とは、メスの材に、ホゾが貫通してない接合です。下の写真は通しホゾです。Dsc_0018

これは李朝風の文机で、天板の厚みが1㎝強しかないので、クサビ状の通しホゾにしていますが、私も普段通しホゾは使いません。

通しホゾの欠点は、

1、2~3倍の手間がかかる。

2、どうしても段差が出来る。椅子の座板の場合、長年の使用でも小口面は減らないので、ますます出てくる。

3、ホゾ先の小口面が出るので、外気の変化を受けやすい。

メリットは、手作りぽくってカッコいいことでしょうか。

貫通ホゾは、接着材や木材の乾燥が十分でなかった頃の技法だと思います。しかし、別に否定するわけないんですよ。効果的に使えば、売上UPになりましょう。でもあんまりこれ見よがしのものは好きではないです。

*打ち込み式の椅子の場合、座板厚が30㎜もあれば、ホゾが直径25㎜で、転び角があっても十分止めホゾでもちます。それなりに精密さが必要ですが。


木工パテ

今日は、家で養生していました。ジジイじゃ。印画紙にプリントする詳細な写真資料や文章ををレイアウトする練習をしていました。イラストレーターでもフォトショップでも似たように出来るんですね。ゆっくりですが、進歩はあります。いやだけど、まあ、やらんといかんやろうね。

Dsc_0010 一般の方には、何の意味もありませんが、私の使っている木工パテです。

割合このタイプは、お店になっかたりするもんですから、まとめて注文しました。5年はもちそうです。

強度はないし、小さな傷にしか使えないけれど、漆や他の塗料とも馴染みがいいです。

何より乾燥が早くて便利です。ただ、そのためキャップを掃除してないとすぐ固まってしまいます。木工家には、お薦めの一品です。


文明の利器

パソコンに詳しい人には今更、バカバカしい話でしょうが、パソコンとデジカメの発達で資料集めは大変便利になった。

Dsc_0005_edited1 たとえば、この故宮博物院の収蔵品。図書館から借りてきた本から複写したものだが、そこそこの画素数で複写すると、カラーコピーよりもはるかに鮮明だし、金もかからない。

多少は画像は歪むが、鑑賞するには問題ないレベルだし、その気になれば歪みを修正することも出来ます。説明文も鮮明です。007も真っ青ですね。

図書館の書物に折り目を付けるわけにはいかないから、撮影には文鎮などを使って工夫しています。

特に気に入った画像はプリントアウトして壁に貼って勉強する。ほんに、安上がりでいいですわ~。これは、ハイテクの便利な、元が取れる側面ですね。印刷媒体には申し訳ないけど。

でも、携帯とかモバイルとか通信費は高過ぎますね。


さぼる。

腱鞘炎がひどくて、今日は仕事を休んで、部屋の掃除をしていました。というか、昨年暮れに交通事故に遭い、自転車でこけて、右手首を突き込んでしまったのです。

大したこともなかったので、ずっと仕事をしてきたのですが、ここにきてひどくなりました。まあ、盆30枚の拭き漆なんてただでさえ、手首に負担がかかります。

明日も、税金の計算なんかして休もうかな。いや、しばらく休んでみようかな。次のアイディアを練ったり、HPの整理もいいかもしれん。旅行もいいけど・・・・・金がない。Dsc_0113

これは、全然関係がないけど、奈良のお寺の廊下です。

丁寧な補修ですね。