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仏壇の製作 (5)

Dsc_0017 今日は、涼しく、これから海に行きますので、簡単にすまします。すみません。

仏壇は拭き漆の段階に入りました。最初の塗りで、500gも吸い込みました。大食いじゃ~。写真は2回目が終わったところ。栃の場合、最初の塗りでは、ケバくて下品に見えますが、回を重ねるごとに、しっとりと落ち着いてきます。でも、ちょっと派手かも。

写真中央に見えるのは、板物を立て掛ける櫛。今回専用に作りました。この辺がプロのテクニックじゃ~。機械があれば、誰でも出来るんですが。左手前に見えるのは、茶托というか、コースター。端切れでたくさん作っていて、余った漆はチューブに戻せないので、これを塗ります。

Dsc_0006 高杯もなんとか出来ました。栃はたっぷり肉厚にする方が良いようです。


引出しの底板。

今、ちょっとだけ雨が降り始めました。このままでは、四国は干上がってしまう。それから、本日、また雀が落ちてきた。この調子だったら、むしって冷凍しておいて、屋台「六平ちゃん」に卸そうかな。

愛知県の木工仲間、齋田 さんのブログで引出しの底板のことが取り上げられていて、昔の話を思い出しました。コメントするには長過ぎるのでここで紹介します。

もう、10年以上前ですが、高知市のギャラリーで西日本では結構名の知れた、中堅の木工家の個展が開かれていた。私も好きなタイプの仕事で、ギャラリーのオーナーに紹介してくれるよう頼んで、出かけた。

その中に、、太いクスノキの丸太を立てて、そこに、背もたれと座を彫り込んだ一品モノの椅子があった。背は絶妙にカーブしていて、鑿跡も鮮やかだ。片方にガッチリと肘掛がはめ込まれている。価格は¥80万。このような商品はすぐ売れるわけではないでしょうが、他にないので、悪くない価格設定だと思います。

その肘掛には、小さな引出が付いていて、文庫本や喫煙具をしまうことが出来る。ただ、その底板が、白いシナべニアだったんです。全体が濃い色の作りだったんで、目立ちます。非常に口の悪い私は、まだ駆け出しだったにもかかわらず「え~!!¥80万の椅子の引出がべニアですか~!?」と言ってしまったんです。もちろん、しばらく談笑した後のことですが。まあ駆け出しだから言えたんでしょう。先生はややひきつっておられました。でも後でオーナーによれば「アイツはことが分かっているので、モノになるかもしれん」と言っておったそうです。

この場合、底板はすごく変わった杢板を選ぶとか、ブラックウォルナットに卵の殻で髑髏を象嵌するとか、遊びがあったら、すごく良かったんですね。先生は大作を完成させるのに一杯一杯だったんでしょう。素人の方が冴えてる時もあるんです。

しかし、私は”お口”で人生大分損をしています。悪気はないいですがね。口が上手かったら、もっと家具も売れてるだろうし、そもそも、こんな地味な仕事はやってないでしょな~。でも、最近結構商売上手かも。


招かれざる者

昨日、はじめてエアコンつけずに仕事をしました。今日、はじめてエアコンつけずに昼寝をしました。どうか、このまま夏よ、去れ!! 海辺のロマンスもいらないジョ~!以前は、秋の訪れは、寂しくもありましたが、もうそんな事、言っとられんジョ~!!

体は正直なもので、昨日から仕事がはかどります。毎年このような暑さなら、作業の段取りを考えなければなりません。高原のサナトリュウムで療養するか。肝臓の数値が悪いので。

Dsc_0046 先週は、この暑さのせいか三日続けて、薪ストーブの煙突から雀が落ちてきた。取り付けて10年余りで数羽だったのに、異常な高率だ。

こんなことなら、むしって食べれば良かったな。まあ、身は親指位しかありませんが。どうせなら、カモか七面鳥が落ちてこないかな。鴨なら煙突掃除に丁度いいし。

Dsc_0022 雀が落ちると、煙突が、カサコソいうのですぐわかります。最後の1羽はストーブの扉を開けても飛び出さず、首を突っ込んだ瞬間に出てきたので、肝をつぶしました。窓を開けてもなかなかうまく飛んでかないので厄介です。ススまみれですので、天井に印を付けてくれます。いい迷惑です。

クリスマスの日に、鴨が自分で羽をむしって、バターをたっぷり塗って、投身自殺してほしいです。七面鳥は煙突が詰まりそうなのでやめておきます。


河原の植物誌

昨日の仁淀川でのキャンプ、早起きは3文の得で、カメラを持って河原を散策してみました。とはいっても、波乗り組は暗いうちから出発していましたが。

Dsc_0116 葦(よし)と言うのでしょうか、岸から川に向かって勢力を拡げています。

Dsc_0122 在来種の酸漿(ほおずき)か?沢山生えていたので、抜いてきてガラスの花瓶に生けています。

Dsc_0125 多肉植物もチラホラ見られます。温暖化の影響でしょうか?実際、河原とはいえ、今年は雨が少な過ぎます。形はオニヒトデみたいですが、黄色い花を咲かせたのもありました。

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これは、なんかわかりません。直径は8㎜ほど。

Dsc_0139 なんたら朝顔と紫露草。普段、何気なく見ている河原の植生は意外に豊かです。やっぱり種が流れて来るからでしょうか?


仁淀川ベース。

Dsc_0043 お盆は暑いし、人も多いので、海には行かずに仕事をしようと決意していたところ、波乗りチームから、家から車で5分の仁淀川でキャンプをしようと電話があった。

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釣ってきた天然もののウナギで、うな丼じゃ~。養殖とは全く別の食べ物です。頂き物の、佐賀牛も出たが、年寄りには人気なし。私は、こういう肉がどうして人気なのか、ビタ一わからん。

Dsc_0076 河原は、涼しくて気持ちいい。汗をかけば泳げばいいし。各々、日中は仕事をしたり、釣りをしたり、波乗りをする。

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絶好調だったモモは、遠くの花火の音に消耗しています。

 

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昼間は、こんな風景。川を泳いで渡れば、屋台「六平ちゃん」まですぐの、好立地。

結局、あまりの涼しさに2泊して、飲み過ぎたのでした。
*本日、ココログ非常に調子悪し。


仏壇の憂鬱 (4)

昔は、「お盆のときは、地獄の釜の蓋が開くので、川で泳いじゃならん」と年寄りに言われたもんですが、今はどうなっとんじゃい!

仏壇の製作は佳境に入っていますが、仏具もやっていますので、時間がかかっています。本日は高杯の製作中に刃物がロックしてバラバラに飛び散るというアクシデントがありました。クワバラ、クワバラ。老眼も挽き物には具合が悪いです。

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ところで、今回の仏壇、側板と天板、底板がブックマチングです。ブックマッチは、片面は木目が左右対称になるんですが、反対側は模様は合いません。座卓などの場合は、当然、表面が左右対称になるようにします。

そこで、今回の場合、ご先祖様や御本尊が主役なら内側にブックマッチングの面が来るようにしなくてはなりません。しかし、彼等が本当にお盆に帰ってくるかわからないし、現生の我々からすれば、目につく外装が美しい方がいいわけです。仏壇をマジマジと覗き込んで「内側にブックマッチングの手法が使われてますねー!渋いっすね~!!」なんて言う人は万が一もおりません。

今回の場合、和室の仏壇用のくぼみに収納されるので、内側にブックマッチングをもってきました。これとて、50年後には、どこに移されるかわからないので、正解なのかどうか・・・・?仏壇作りはいろいろと頭を悩ますことが多いのです。でも、わりと興味を持って製作できるのは、年取ったせいでしょうね。

*この仏壇シリーズは、ものがものだけに、施主様の了解を取って連載しております。


ルータービット私見

Dsc_00620002 今日は現代の木工に欠かせない、しかし、一般の方には馴染みのないルータービットのメーカーについての専門的なブログです。

KERV・・・・オフコーポという会社は、私とはトラブルが多くてあまり好きではないのだが、ここで売っている、台湾製?のビットは値段も安く、上等に切れる。しかし、数本買った12㎜→6㎜用のアダプタースリーブは経年変化で収縮し、もうハマらないし、装着していたものは、びくとも抜けなくなった。高くとも、品質向上を求めたい。

兼房・・・・特注ビットやスパイラルを使っているが値段の割には大して切れない。天下の兼房なのに!! どうやらNC用の高速スパイラルとか金属用とか、そっちに力が入っていると思う。でも、替刃式の目地払いビット(45°)はいいです。24面もあるので一生使えます。

大日商・・・・切れない。大工さんの使う一昔前のビット。檜用か?

Freud・・・・フロイトと読むらしい。10年ほど前、カナダの職人の店で買ったが、異常に切れる。どこかで安く売ってないでしょうか?それともアメリカに行った時、まとめ買いする? 税関で「ビットは3本までですよ!」なんて言われないか!? KERVの製品の形状はここのコピーだと思います。

* 気のせいかもしれないが、各社、同じ製品でもロットによって、切れ味にばらつきがあるように思う。以上、あくまでも私見でした。

Dsc_0055 この写真は、ルーターマシンRAO-151で削った状態です。12mmのストレートビット。材は栃。バリが全然出ません。刃物も新しいのですが、切屑も規則的です。

でも、調子にのって、切削量を多くすると、恐ろしいことになるのは同じです。   


栃の仏壇 (3)

Dsc_0005_2 栃の仏壇の木地がなんとか仕上がりました。扉は外した状態です。お盆に間に合わせる、ユルイ約束でしたが、非常に微妙な状況です。

この後、表面を研磨し、拭き漆と金具の製作をしなくてはなりません。経机と高杯なども共木で製作するのですが、間に合わせるには、それは後回しにしなくてはなりません。

私は、もともと納期のシビアな仕事はしませんし、(百年もつものに、そんなに焦ってもらっては困ります)段取りも良く、仕事は早いんですが、今回は特別です。

1、何といっても暑すぎる。コンマ数ミリの箱モノの仕事をするには不向きです。凡ミスが相次ぎました。これほど温暖化が進むと、夏場は、頭を使わなくてもよい仕事をかまえなくてはなりません。

2、ミスして、新たに材料を構える場合、栃は狂うので、荒取りして2,3日様子を見なければならないので、すぐの話じゃないんです。10㎝幅の板を、半分5㎝に割っただけで双方変形してしまうのには閉口しました。乾燥が不十分というわけではなく、応力のバランスが崩れるようです。

3、袴の部分が四方転びで、そこに引出が付くという複雑な構造を敢えてとったのも、遅れた理由。でも、こんな仕事は、我から望んで困難に立ち向かうような性格でないと上達はありません。「もっと、いじめて~!!」・・・・・・・まあ、そっちの方は普通です。

4、本体だけなら間に合うかもしれませんが、経机や高杯も同時に作った方がバランスが取りやすいです。

そんな訳で、お盆に間に合いそうにないのです。すみません。


雨降りが好き。

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このところの暑さは、どうも年寄りが、日中サーフィン出来るようなものではない。よって、雨の日を選んで木曜の午後から入野の浜に出かけた。2週間ぶりだ。

波は全然良くありません。でもやっぱりサーフィンはいいな~。スコールの中、海に漕ぎ出して行くのも気持ちいい。ほんまに日本も亜熱帯や。

Dsc_0060 この夜は、地元サーファーS君と「8の字」で飲む。ローカルサーファーとも、もう20年以上の付き合いになってしまった。

調子に乗って、スナック「茶蘭花」に初めて入った。うらびれた外観とは違い、ママは明るくていい店だ。贔屓にしたいが「波乗りに来て、そんなに夜の部を充実させてどうすんじゃ~!!」

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車中泊は大雨。翌朝、波はサイズアップしたものの折れかたは良くない。でも3時間もする。帰りに、農協がやってる、「ニコニコ市」で、今夜の酒の肴にカツオを買う。家にはブドウ。

最近、大方町には、この手の町民持ち寄りの直販所が、3つぐらいあり、のぞくだけでも面白い。海外でマーケットをのぞいてるみたいです。写真はメダカ。いいセンスだと思いますが・・・・・・売れるんか~?

Dsc_0075 昼食は「レストラン三木」で以前にも紹介したカツカレーで〆。

さっぱりしたルーで、夏に合います。このお店、もっと人気があってもいいようなものですが、結局、ほんとに味のわかる人が少ないんでしょうね~。

またまた、充実した休日でした。


2つの不満。

Dsc_0010 一昨日の日曜日は、いの町の花火大会だった。仁淀川の河原と違って、蚊もいないので、我が家の屋上に波乗り仲間が集まることが恒例になっている。

この不景気でも、花火大会はやれるもんだと感心するが、ここ数年来、打ち上がる花火は、どれもいびつな形やスカスカで、B級工房製なのか、見習いが作ったのか、美しい日本の花火じゃな~い。ヒナーレでやっとまともな花火が打ち上がる。

花火が終わると、当然、階下で飲みなおす。当屋は、一応朝から掃除をしたり、屋上に水をまいたり忙しい。しかし、以前は宴会が終わると、1週間分くらいの酒や食い物が残っており、それなりに旨味があったのだが、最近は残らないというか、酒が切れた時点でお開きになるというか。「おめーら、血も涙もないんか~!!」

犬・モモは、最近は雷と花火と受難続きで、現在も私の足元でハーハーいいながら、ブルブル震えています。でも、食べることは出来ます。