仏像の制作一覧

なんとか、不動明王。

Dsc_0008_3 頑張って制作してきた不動明王、何とか形になりました。素朴ではあるが、心がこもっているからいいのだ。ということにしておくのだ。というわけで、施主様許されよ!

俺も結構、根気良くなったもんだ。その点は感心する。でも、施主様と話をしたり、ブログに出さなかったら、投げ出していたと思います。まあ、なんでもトライしてみるもんですね。

我身を写真に撮って気が付いたんですが、木刀を持って、このポーズをとると、体は凄く捩じれるんですね。剣なら尚更でしょう。しかし、運慶の像も直立気味です。立派に見せるための造形で、あり得ないと思います。

しかも向かって右に傾いている像ばかりなんですが、実際は上体は左に傾くんです。俺の体が異常なんだろうか?でもそうなると、非常に不細工なんで、鏡をカメラの後ろに置いて修正、逆反りしました。

桂という木は、彫刻しやすいんですが、やや軽いので細かいものにはどうかしらと思ったんですが、順目に刃物を当てていくと、実にしっとりとした味わいになります。もちろん、サンドペーパーは使いません。そんな事をすると白くなってしまいます。

Dsc_0012 岩座に火焔光という光背を固定して、そこに本体を取り付けました。

彫刻刀と小刀は沢山要ります。そしてギンギンに研げてないといけません。そんなに力は入れないので怪我をすることはないようです。


恥ずかしい制作手法。

Dsc_0024 仏像の制作、苦労しております。

苦節30年、人体は日々見ていますが、細部とかは矢張りモデルなくしては困難です。そこで、仕方なくセルフタイマーで恥ずかしい自分の写真を撮って、参考にしています。

ヒィ~!!こんなことなら、波乗りに行った時に、若者にモデルを頼むんだった。でも、誤解を生むかも。

御本尊の大日如来は後回しにして、不動明王から始めていますが、難しいです。特に顔が。

小さいので、どう刀を使っていいかわかりません。造形というより技術の問題です。デフォルメもしなくちゃいけないだろうし・・・・・・。それから、キリがないというか、仕事をどこで終わりにしたらいいかわかりません。あくまで、ビジネスであるという側面もあるしな・・・・。

どこかで、見切らねばならないのだ~! でも、その方が上達するかも。運慶も快慶も商売だったんですからね。

Dsc_0002 新たな訪問者獲得のために、恥ずかしい写真も載せておきます。拡大は出来ません。

不動明王は左手に煩悩を縛る縄を持っています。

同年輩では腹は出てない方だと思います。これほど、ガニ股に足を開かなくてもいいと思いますが。それなりに緊張しています。


仏像作り始まる。

じわじわと、準備を進めてきた仏像の製作に入っています。 先に仏壇を納めたお客様の注文ですが、私から持ちかけた話です。(向こう見ずな!)

仏具屋さんの商品は精緻で良く出来ているのですが、完全に作業となっていて、形骸化しています。妙にしらじらしいです。中国の専門の村で作られていると思います。毎日拝んでいれば、それなりに良くなってくるかもしれませんが、下手であっても、生臭くても、私が作った方がいいと思いました。

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いきなり、木に彫ること困難なので、急がば回れで、粘土で原型を作っています。

人体像の製作は簡単なようで難しく、彫刻科で、しかも塑像を専攻していても思うようにはいきません。自分で言うのもなんですが、工業デザインは割と才能があったんですが、塑像は苦手でした。というか、大学の時は遊んでばかりだったし……卒業してから大変後悔しました。

モデルを使わず、写真を頼りに作るのは大変ですね。でも、学生の頃よりは確実に上手くなっているような気がします。卒業してからもずっと造形関係の仕事をしてますし、木工の微妙な寸法に日々悩んでいることも役立っていると思います。

これで飯が食えるんなら、木工より楽しいかもしれないな・・・・・・そりゃ無理じゃろーな。


「古仏との対話」展

Dsc_000123 本日は、香美市立美術館で「古仏との対話」展を見てきた。

18点ほどの、こじんまりとした展示ですが、十分楽しめました。

運慶の弟子の作という大日如来坐像は非常に洗練されていて、よくぞ鎌倉期から高知の小さなお堂に残されていたものだと思う。私がルパン3世なら一番に頂きたい。

地物の仏像もちょっと不細工ではあるが、なかなかに味わい深かったです。図録等なかったのが残念ですが、規模からいえばしょうがないか。日曜までですがもう一遍行ってみたいな。

06666 すぐ隣の八王寺は今日がお祭りみたいでテキヤが準備をしていました。

銀杏も色づき始めました。