文化・芸術一覧

記憶力のみ!

この一週間は、殆ど木工はせずに、仏像に関する本を読んだり、写真集を見たり、資料を集めていた。

幸い、仏像や奈良時代以降の資料は家にあり、土門拳の「古寺巡礼」も参考になった。このあたりは両親に感謝しなけばならないが、自分が何とはなしに買い集めていた本も役に立った。

高知県の文化財の写真集なんかも、他ではなかなか見られないショットがあって参考になった。

ついには、高校の日本史の教科書を引っ張り出してきて、白鳳文化と天平文化がどちらが先かなんて調べ始めた。ちなみに、チャンバラ小説の好きな私は、歴史日本地図なんかも持っています。

しかしね~、赤のアンダーラインの一杯入った、日本史の教科書を開いて当時を思い出すと、ホント日本の勉強は“記憶”やな。

確かに、記憶力は頭の良さの一つのバロメータにはなるかもしれないけれど、スポーツカーやブルドーザーもあるように脳も様々ではないのか。

アメリカなんかは、本を見ればわかるようなことは憶えなくてもよいということで、資料持ち込みの試験が普通であると聞いたことがある。

そうです、私も記憶力が悪くて本当に苦労しました。日本史の先生は部活の顧問だったので、しょうがなく頑張りましたが、世界史はたいてい赤点でした。映像とかは忘れないいんですが、固有名詞や年号は・・・・・。しかも、現在は若年性の痴呆も加わって大変じゃ~!それに、今はもうみんなが忘れているのに意味ないやんけ~!

もっと、内容のあることを教えて欲しかったな。政府や先生方、歴史は面白いのに嫌いになるようなことやってませんか?

記憶力だけがずば抜けていて、感性や想像力のない連中が東大から官僚になって、天下りでガボガボ儲けてるのと違うんかい。(ヒガミかも)

まあ、今の受験は、”脳のスポ根”みたいなもんでしょうな。忍耐力はつくかもしれないけれど、ノーベル賞を獲るような人はふるいにかけられるかもしれません。


高橋正治「鉄の仕事展」

政府の給付金問題、テレビで見てると、あきれ返ってものが言えません。ほんまに、アホ、糞、馬鹿。誇張ではなく、中学校の学級委員でも、もっとまともです。どうしたもんじゃろ。そんなことやってる場合かよ。

Img004 話は変わりますが、京都の友達の高橋正治さんの個展が、来週の木曜日から高知大丸で始まります。是非お出でてください。

高橋さんは同年輩だし、いけるくちで、夜の誘いを断りません。いつも、3次会まではいきます。私も、木工を始める前は鉄をやっていたので、気が合うのでしょうか。鉄は、材料の心配がなく、製作に打ち込めるので、ヤッパ、羨ましいジョ~!!

高橋さんから聞いた話では、九州に旅客機のパイロットがオーナーの喫茶店があって、矢澤金太郎さんの家具に、高橋さんの照明で統一されているらしいです。「スゲー、重い」そうです。ほんで、音楽はベートーベンとか・・・・・・。

一杯やるのが楽しみです。


アートキャンプinしもなの郷(2)

二日目は、ペイントの授業がありました。ダンボールに描いてゆきます。その後、燻製BOXに組み立てるそうです。Dsc_0128 なんか臭くなりそう。

ぺインターは、名人が揃っています。ドキンちゃんの顔がデフォルメされているのは、お菓子の包み紙をそのまま転写したからだそうです。

Dsc_0127 彼の場合は、これは、繰り返されるモチーフの一つです。この後、同色の水性ペイントで余白を塗りました。非常に渋いアプローチです。

Dsc_0084 全然関係ないのですが、山には、地衣類というのでしょうか、目を凝らすと不思議が一杯です。ニョロニョロ。

Dsc_0047 ”しもなの郷”の食事は、素朴で、動物性蛋白質が当たり前になってしまった私たちには物足りませんが、昔の食生活を考えさせられます。

これは、昔ながらのキュウリだそう。くせがなくておいしい。右上はワサビ。

Dsc_0121 お昼は炊き込みご飯。クレソンは下の渓流から採ってきたものです・・・・・これで、十分なんですね、明治初期、外国人は日本人が粗食でよく働くのに驚嘆したそうです。

夜は、若く見える生徒たちも、実は二十歳を過ぎている子も多く、結構飲むのです。これも楽しみです。

その後、図書室(改装して畳が敷かれています)で雑魚寝するのですが「いやいやえん」とか、井上靖の「しろばんば」とか懐かしい、読みたい本が一杯あって、1週間はいられそうです。次回は朗読会をするのも面白いかもしれません。でも、久々の授業に少し疲れました。


アートキャンプinしもなの郷(1)

少し障害のある若者のアートキャンプに講師として呼ばれました。今回が2回目でわりと楽しみな仕事なのだ。殆ど、ボランティアでもOK牧場。Dsc_0048

場所は仁淀川町下名野川の廃校になった小学校を改装した宿泊施設です。

前回、私としては当然、木工(木の枝とかを使った動物作りなど)をしました。生徒たちは普段なかなか加工できない材料に夢中になっておりましたが、やはり危険で、自由に作らせる部分が少なかったので、今回は少し方向転換しました。 Dsc_0087

比較的安価で手に入る”タテズ”をばらして、校庭に立体作品を作ることにしました。

Dsc_0093_2 タコ糸でドンドン連結していきます。

Dsc_0106 二日間、計3時間ほどの制作で、校庭半分ほども拡がりました。我ながら面白い企画で、健常者にも十分楽しめます。このキャンプの授業はすべて、保護者も参加して夢中になってしまいます。私もこういう学校なら、まだ教師を続けていたかもしれません。

Dsc_0011 すぐ下の渓流にはアメゴとアユがいます。もちろん、これは水槽を写したんですが。

あすは、この続きです。


お宝拝見

先日、西日本の、あるお客様の所へ、納品に車を走らせた。楽しみにしていたのは、その方が、木工品や李朝もののコレクターで、見せてくれるそうなのだ。

Dsc_00380001 バンダジに囲まれた部屋で、角張りの箪笥や、小箱、文具などなど、「いいですね~!」を連発していると、取って置きの酒器があるというので、出てきたのがこれです。

白磁の酒器といえば、両側に耳のついた、あれかと思っていましたが、手のひらに載る大きさで、西洋アンティークと見まがうような形。でも李朝です。モダンです。やっぱり李朝は、なんでもありですね。

私は、李朝の古い図録は何冊か持ってますが、こんなのは見たことがありません。珍品というには、美しいです。薄いところは1ミリ位しかありません。鹿のほかに、おどけた龍、亀、金魚なども描かれています。

陶芸のことはさほど詳しくはありませんが、削り出したんでしょうね。それにしても柄のユニークさはたまりません。まあ、実際、酒を飲むもんじゃ~ないような。それとも、王様クラスは使ったんでしょうか。

現在、5千万だそうです。俺ならもっといくけどな~。中国人がどんどん金持ちになっていますから、楽しみですね。「なんかパッと見は、結婚式の引き出物みたいですがね~」ひとこと、言っておきました。

もうひとつ、スケールの大きな話。先日、電話機の子機の一つがこわれて、修理に持ってゆくと、1万円前後かかるとの事。価格ドットコムで調べると、今使ってるのと同じ、子機2台付の電話機が1万円という。

Dsc_00510002 もうそれにしようと決めて、念のため、子機を数回、床に打ち付けつけると・・・・・・・治りました。とても幸せ。

皆さんも、いざというときは、是非やってみて下さい。