栃の仏壇 (3)

Dsc_0005_2 栃の仏壇の木地がなんとか仕上がりました。扉は外した状態です。お盆に間に合わせる、ユルイ約束でしたが、非常に微妙な状況です。

この後、表面を研磨し、拭き漆と金具の製作をしなくてはなりません。経机と高杯なども共木で製作するのですが、間に合わせるには、それは後回しにしなくてはなりません。

私は、もともと納期のシビアな仕事はしませんし、(百年もつものに、そんなに焦ってもらっては困ります)段取りも良く、仕事は早いんですが、今回は特別です。

1、何といっても暑すぎる。コンマ数ミリの箱モノの仕事をするには不向きです。凡ミスが相次ぎました。これほど温暖化が進むと、夏場は、頭を使わなくてもよい仕事をかまえなくてはなりません。

2、ミスして、新たに材料を構える場合、栃は狂うので、荒取りして2,3日様子を見なければならないので、すぐの話じゃないんです。10㎝幅の板を、半分5㎝に割っただけで双方変形してしまうのには閉口しました。乾燥が不十分というわけではなく、応力のバランスが崩れるようです。

3、袴の部分が四方転びで、そこに引出が付くという複雑な構造を敢えてとったのも、遅れた理由。でも、こんな仕事は、我から望んで困難に立ち向かうような性格でないと上達はありません。「もっと、いじめて~!!」・・・・・・・まあ、そっちの方は普通です。

4、本体だけなら間に合うかもしれませんが、経机や高杯も同時に作った方がバランスが取りやすいです。

そんな訳で、お盆に間に合いそうにないのです。すみません。

コメント

  1. 匿名 より:

    とっても素敵な仏壇です。完成品が、ほんとうに楽しみです。