Yチェア張替え一覧

スーパーレッジェーラの張り替え

朝は青空も見えて涼しいが、日中から夜半ムシムシして大雨も降るという天気が続いている。

5年前真田紐で張り替えたスーパーレッジェーラがヘタって来たので張り替えてくれと依頼があった。背もたれにも緩みがあり修理。この椅子は眺めるもんなんですよ~!

体重のある方や、荒っぽい方ではもたないと思います。

現在は籐張りより落ち込みは少ないがすぐ延びてしまうだろう。ペーパーコードの方が耐久性はあると思います。何故なら重量があるから。大体耐久性は重量に比例するな。炭素繊維の平紐があれば相当いけるかもしれません。


地獄の塗装の剥離

本日はMAX32℃で室温28℃。作業場はエアコンをかけていますが、今のところさほどの暑さではない。

先日送られてきたYチェア4脚は塗り直しであった。開封した途端、悪い予感が!

工務店で再塗装してもらったというが、どうやら水性塗料でベタベタしている。缶スプレーで試し塗りしたらその部分は爪で簡単に取れてしまいます。ヤッバ!引き受けるんじゃなかった!先に写真を送って貰うべきだった!

全て最後の塗装を剥離する必要があります。法外な手間賃(それほどでもない。)を提示したがやってくれという。

下の層はオリジナルのラッカー塗料で再塗装可能だ。検討の結果、スクレーパーでこそげ落とし、角の部分には剥離剤を使うことに。剥離剤は平面や車のボディーなんかだと簡単でしょうが椅子となると、どうやっても簡単ではない。工房はグチョグチョになるし。

剥離と木地調整に一脚一日かかる。気の遠くなるような作業で全く割に合いません。

今回は下地にプラサフを吹いた。

2液のウレタン塗料は正確な混合が必要だし、それにつや消し剤が加わる。更に正確にシンナーで希釈する必要があります。それで今回は普通のラッカーを使ってみた・・・・ら・・・・ラッカーは矢張り塗膜が薄く、2度塗りの必要があった、トホホ。このクソ暑いのに重労働です。5面から吹いて、裏返して更に5面。それを2度繰り返します。それを4脚!

プラサフも研磨して2度塗れば格段に良くなりますが、そんな余裕はなかった。

軽四塗る方が楽かもしれません。ガスモンキーの塗装担当にまかせたい。

それでも本日仕上がった。都合8脚でしたが後の4脚は勘弁して頂きました。


J39

雨降りだが気温は低くて過ごし易い。

先日のYチェアのお客様から送られてきたJ39。ウェグナーじゃなくて、ボーエ・モーエンセン作。矢張りデンマーク人です。

「頂き物なので偽物かもしれない。」それは困ります。偽物は貫が細いので強く張っていると貫がたわんで最後には折れてしまいます。写真でチェックしましたがこういう椅子なので真偽は分からず、とりあえず送って貰った。

上から見たら貫は細い。でも厚みがあった。

シリアルナンバーも付いている。

全体が轆轤で作られていて、座る部分の貫にはCUTが。ラベルとかはないが、作りからして本物でしょう。

全体が直線なので私でもコピーを簡単に作れそう。

後脚も直線なのでオフセットが足りず、ゆったりとは座れません。でもコンパクトで使い方次第。シンプルで良い椅子だと思いました。

妙な事をしなくてもこれで十分なんだな。そこが難しいとも言う。


クロネコの値上げ

早くもアジサイが咲き始めている。

Yチェアの張り替えは矢張り不思議と集中します。

ナチュラルの2脚は「黒く塗り替えようかな~。」というお客さんでしたが、「木地の状態もよく、それは勿体ない!」とアドバイスいたしました。

ブラック塗装品は、強度には問題ないけれど変色などのあるB級材が使われている可能性があります。私ならそうします。実際ペーパーコードで見えなくなる貫にはそういう材が使われていることがあります。

ところでYチェアの送料は最初、量が多いのでサイズをごまかしてくれて、東京まで¥1500で送ってくれていたのですが、数年前から厳しくなり、定価の¥2800に。四月からの値上げで¥3870に!どうなっているのでしょう?しかも180サイズは割引なし。

当社は家財便も含めるとヤマトに年間¥60万も払っています。(少ないか?)しかも再集荷も再配達もありません。ドライバーも勝手知ったるものです。何故に割引きがない!

恐らくアマゾンなどの大口はビックリ仰天の安値なのでしょう。正に「弱いものは死ね!」という世の中です。

お客様にはWの負担になりますが値上げするしかない。


中休み

明日の最低気温は0℃とか、まさに三寒四温ですね。

2カ月ほどYチェア張替の依頼がなかった。まあ、もう年なんだし張り替えはいいや!と思っていたら立て続けに8脚きた。やっぱり張り替えは重なる。

内、3脚はユルユルで解体修理。材料の乾燥が不十分であったのか?

綺麗にして本日発送。赤Yは初めてです。

張り替えは面倒ですが手っ取り早くお足を頂けます。資本主義の世の中ではやっぱりお金は大事です。それと仕事が膠着状態の時、無心に張り替えれば気分も変わります。ラインが所々浮いているのは、使っているといずれ隙間が出きて来るからギチギチに詰めて張っているためです。

一杯来るのはもう勘弁してほしいけど、これからもボチボチ続けるでしょう。


何で?

今朝は6℃であった。夕方川SUPトレーニングしたが、流石にトランクス一丁では心もとなく、2mmのフルスーツを着ました。

相変わらずYチェアの張り替えはあります。先日2脚ずつ都合6脚張り替えたもの。

何で~?ここまで汚れるのか。

私もダサクサな性分ですが、流石にこれで飯を食おうとは思いません。

ここまで綺麗になった・・・・・が酷く消耗する。

数年前、同等に汚れていたのを綺麗にして送り返したらメール一本来なかったからです。こういう方は汚れとかに無頓着なのか?分かっていればやりませんよ。

今回は喜んでもらえて、羊羹を頂きました。ホッとするし疲れが全然違います。

世知辛い世の中ですが人との繋がりは大事にせんと。


Yチェアまだ来る。

節電した家庭にはポイント還元て何なんねん?要はシステム開発して自民党にバックマージンが入るってことでしょう。何度も言いますがこの国は終わってる。

まだボツボツ張替えが来ます。段々きつくなって来ました。年のせいで。

beforeの画像はないですけどビーチ材なのに洗浄・オイル仕上げで綺麗になった。

ビーチ材はいわゆる散孔材で導管がないのですが、ないわけではなく微細なのです。これに汚れが浸み込むと磨いても綺麗になりません。

この椅子は30年ほど前のものでクリアー塗装仕上げのような気がしました。クリアー層は完全に紫外線で分解されていました・・・・・が、推察するに、微細な管に染み込んだ塗装はまだ生きていて汚れが内部までには達していないのだと思います。

折角見違えるように仕上げても、お客さんから反応はない。辛い商売だな。


オイル仕上げは、

少し暖かくなって来ましたか?

第二弾の張り替えが到着。予定よりも2脚多い。ブラックの主はリフォーム中で3ヶ月ほど預かります。時々あります。当然保管料は頂きます。

長いことやって来ましたがブラック塗装の故障は極めて少ないです。クリアー塗装も少ないです。故障はほぼ木地と言えるソープ仕上げのもの。石鹸で洗ってそのまま浸み込ませます。

ブラック塗装は塗膜が厚く、木地を覆います。湿度に対して木の動きは少ないのが壊れない原因と思われます。塗装には手間が掛かりますが、メーカーの利点としては強度に問題がないけれどシミや変色のある材が使えます。

オイル仕上げは木の呼吸を妨げないなどと言われますが、デパートなどで個展をすると木口から急激に乾いて割れることがあります。一方、樹脂を染み込ませている拭き漆はまだ割れたことはありません。

もうデパートで展示することはないと思いますが、その際は木口に養生テープを張っておくと良いでしょう。

接合部分は膨張と収縮を繰り返すことによって接着剤も切れて来ます。ホゾのオスに十分な乾燥と木殺しが出来ていれば長年耐えると思いますが、Yチェアはそこまでの処理はしていません。仕上げも最低限です。チャイニーズチェアーの1/5の価格帯の普及品です。

いずれにしろオイル仕上げは塗装も楽だし、木地の自然な感じを楽しめますが、耐久性とか強度には問題ありです。


もう疲れた。

今日も寒かった。

毎年恒例の入野松原・波乗りチームの還暦祝いもオミクロンのため延期となりました。

一昨日送られてきたYチェア張替。この後、更に6脚ある。過去の帳簿を調べてみると集中する時期があるようです。

木工だけでは不安なため多角化で始めた張替え。ずいぶん稼がせてもらいましたが、もう62才。どうなんでしょう?本来の木工に精進するべきでは。

一心に張り替える作業は嫌いではないが確かに時間は消費します。

ここまで続けて来られたのはこのタイプの座編みが非常に難しいため。簡単なカナコ編みだったら絶対に続いていなかった。未だに満点とはいかない。

それと、張り替えは一般のお客様。家具の注文主のようにはいかない。見違えるように仕上げてもメール一本よこさない方も多くなった。かと思えばクール宅急便でお菓子や吟醸酒を送ってくれる方もいるが。


副業

今朝は5℃でした。本日も仕事をした。

これは典型的なメーカーの粗悪な張り。7年でこの状態とか。矢印の部分の巻き数を数えてみると84。右の私が張替えたのは89巻き。時間が経ってもこんなに隙間は空きません。

クロネコも値上げしたので私も値上げしよう。