寒くない

Dscn0633 いろいろと、難儀なことの多い木工家の唯一の特権は、この薪ストーブでしょう。当工房でも投資に見合うだけの能力を発揮している、数少ない機械の一つです。10年ほど前、ドルが70円台だったときに導入しました。

最初の2シーズンは「炎を見てれば、テレビはいらんぜ。ウフフ・・・・・・・」などと言っておりましたが、現在では単なる暖房、焼却炉となっております。ちょうど、一年分の端材を燃やすと春が来ます。

麻袋に詰めた端材を取り出していると、何をその時作っていたのか思い出されます。まあ私が木材に、引導を渡してやるわけですが、最後の最後に、救われる者も少なくありません。これは私がけちな性分であるのかもしれませんが・・・・・・

高知県の広葉樹は、急峻な環境に育っており、広い板にした場合、節や、割れといった問題が多いのですが、小さいかけらを手に取ると、杢と呼ばれる、美しい模様が浮き上がっていることがあります。まあ、いったんはとりおかれても、だいたいは燃してしまうのですが。

しかし、この1週間寒くないですね。風邪引きにはいいのでしょうが、そのうち裸に腰蓑つけてバンブーの家具でも作っているのではないでしょうか。