木殺しは罪にならない。

今日は本当につまらん木工家専用の記事なので一般の方は、読むのを止めてください。

これは、イスの後脚が相欠き継ぎで入るDsc_00510001 部分を、木殺ししている様子です。

言うことを聞かなかった一般の方に説明しますと、「木殺し」とは、木の復元力を利用して、より強固に組むために、接合部分をあらかじめ潰すことを言います。

私は、木殺しには、この大型の金工バイスを使います。0,5~0,6ミリぐらいは潰れると思います。

台に載せて、リフターテーブルを上下させて位置を正確に決めます。リフターは割に動きが速いので、何度か上下させないと決まりません。

Dsc_00530002 こんな感じです。木をはさんであるのは、本体が内側に潰れるのを防ぐためです。

それでも、きつい場合は、先に鉋をかけてみたりとか、骨が折れます。しかし、私のいい加減な木工でも、流石にここは決め所、”ミクロの決死圏”手を抜くわけにいきません。

このイスは、前後の貫きがない構造ですが、この組み手だけで、相当強度が出るようです。

もっと楽な木殺しがあったら、教えてください。

コメント

  1.  昨日私の工房にもテーブルリフターが入りました。吉良さんのとほぼ同様のもので、テーブル面は800×1200mm、高さ300〜1020mmですが、電源は三相200Vではなく100Vの普通電源なので、最寄りのコンセントのどこでも使えるので具合がいいです。耐荷重は1トンとなっていますが、本体重量が420kgもあってものすごく頑丈な作りです。あとはこれに木の甲板を載せたりクランプ類を付けたりしなければなりませんが、実際の作業に使用するのが楽しみです。
     これも吉良さんが実際の使用例を先にHPやブログで紹介されていたおかげです。感謝いたします。
     木殺は私はオーソドックスに玄翁の凸面で叩いて行なっていますが、なるほどバイスを使うという手もありますね。参考になります。[E:cat]

  2. kira より:

    リフターの場合は、100Vでも、別に問題はないですよね。面白い使い方を開発してください。とにかく、遠慮なく、上下させてください。出先なので簡単ですが。