文化・芸術一覧

灯火器 1

年中、今日みたいな日和だったらいいのですが。

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先日、蝋燭の灯りで茶会をする番組があって、私も久しぶりに点けてみました。

和ロウソクは芯が空洞で、それ自体がメカのようになっています。炎は4寸ほど上がり明るいです。燃費は悪いだろうな。

現代の照明には遠く及びませんが、武将達が夜の茶会で酒を酌み交わせば、きっと見えないものも見えたことでしょう。

時代劇で、浪人が蝋燭の明かりで内職をする図を見たことがありますが、史実としてはおそらく間違いで、手間賃は蝋燭代で飛んでしまうと思います。

通常は「行燈」で相当暗い。安い油は魚油等で酷く臭かったそうです。

というか、庶民は暗くなったら寝たのでしょう。

北欧の人は冬はどうしていたのでしょうね?


お客様と車

私は別にスポーツカーに乗りたいとは思いませんが、車は好きな方ですし、一般の方よりも車には詳しいと思います。

デパートでの個展の際はお客様がどんな車でやって来たかは分かりませんが、当工房は元より、他のギャラリーも駐車場が横にあることは多いので、お客様の車には注目してしまいます。

木工を始めた頃は、高級車が横付けされると、期待に胸が膨らんだものですが、それは間違いだとすぐに気が付きました。

都会ならいざ知らず、地方都市で高級車を買う人は、それでもう筒一杯で、手作り家具なんて買いやしません。いや、都会でも高級車のお得意様は大変に少ないですね。

私など、当社ショールームにベンツで来られた方とはあんまり目も合わさないし、忙しい時は「見終わったら声をかけて下さい。」と仕事に戻ります。どうせ、買わないから。

東京で個展をした時、私の友人、知人、親戚はベンツ4台、BMW,ボルボ各1台、国産0、という堂々たる布陣でしたが、矢張り売り上げはショボイ。オメーラ、もっと買え!

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では、上得意様はどのような車に乗っているのか?ズバリ・大衆車です。いや、そもそも車に乗らなくて、公共機関で来られる方もいます。高知のお金持ちは、せいぜいスカイラインクラスで、いい車に乗っている人は殆どいないと思います。あんまり興味がないのだと思います。

サニーやカローラでバンパーに傷でもあれば、もう完璧です。うやうやしくお辞儀して、揉み手でお迎えします。軽四も同じです。ベンツ持ってるくせに、いつもジムニーで来る人もいるしな。

最近は車文化も成熟して、車にワックスかける人は見かけませんが、ピカピカの車もいけません。車を磨く時間がある→暇→金がない。という、3段論法が成立するからです。

ただ、特殊な例もあります。トヨタの小振りな高級車・プログレです。思い出しただけで、上得意様が5人も乗っています。当社の数少ないお客様×少ない販売台数を考えると驚異的な数字ですね。トヨタにプログレ・オーナーを教えてもらってDMを出すのは得策かも。一人はプリウスに乗り替えられましたから、これからはハイブリッド車も狙い目かもしれませんね。

外車で唯一例外は、フォルクスワーゲンです。結構、期待出来ます。

世の中って面白いですね。

複数の陶芸家にお聞きしたところ、結構高級車に乗っているお客様は多いと言います。金持ちに縁がないのは木工家だけかもしれませんね。


夜桜見物 2

重作業をしたらまた腰が痛くなった。どうやら根本的には解決していない。

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日曜は仕事をしたので、月曜の午後は近場の仁淀川河口をチェック。

クソ波。干潮時はショボイようだ。仕方なくプールへ。

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もう一度花見がしたいと近所の堤防に様子を見に行きました。

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一年間だけお世話になった地元放送局のHi部長に偶然合う。今は悠々自適。

どうしたものか考えていたら、Ha部長から飲み会の電話が。

よーし、3人で花見にするか。

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私が全て段取りしました。急だったので防寒着まで用意した。

ハイエースは風よけです。まずは矢張りカツオから。

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司牡丹に燗をつけています。3人で一升空いた。

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煮込みに豆腐を加えて増量。ハードボイルドやな。

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「立ちションしてゴメンナサイ。」

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段々、酔いが回って来ると年輩の方はフランク・キャプラとかジョン・ウェインの話になり、ついていけない。

この二人、先週は2回も飲んでいたらしい。よく話のネタが尽きないな。

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10時には、Hiさんは徒歩で、Haさんは代行で帰られました。

宴の後片づけをして、汚れた食器類はクーラーボックスへ。私はそのままキャンプ。

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そして朝。7時起床。

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帰ってから、食品トレイを洗って分別したり、酔狂するのも楽ではありません。企画力も要ります。


夜桜見物

私が「花見がしたい。」としきりに言うもので、近所ですることにしました。

正確には「桜を見ながら酒が飲みたい。」

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6時半より、徒歩5分の公園で始めました。

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日も暮れて来て良い感じです。やっぱり少し冷えます。

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「魚兼」でマイゴやら刺身を買ってきました。やっぱり熱燗じゃろ。

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グレのタタキとカツオ。

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ぶれててスミマセン。花より団子です。

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偶然、ご近所さんが通りかかりました。

その割には、酒とグラスを持っているぞ。

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チョコボールを分けて頂きました。

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この夜の装備はLEDランタンとカセットコンロ。

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最後は米で〆。

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近所でプチ花見、これからは毎年やろうと話し合いました。

いっぺん、ワシントンDCで逮捕されてもいいから、塗りの重箱に御馳走詰めて、酒飲んでヤンキーに日本の花見を見せてやりたいですね。

芸者衆と太鼓持ちも参加してくれればなおのこといい。


訃報

当ブログにも時々登場する、作家の坂東眞砂子さんが亡くなった。舌癌だったそうです。

高校の一年先輩だし、バリから帰った後は、高知を拠点に活動していたので、お会いする機会があった。

“猫捨て作家”として週刊誌を賑わせましたが、マスコミや大衆をからかっていたようです。本人は素敵な人でした。毒舌なので私とはウマが合いました。しかし、読みの深さと情報量は私のようなブロガーの比ではない。

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5年前に自宅で御馳走になった本場イタリア仕込みの料理。やっと探し出してきた。料理も大そうお上手でした。

ホラー小説は怖くて読んでなかったので、「なんか本くれ~!」と言ったら「山妣(やまはは)」上下を貰いました。やっぱり怖かったけど面白かった。

最近も原発問題でメールをするところでした。

後20年は現役でいられたろうに高知県にとっても、大きな損失です。

今は宇江佐真理の「髪結い伊三次」シリーズを読んでますが、終わったら坂東さんの本を読み返してみよう。


草間彌生展

美術館の近くを通ったので、草間彌生展を見て来ました。

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ステラの作品の右がヤヨイちゃん。

しかし、ステラ作品の前の柵は無粋です。駐車場じゃないぞ!

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有名なカボチャ。

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こういう写真は本人の許可を取らなくてもいいのですか?

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ここは、撮影不可なので隠し撮り風に。

この、モノトーンのシリーズが良かった。

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老若男女、お客さんは多かった。

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ヤヨイちゃんもそうですが、風船なので送風のモーターの音がずっとしています。 

やっぱり、なんでも数作ってナンボと痛感しました。私も頑張らねば。でも、木工は時間がかかるし、材料代も大変。

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高知県立美術館は外壁が土佐漆喰の立派なものですが、ここ十年、まともな展覧会は数えるほど。箱物行政の典型です。台風が来たら浸水する水中美術館でもあります。

今回の展覧会もボリューム的に淋しいものでした。


忘年会 4

アベチャンは海外からも「オウンゴール」なんて袋叩きですけど、靖国参拝を考えるんだったら、他にすること一杯あるでしょうと言いたいです。本当にバカに付ける薬はありませんね。

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昨夜は、アートキャンプを主催している「画楽」の忘年会でした。

ところで、折角買ったフルサイズ一眼ですが、デカくて重くて持ち歩く気になれません。失敗だったかな?コンパクトカメラ・ニコンP310による撮影です。

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生徒たちの食欲に応じて、メガ盛りです。料理は持ち寄りでした。

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画楽ではグッズの販売もしています。

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ウ~ッ、上手過ぎやろ!

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S君の「西部警察」シリーズのパフォーマンス。

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校長さんはお好み焼きを作る。これは美味かったな。

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最後にスタッフで来年のアートキャンプの企画について話し合いました・・・・・・そんな真面目な話するわけない。

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里帰り中の大学生。

「正月、ドライブでも行くか?」 

「絶対・行きません。」

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しょうがない、M下で我慢するか。

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今朝は南国土佐も所々路面が凍結していて、あちこちで事故が見られました。

私も交差点で危うくスピンするところでした。


アマチュアカメラマン

ちょっと古い話で恐縮ですが、先日の本川神楽でのこと・・・・・・

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アマチュアカメラマンのうっとおしいこと。

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左側は殆どカメラマン。ファインダーからしか神楽を見ていないな。

俺も沢山撮ったけど、まあ真面目にシャッター押してませんから。どうせブログ用ですから。

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右のオッサンは、どっちが主役か分からないほどのオーバーアクションで撮りまくります。ムカつくぜ。どうせ“県展”で一等賞を狙っているのでしょうが、こういう人はいくら頑張っても無駄です。

プロやテレビ局も来ていましたが、本職は気配を消しています。被写体をブチ壊しちゃいけませんから。それにプロは目的のショットはあらかじめ決めているそうです。

左のオッサンは立ちあがって間切るし、スチールにムービーとせわしない。

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頭に来たので、頭頂部を撮影してやった。気持ち悪いので白黒に加工。

神事ですので我慢していましたが、「オラ!座らんかい。」とビビらせてやりました。歴史資料館の人らしいと後で分かりましたが、関係ね~ぜ。

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やっぱり俺はこういう写真が好き。

後日、取材に来ていたテレビ局の人に会った時、この話をしたら、「確かに問題なので吉良さん、仕切屋やったら?」と言われてしまいました。

すぐ損な役が回って来ます。


真打ち

昨夜は、真打ちに昇進し、「菊六」改め「文菊」さんの落語を聞きに行きました。

枕話によると、“真打ち”の由来は、昔、夜の公演は蝋燭の灯りによるものだったので、「取り」を務めたものが最後に蝋燭を消したので“芯打ち”と言われるようになったそうです。

そのうち、照明には電気が使われるようになり、落語等は「伝統芸能」と呼ばれるようになったそうです。うまいこと言うね。

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一話目が全く思い出せない、痴呆間近の私。問題やろ。

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二話目は、酒で奥さんに逃げられた大工が「子はかすがい」でよりを戻す人情話でした。

大熱演で一話目を忘れたのかも。

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奥様方のカメラマンもする。出していいのかな?

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ほんでやっぱり宴会に突入。もう酒はいやじゃ。

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これからが楽しみな文菊さんと対照的に、土日遊び過ぎて憔悴しきっているオッサン。

滅びゆく者にもそれなりの味はある。


本川神楽

本川神楽は早々にUPの予定でしたが、何しろ内容が濃いので困っていました。

十数年前、神楽に凝っており高知県内はもとより、他県の神楽も見ていました。別に学者ではないので神楽の由来等は分かりません。ただ、張子の竜やドライアイスによる演出まである出雲系の神楽とは違い、地元旧本川村の神楽は原始の趣があり、一番魅力があります。

本川神楽は時々、地元のイベントなどでも披露されますが、矢張り本来の場所でやるから意味があるのです。晩秋、山深い神社で奉納される夜神楽は格別の趣があります。

以前は、2週間にわたり10ヶ所ぐらいで奉納されていましたが、今年は3ヶ所でした。なかなか、後継者の確保も大変なようです。

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趣味のブログなので簡単に説明します。

まずは結界作りから始まります。

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「座固め」での舞手はなんと女性。以前では考えられなかったことですが、過疎高齢化が進んでいる山村ではしょうがないこと。学校で教えているらしいです。違和感は格別ありません。

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実は音楽が素晴らしいのですが、UチューブでのUPはまだ先になりそうです。

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刃をひいてない刀2本を扱うのは恐ろしいですね。子供も間近で見ているし。

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地元の方は暖をとりながらマッタリ?殆ど観光客はいません。

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これは「山王の舞い」か?詳しくなくてスミマセン。

この面は怖いけどキュートでもあります。

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離れでは中休みの接待の準備が。

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このようなコミカルな掛け合いもあります。アドリブ、ジョークのセンスも必要。ちょっと酒が入っていた方が面白いかな。

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これは遠心力で両手の盆を落とさないようにアクロバティックな動きをします。たまの失敗も見どころです。後で話を伺ったらこの失敗を大変恥じておられました。

後ろのお爺様も昔は舞っていましたが、今は総監督のようです。

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さらに真剣での舞い。試し切りされた葉っぱが散らばっています。

越裏門白髪神社の舞台はことさら狭く、相当なテクニックです。

重要な演目の舞手は10年前と変っていませんでした。

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最後は結界を瞬時に引きちぎって終了します。この頃になると日付が変わっていて、深々と冷え込みます。

衰退したと思っていた本川神楽、むしろパワーアップしていた。来年も出掛けるでしょう。