木工一覧

辰秋の円卓の修理 その2

今日はちょっとだけ仕事始めをした。手はまあ動かしても大丈夫のようです。
 
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円卓の拭き漆はやっぱり乾きが悪いです。
 
どうやら室温が低過ぎます。不思議なことに風呂の中のみ湿度や温度を上げても乾きにくい。室温もそれなりに上げないとダメなんです。それに温度差が大きいと結露等問題が出て来ます。漆は何でもナチュラルじゃないとうまくないです。
 
それを何とか体得するにはボチボチやっていたら10年も15年もかかります。
 
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痩せた部分に錆漆でパテ埋め。辰秋のバカ。
長期戦で作業は春が来るまで待とうかと思います。
 
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反って浮いた脚にはシンプルに5ミリの板を張り付けました。
 
黒田辰秋に言わすと漆の極意は「忘れるほど放っとけ!」だそうです。その割には相当セッカチな仕事をしています。

黒田辰秋の円卓の修理 その1

今日は難儀な一日でした。
 
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円卓は中央の蓋が大きすぎて、或いは本体が縮んでギュウギュウだったので、蓋を削っておさめました。後の塗りの余裕も見ておかなければならない。
 
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割れには中粘度と高粘度の接着剤を使い分けてジワジワ注入。100CCも入った。
 
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このように90度ずつ回転させ接着剤の注入と研磨を繰り返します。
 
最初はどこから手を付けてよいか分からず、気が遠くなりますが、段取りが付き始めると作業ははかどります。
 
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なんとか補修と研磨終了。研磨は適当なところで止めます。面倒だから。
布着せの布までは削らないようにしています。辰秋のサインはマスキングしています。
 
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一回目の捨て漆が終わったところ。
この後、錆漆で補修するにも捨て漆は必要。地固めでもある。
 
ここで問題発生!2日経っても漆が乾きません。1週間前までは放っといても乾いたのにな。木地に油などが含浸しているか、気温・湿度などの条件が悪いのか?どうやら、気温が低過ぎたようです。
 
このような状態を「膿む」とか言って、最初にパッと乾かないと、いつまで経っても乾かない。
 
思い切って、溶剤で全部ふき取りました。これはね~、まだ拭き漆だから良かったようなものの、塗り漆だったら恐ろしい手間です。
漆は怖いは。
 
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塗り直して、速攻で風呂に入れましたが明朝、乾いているだろうか?
 

辰秋の円卓

本日はまずまず働いた。
 
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先日、オークションでゲットした黒田辰秋の円卓。
宴会の途中、冷やかしで入札したら指値の半分で落札した。こういう大きなものは人気がないのでしょうか。
 
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図録にも出ている立派な品物です。
私が生まれる10年前、辰秋45歳の作です。
宿坊?のために6基制作されたもの。本体は「その2
」と書かれていますが、蓋は「その3」
まったくもって手間のかかる構造をしています。
現代の“先生”は
凝ってるようで仕口は簡単なんですが、これはスッキリしていますが
よく分からないほど複雑です。
 
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1cmほど反っているので、スペーサーをガムテープで貼り付けていたらしい。
辰秋は稀代の名人なんですが、どうも木の乾燥とか構造には無頓着なところがあって、随分失敗しております。材質はどうやらヒノキのようですが、乾燥が足りなかったのだろう。
 
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これを修復してゆきます。なだらかなRになるような完璧な仕事はいたしません。
 
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全面に布着せをしていますが、切れる時は矢張り切れる。
 
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旅館で使われるためか、ゴツゴツの仕上げです。辰秋は“沃地”などと命名していますが、特別な技法ではありません。刷毛で漆を塗った後に地の粉を振っているのです。
これはやったことがないので普通の刷毛塗で仕上げる予定。
 
まずは、油などが含浸しているかもしれないから、全体を研磨するところから始めます。
 
お正月に間に合うか微妙です。

ドンドン小さく。

オスプレイは墜落じゃろ!とウチの親父も言っていましたが、まあ、岸寄りの浅瀬に落としたわけで不時着とも言えなくもない。
 
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たまには、木工の話題。
 
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何とか木地まで完成。後は面取りして塗装に入る。
なんか注文が段々小さくなっていくな。
こんな大きさだったら、もっと遊び心のあるデザインでも良かったな。不景気でゆとりが失われているようで反省。
 
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ユキちゃんはすっかり甘ったれになった。
50センチ以内から離れないので仕事がやりにくい。

ヒノキの丸膳

風邪気味のため昨日はゆっくり読書をして、本日から復帰しております。
 
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暇をみて作っていた丸膳2枚完成。直径450。
 
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しかし、栗だと簡単に成形していた脚部が
うまくいきませんでした。
根が器用なもので、1個試作をすれば通常十分なのですが・・・・・・
 
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バンドソーでこの状態にして、後はベルトサンダーと小刀でサッサと形にするのですが、ヒノキは柔らかくて勝手が違います。大分ボケて来たのかと心配になりました。いや、それもきっとある。
 
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まあ、なんとか出来ましたけど。
本来、ヒノキは刃物だけで仕上げるのが王道でしょうね。
 
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足は4本ですが、5本も面白いかも。でも気持ち悪いかも。
 

ぐったり。

なんとか個展終了。ご時世を考えれば売り上げもまずまず。
 
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ユキちゃんも気を使ったのか、グロッキー気味です。
しかし、お客さんちゅ~のは何で示し合わせたように同じ時に来るんでしょうね?

個展2日目

本日は来客も少なく、内職をしながら過ごしました。
 
長年のお客様にはかなり年配の御婦人方もいらっしゃいます。
「吉良さん、私白内障の手術をしてから急にしわが増えてしまって・・・。」
(それはちょっと違うと思いますぅ~。)
 
そういう私も左目の白内障が進行しており、逆光の時はかなり違和感があります。

お客様は神様です。

個展初日、疲れ切りました。
 
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こう見えても、ずいぶん気を使っている。
 
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よくもこれだけ売れ残ったものだな・・・・・と言ったら仁城さんが「こんなもんだよ。よく仕事しているじゃないか。」と慰めてくれました。
 
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シェーズロングでお客様を待ちます。
 
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浅田次郎の「一路」を読みながら。幸い余り進まず。
 
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展示場裏はこんな感じ。
 
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冬籠り前か、動きは鈍い。
 
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本日はご近所様に助けられて、売り上げもまずまず。
 
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「ブログを見ています。」と、香川県からいらっしゃったお客さんもいた。
 
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暮れなずむ街角。
ネットも含めて全ての営業努力を怠ってはいかんなと痛感。

もうすぐ始まる。

Photo
 
「吉良修の木工 26th」当展示場で11月3日(木)文化の日~6日(日)です。
よろしくお願いします。10時~5時。お客さんも来ないだろうから4時には工房にいます。
 
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本日は準備。3年分の大掃除から始まる。2日取っといて良かった。とても一日では無理であった。
開け放して掃除していたら、「今日は開いているんですね。」とお客さんが2組、早速お買い上げになった。声をかけて頂ければいつでも開けます!
 
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大物もキャスター付きの台で一人で動かします。
迫力の箱物。当工房の製品、もっと売れてもいいと思うがな。
 
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犬の来訪も多い。
ベルちゃんはユキを飼い始めてから愛想がなくなりました。
 
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このセキレイは展示場の前にどういう訳かいつもいます。
近寄っても逃げません。
 

恥ずかしい仕事 2

本日は秋雨というより梅雨冷で、さっぱり秋らしくありませんでした。
 
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ポストの注文がありまた作りました。前回はこれ。
安くてつまらん仕事でも断る余裕はない。全部食ってかないと生活出来ません。
 
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開口部は大きい。
 
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綴り間違ってないだろうな。