梅雨時の台風

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昨夜は仁淀川が、「避難勧告ラインに達した」と報道があったので、見に行ってきた。

あと、1mう~ん!頑張れ!とは言えません。この一級河川の堤が切れたら、我家は勿論、いの町は悲惨です。浸水どころの騒ぎじゃない。

ただ、この”ひたひた”状態を私は何度も見てますが、意外に大丈夫なもんですね。

台風一過、秋の空・・・・・・・・っていうのが普通でして、季節感本当に狂ってしまいますね。右の写真、クリックしてみて下さい。虹が出ています。

*オリジナル錠前付の置床出来ました。ご覧になって下さい。ちょっと地味かな~。


ナンチャッテ錠前

Dsc_00110001 李朝風の置床のような製品の金物を制作しているのですが、蝶番なんか作っていると、どうも錠前が欲しくなってきた。

しかし手持ちにちょうどの錠前はない。

1、韓国で100円程度で売られているものは、ブリキのオモチャだし、
2、和錠はよく出来ているが、面白みがない。
3、朝鮮のからくり錠は高価だし、数がない。

いずれにせよ、ちょうどの大きさ、デザインの錠前は作るしかない。三日ほど格闘して、何とか目鼻がついた。木工に比べれば楽なもんさ。先日、導入したコンターマシンが活躍しました。

残念ながら鍵の構造はありません。鍵は難しくはないのですが、錠前屋ではありませんので、今回はデザインに力を入れてみたいと思います。でも開錠にはコツがいるかも。だから多少は鍵の役目は果たします。

Dsc_00060001 作業場は殆ど金工室の状態。使う道具造りから始めなくてはなりません。また道具がチッコイのでどこにいったか、すぐわからなくなります。

でも、木工とは別の面白さがあります。やっぱり、こっちが向いているかも。材料は店に行けば売ってるし。丸太を買ったら5年も寝かせなければならない木工とは大分違います。

* 数年前、台湾の骨董屋で、おそらく朝鮮の、からくり錠前を手に入れた。ごく小さなものだが、タガネで線画が施されています。でもヤスリの跡は平気で残しているのです。この辺が和錠にはない味わいです。複雑な工程を踏まないと、開錠出来ない。本人も忘れてしまうくらい・・・・・でも強く引っ張ると抜けるんですね~。う~ん。やっぱり朝鮮のものは、大好きです。


おいしい話

 両親もサラリーマンだし、全く商売に縁なく生きてきた私ですが、もう自営業を始めて16年になります。望むと、望まざるとにかかわらず、それなりのノウハウは身についてきます。

昨年、女性の方から電話があって「家の解体に伴う古材を使ってテーブルを作ってくれまいか」と相談がきた。いい話である。中々の旧家らしい。話によっては妹もテーブルを注文したいとのこと。まず、先方の家の材を見て、姉妹を車に乗せて、当ショールームで打ち合わせをすることになった。「やった~!テーブルオーダー Wゲットー!!」

 でもここなんですよ。電話の声は綺麗だし、インテリのようで、話もわかる・・・・・・ちょっと話が上手すぎない?長年こんな商売をしていると、おいしい話が成立したためしがないのを何度も経験していますので、ちょっと不安。

 翌日、ハンドルを握って、解体前の家に着くと、「あ~、この話はまとまらない」と直感。どこが、どうじゃないけど、わかるんですね。そんな旧家じゃないし。姉妹にお会いして、確信は深まるばかり。しかし、笑顔でちゃんと打ち合わせをしました。解体前に連絡するとのこと。

 話の上では、受注したも同然なのですが、もう終わった話と思いました。案の定、後日連絡があって、「大工さんに作ってもらった」とのこと。後で聞けば、知り合いの設計士も何人か呼ばれて、相談を受けていたらしい。こんなもんですよ、おいしい話は。

 だいたい高価な買い物ですから、疑心暗鬼になるのが当たり前です。また、初めての電話なら、誰しも声が上ずってしまうでしょう。どちらかというと、暗いな~とか、悪そうな客や!ていう印象の方が、後々上得意になります。

 まっとうに商売をしていても、このように、おいしい話はないのですから、タナボタ話があるわけないのですね~。私もサラリーマンをつづけていたら、このへんは、”とろい”ままだったかもと思います。

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現在は仏壇の製作をしています。あと漆を3回塗って、金具を製作、取り付けして完成です。


今夜は、

Dsc_00220001 私は夜なべ仕事が終わると、ひとっ風呂浴びて、屋台の「六平ちゃん」へ飲みに行くのを楽しみにしている。

夜なべといっても、8時頃までで、それも、朝が遅いからである。しかし、時間内は真面目にやってますよ。私に言わせれば、人間、集中できるのは7,8時間で、それだけやれば、ヘトヘトになってしまう。その後の、ほてった体と脳をクールダウンするために出掛けるのだが、時々、やり過ぎてしまう。

私は週2回がいいとこですが、5時から組の常連は毎日だそうです。5時から組に参加するには、私ではまだ修行が足りないそうです。というより、時々前を通ると4時から飲んでいるような・・・・・・・。

屋台には、無頼のやからも来ますし、どうも気に食わん奴もおりますが、皆がカウンターを囲んでのことですので、面白い日もあれば、早々と切り上げてくることもたまにはあります。まあそれでも、通うのは、主人の人柄でしょうか。

先日、常連の二人組で、酔ってくると
「帰るからお勘定して!」
と一度勘定をすまし、
それからがまた長いというのがいて、

隣に座った、すでにどこかでやってきた、見かけないジジイが、
「早よう帰らんかよ」
「えっ」
「さっき帰る言うたじゃないか!」
と絡みだしました。実際、この二人のうち兄貴分格の話はしつこく、皆閉口しています。ジジイの言うことは、もっともなことなのです。しかし、はっきり言う人はあんまりいませんよね~。さすが高知。皆、笑いをこらえていました。

そんなこんなで屋台の夜は更けていくわけですが、高知は不景気で、「六平ちゃん」も近頃、午前様は少ないそうです。


今週の週末

Dsc_00130001_1_2 庭の夏椿も満開で、花はもう、すぐに地面にボタボタ落ちています。毎年、ご苦労なことです。 地面に落ちた白い花というのは、黄ばんで妙に風情がないです。ちょっと西洋的な華やかさのある花ですね。

昨日、土曜日は、頼んでいたキヨタ工業のコンターマシンがきた。バンドソーだが鉄を切る機械は、なぜかそう呼ばれる。

非常に堅牢な造りだが、上下のホイルなんか殆ど肉抜きしておらず、まるった鉄の鋳物だ。重いこと重いこと、戦時中なら一番に供出しなくてはなりませんぞ。

運転してみると、あちこち共鳴してうるさい。Dsc_00190001 防振ゴムをかましたりして据付けるのに一日かかりました。

PL法の絡みか、「回転している刃物に手を近づけないで下さい」みたいな注意書きや、

それって「包丁の刃を握って、柄で魚を切らないで下さい」とそう変わらん?

やたらと大きなラベルが張ってあり、へらで剥がすと塗装も剥げて、そこにマイカー用の補修塗料を塗ったら、なんか今日届いたとは思えなくなってしまった。

まあ、このくらいが使いやすい。これで蝶番なんか金物を作ります。しかし不細工な機械やな~。木工用のバンドソーとの大きな違いは鋸歯の速度が十分の一程度でゆっくりしていることです。

Dsc_00200001 据付けていたら、ホームページを更新するためのソフトが届いた。

以前使っていた、ドリームウィーバーより簡単らしい。

本日、日曜は、これでホームページをいじってみた。既存のページを変えるのはブログみたいで簡単だが、やっぱり一日では無理。

先日、初めて買ったソフト、Photoshop Elements 5.0も妙に中途半端で使いにくい。カメラにただで付いてくるソフトのほうが、簡単で速いのでした。

まあ、コンピューターも乗りかけた舟、今の時代、やらねばならねば!

そんなこんなで、つまらん週末でした。さあこれから屋台に飲みに行って来ます。


ノアノア (高知極楽物語)

今回はこの土日の行動を絵日記風に綴ってみよう。

Dsc_0019めずらしく、四万十市へテーブルの配達がありました。朝、漆の仕事をちょっとして、11時出発。約2時間のドライブです。

すぐ手前の入野海岸がいつもの波乗りポイントなので、今夜はそこで一泊の予定。

昼飯は、旧窪川町の洋食レストラン三木で、Bランチ(¥800)を食べる。店は小さいけどシェフは帝国ホテルで修行しただけあって、しっかりした味付け。昼飯時の行き帰りは、多少時間がずれても、なるべくここに寄ることにしている。

Dsc_0026 少し早めに着いたので、四万十市のトンボ自然公園に行ってみました。淡水魚水族館が出来ていて、意外に楽しめます。大好きなピラルクの水槽の前に座り込んでしばらく対話。土曜日なのにちょっと人が少ない。

世界の昆虫標本コーナーは数が少ないものの、昆虫お宅の私にはうれしいです。ただ、波乗り用に使い捨てコンタクトを入れてきたので、老眼鏡がいる・・・・・・・・・・

Dsc_0024_2 残念なことに、本命のトンボの標本は、所詮トンボでありまして、あんまり面白くない。だから水族館が出来たのですね。

トンボの繁殖できる場所を少しずつつひろげたり、会員を募ったりして頑張っているが、経営は大変そう。皆様、是非行ってみてください。

Dsc_0031 テーブルの搬入をすまし、いざ波乗りへ!

その前に、今夜のアテ(酒のつまみ)を買っておこうと、サンシャイン大方へ。ここは、漁師町だけあって、超新鮮で安い。

そのわりに地元のおばさんは、冷凍サンマを買ったりしているけど。まあ、ありゃ旨いし。

Dsc_0035 波はまずまず上等。人も少ないし。

海はやっぱりいいな~。

でも、梅雨の晴れ間でしょうが、こんなんでほんとに大丈夫なんでしょうか?昨日入梅宣言したばかりですぞ。

ところでDsc_0039、 この写真ちょっと寂しくありません?

この日、最後まで飲んでいたのは、たったの3人。梅雨時とはいへ、以前は地元と、我々のグループで30人以上の大所帯の時もありましたのに。

皆、年とったんでしょうか。ほんというと、私も去年あたり、あんまり来てない。波乗り人口が増えたことも足を遠のかせる原因でしょうね。

Dsc_0044_edited1 翌朝、というか今朝、波は良くなく、1時間ほどで切り上げ、だべる。若者が花火をやった跡とか、浜を清掃する。

大方漁港へ行き、今朝どれの、剣先イカ2パック、カマス6尾を買う。

今夜はこれで一杯やる。

Dsc_0047( あ~段々疲れてきました。でも普通すごく波乗りすると、とてもこんなこと出来ません。月曜は寝るだけだし)

帰りはまた、レストラン三木でカツカレーを食う。

ウ~旨い。まさに洋食屋さんのカレーや。カツも脂っこくなくて、おいし~。

まあ、いつも休日がこんなに充実しているわけではありませんが、5月のブログ、「街道をゆく」(高知残酷物語)の続編として書きました。地方もいいもんですよ。


金具の製作

Dscn0717 多摩美の彫刻を卒業してからも、一番熱心にやっていたのは金属彫刻で、金具の付いた家具の制作をやっと始められた時には、本領発揮!と喜び勇んだのだった。

しかし、これが大変なことで、何が大変といっても、デザインを考えなければいけないことだ。本当は、それが楽しみだったのだが・・・・・・・・・・・つまり、汗水垂らして働くのではなく、クーラーの効いた部屋で、たまには頭脳労働をと・・・・・・・ところが、

1、長いこと、素材を生かした自然な造形を心がけてきたので、金物のように人間の意図でどうにでもなる意匠というか図案を考えるのは異質で、脳が拒絶する。

2、金具の取り付けは一発勝負だし、品物の良し悪しは小さな金物によるところが大きい。せっかく手間隙かけた製品が台無しになる可能性もある。

3、これでも元はデザイナーをしていたのですが、当時はデザインそのものがお金になったわけで、職人の今は、労働が金になるのです。図面に向かっている時間はカウントされないのです。迅速に考え、取り掛かり、失敗は許されません。厳しい商売。

まあ、幾つかの定番的な意匠が完成すればもっと楽かもしれません。いやだ、いやだと言いながら、挑戦するのはやっぱり好きなのでしょうか。

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この、2台のなんと名前をつけてよいかわからない、銭箱のような(置床にもなる)ものも、金具を付けて完成です。放り込んであるのは蓋と脚です。


波乗り

私のように一人で気ままな自営業の者は、波乗りにぴったりなんですが、仕事の進み具合もあり、思ったようには時間が取れないのです・・・・・・・・・・というより、はっきり言いますと、酒も飲むし、波乗りもするでは、仕事をする時間がなくなってしまうので~す。

Dsc_00290001_1 一昨日の月曜日、波がありそうなので、仁淀川の河口に朝行きますと、写真の状態。拡大すると乗ってる人が見えますが、デカイです。

波乗りのことは一般の人は全然知らないので、一応説明しますと、このようなサイズですと沖に出るのも一苦労ですし、海から上がるにも、タイミングが悪いと数メートルの高さから岸に叩きつけられます。もちろん、サーフィン中も危険が伴います。日ごろからトレーニングを積んだ若者でないとなかなか。

私も2年前に大波からこけて、ちょうど股裂きのようになり、右腿の筋肉断裂、全治一ヶ月、現在も走ることは十分でないです。怖いですね~。

夕方もチェックに出かけるがさらにデカイ。ウーン名誉の撤退!他人に迷惑かける可能性があるのは困ります。こうなると、単なる趣味でもストレスがたまります。

翌日の昼、再度出かけますと、何とか乗れそうなサイズにダウン。河口はなぜか緊張します。1時間ほどで5,6本乗ったところで、脚がつりはじめ、止めました。大波乗りは以外に脚に負担が掛かります。でも満足満足。

このくらいなら、午後の仕事にも差し支えありません。以前は、土日、目一杯波乗りすると、月曜日は寝込んで、調子が出るのは水曜の午後からなんて事がよくありました。そして、また金曜日の晩から出かけて・・・・・・・・いつ仕事するんじゃ~。

このように、波乗りと仕事の両立は大変難しいのです。

かといって、私が、もし金持ちで、サーフィンと酒飲みだけで生活するのも、どうかなーと思います。でも一年間で三ヶ月くらいはしてみたいような・・・・・・・・。


マイ ホビー

私の使っている木工旋盤(西洋轆轤)による加工は、二つに分けられる。ウインザーチェアーの脚や、背もたれのスピンドルを挽く丸棒加工と、皿やお椀を挽く鉢物加工である。

どちらも相当に難しく年季がいる。また、片方が上手くなっても、片方は使用する刃物も違い、別の技術が必要だ。ゼロからのスタートとは言わないが、それに近い。

Dscn05920001 近所にロクロ師がいれば、する気もなっかたのだが、必要にせまられて、泣く泣くはじめたのだ。当然椅子の脚などの棒加工の方である。

初めて回転する材料にバイトをあてたとき、木がばらばらとちぎれて、前途の多難さを思い知った。しかも、ちょっと力を入れすぎるとロックといって、突きこんでしまい、固定した材料が吹き飛んだりする。怪我もしました。

もう、棒は数百本、数千本と削りましたんで、かなり上手ですよ。今度イチローにバットをプレゼントしようと思っているくらい・・・・・・・・・なんかそっちの方が儲かりそう。

ところで、2年ほど前から、暇なときに鉢物加工もはじめた。もっぱら薪にしていた端材を使う。これは本当に趣味の領域だ。でも、だんだん上手くなるんですね~。これが。

教えてくれる人もいないので、外国のビデオが先生だ。カナダでもっと勉強しとくんだったなあ。まあ、結局は自分でやるしかないのですが。

Dsc_00130001 いまのところ、お父さんが日曜大工で本棚作るみたいで、とても新鮮です。器が自分で出来るのは、やっぱりうれしい。

適当にやってますが、同じものを5つとなると、これはプロの領域でちょっと難しい。一番上は蕎麦猪口、下はスパ皿です。

これに、後、漆を塗ってゆくのも楽しみです・・・・・・本当は、なんだかんだで、結局は金にかえてやろうと思っているのですが。


修正

Dsc_00010001 修正という言葉が適当かどうかわからないが、ダイニングテーブルの脚の先が、カミキリムシの穴のあったせいで、変色していた。腐っていると問題だが、そうでもないので、そのまま塗装すると非常に目立ってしまった。

これを放っておくと、ずっと気になるし、商談のときは、お客様が気づかぬうちから、懺悔し、値引き態勢に入ってしまう。

ルーターとノミでかきとり、埋木する。同じ木片を使うのがミソだ。

Dsc_00120001 ほらわからなくなったでしょう。結構大手の木工所の製品でもよく見ると、失敗した箇所を埋木していることがある。ムクの材料だから出来ることだ。

人間国宝の黒田辰秋のダイニングセットを見たことがあるが、間違って鋸を入れた跡があった。「アチャ~!」なんて言ってたか知らん。このあたりが上手いんだな。この人は。あんまり完璧だと疲れるでしょう。Dsc_00050001

話は、全く変わりますが、ツバメは巣立ちの季節です。半分以上空き家になっています。こんなデッカイ雛たちにえさをやる親の苦労は大変なもんですね。