地下多摩美

寒い。寒くて死ぬ。

正月に夢を見た。母校の多摩美の地下にもう一つの多摩美があった。入口は何てことはない物置であったり木彫室の木くずの排出口であったりする。

アリの巣のように繋がっていて、小さいながらも体育館も学食もある。生徒は外国人が多かったが休学している同級生や先輩の姿も見られた。一度入ると1~2年は出て来れないので、本来は騒動になるはずであるが、案外「浦島太郎」の逆で、地上の時間は止まっているのかもしれない。

地下とは言っても、裏山に出られる扉もあった。しかし、見慣れぬ風景である。西の窓からは海岸が見えて、スロープで浜まで降りられた。多摩美は八王子の山中にあるので時空を超えた空間なのだろう。

出口も偶然発見されるが、また地下世界に戻ろうとしても元の場所に入口はないのである。