泣いた話、二つ。

昨夜、テレビをつけるとBSでジャニス・ジョップリンの回顧番組をやっていた。話はすでに佳境に入っていたし、ヤク中で死んだ女の物語なんてどうでもいいやと、芸能人が温泉を訪ねて美味しいものを食べる番組に替えた。

萩、津和野の旅が終わったところで、気になってチャンネルを戻した。5人程の年配の男どもが語り合っているが、どうやら全部元彼らしい。話を聞いていると、やっぱり泣けてくる。ジャニスは感性豊かで、さびしがり屋だったんでしょう。

大好きだった歌が、「メルセデスベンツ」という曲名で、「みんながポルシェに乗ってるから、私はベンツで迎えにきて~!! 同じのは嫌なの」っていう、しょうもない歌詞だったことを初めて知って、またなんか泣けた。年取ると涙腺が緩くなるんです。

この人は、最初に私が聴いた頃には、とうに死んでいましたが、現役のシンガーのように思っていました。それは今も同じです。

ここで話はガラッと変わるんですが、先日読み終えた、藤沢周平の「海坂藩大全 下」は面白かった。

藤沢周平は池波正太郎と比較すると、どうも湿っぽいところが厭で、途中で読むのを止めてしまうこともあるのだが、この本は切れがあり楽しい。

海坂藩とは架空の北の小国だそうだが、当然作家の故郷山形県を元にしているのでしょう。その海坂藩にまつわる短編を、作家の死後、再編集したようだ。大分、すでに読んだものもあり、よって上下といっても話が続いているわけはない。

藤沢周平の短編は何となくタラ~っと終ってしまうものもあり、それも嫌いじゃないんですが、この、”下”は起承転結のはっきりした秀作ぞろいじゃ。泣けるぜ!!

図書館で借りてきてるんで、出版社も作家も泣けるぜ。

コメント

  1. 吉岡萬理です!! より:

    兄貴~お元気ですか?
    僕は活字が苦手で、恥ずかしながら45歳になるまで小説という物をちゃんと呼んだ事がほとんどありません。だから藤沢周平の作品をよくしりません。
    唯一「蝉しぐれ」は映画で見ましたがよかったです。僕は泣けました。上手くつくってあるなな~と思いました。
    でも、正確に言うと映画ではなくビデオを借りたので、映画会社も作者も泣けたでしょうか?

    泣けた話し、オチが好きです。

  2. kira より:

    萬理さんの個展の様子をUPしようと思いながら出来ていません。とりあえずここで、

    吉岡萬理2008「まいど楽しく使える器」7月21日まで。星ヶ岡アートビレッジです。よろしく!!

    個展搬出の後、波乗りに行きましょう。プールか、前の川で水泳の練習をしといて下さい。