今日は、めずらしく良く働きました。数十か所の難解なホゾを組むのに、助っ人の金工家のFくんを呼んでいたので、昼寝もしませんでした。
昼寝しなくても、働けるもんだな。おかげで完成まであと一息です。
新作は、結構な大作となりました。デザインコンペに出品するので、残念ながら、全体像はまだお見せできません。
波乗りばっかり、やってるわけじゃ~ないってことが、お分かり頂けると思います。
しかも、この暑いのに、一つ間違えると、一切終わりの造形物を良く作ったと思います・・・・・・暇だからな。
昨日は、人工乾燥に出していた山桜のテーブルトップが仕上がったというので、引き取り行きました。
林業が盛んなせいか、高知県の人工乾燥技術は高く、技術提供のため、米国にも招かれる位です。だから、内部割れとか、問題の起きたことはありません。
よく「人工乾燥にかけたら、割れるやろー」と言われますが、天然乾燥でも割れる材は割れます。むしろ、人工乾燥は割れを抑えられると思います。
ところで、友人のブログで“高温乾燥”のことが、取り上げられていたので、乾燥場の技術者に聞いてみました。ちなみに、私の材は中温乾燥です。
高温乾燥とは、最近開発された、住宅用のプレカット材に施される、むしろ特殊な乾燥法だそうです。表面に割れが発生せず、非常に見てくれが良いそうです。芯持ち材でも、背割を入れなくても割れないそうで……凄いですね。ただ、製材後、すぐに窯に入れる必要があるそうです。
材の内部は、カラカラの状態で、窯を開けると、焦げ臭いそうです。よって、処置後の柱を引き割って、板にして使うようなことは出来ません。強度は、別に問題はないそうです。
ただ、「そんなんで、30年、50年後は大丈夫かしら?」と聞くと「住宅メーカーは、そんな先のことは考えてないでしょー」とのことでした。
なんで、ほんとに高耐久の住宅を作らないんでしょうかね。不景気とは言いますが、すぐ壊れる家を建てるために、コマネズミのように働いて、経済が良くなってもしょうがないと思います。
世界同時不況と言われていますが、なんとか飯が食えればいいです。温暖化も緩くなりますし。ここらが、潮時で、本当の地球のあり方を考え直さなければならないでしょうが、無理でしょうね~。特にアメリカはな。
人工乾燥の話題から、妙な結末になりました。
お盆なのに、なんか堅苦しい題材を取り上げることになりました。なにも、今でなくとも・・・・・。
木の椅子の公募展なんかで、スタッキングが出来ることを“売り”にした椅子を時々見かける。はたして、木製イスにスタッキングは必要なのか?
スタッキングじゃないけど、中・高等学校の時、入学式や卒業式の準備に、折り畳みイスを体育館に並べるの、しんどかったな。結構、重たかったしな。
ほんでよ、スタッキングするには、やっぱり軽くて、リーズナブルなお値段の椅子じゃないとダメなんじゃない?重くて高価な木の椅子を、ソーって積み上げることを考えるだけで、腰が痛くなりそう。
家庭での利便性を考えると、スタッキング性より軽いことの方が重要だと思います。
カリモクなんかには、スタッキングチェアーのラインナップがあるけど、売れてるのかな?収納のスペースも必要だから、相当懐の温かい企業じゃないと買わないだろうな。でも、収納した後の空間は、何に使うんじゃろうね。やっぱり体育館なのか?
まあ、最も問題なのが、木製スタッキングチェアーにカッコいいものがないということでしょう。私が社長なら、イタリア製のプラスチックのスタッキングチェアーを選びます。
ブログですから、こんな中途半端な終わり方でもいいのだ。
ここ1週間、ボール紙を切り刻んで、秘密の紙細工をしています。しんどいですが、いいタイミングで仕事に空きがあります。
これは、ツタンカーメンの王墓から発見されたリビングセットです。大英博物館で撮影しました・・・・・・・・・・信じた方は相当バカです。でも、それっぽいですね。
実は、20年ほど前、メキシコで買ってきたものです。我家の階段に飾っています。撮影のため少し掃除しました。
高さは20センチほどもあり、よくこんな、かさばる物をリュックサックに入れて持って帰ったもんです。このときは、木工をやるなんて夢にも思ってなく、運命の不思議を感じます。運命は残酷や~!
メキシコは、当時、買い物天国で、安くて面白いお土産が沢山ありました。この商品は、国営のショップで売られていて、デザインも洒落ています。
メキシコ、ガテマラはまた行きたいですね。
ところで、この柔らかい木材には当初から(ひょっとして日本に着いてから?)虫がいて、最近はひどくないけど、15年もおが屑を出し続けていました。
穴は0,5ミリほどで、その昆虫にお目にかかったことは、残念ながらありません。
試作品製作のため、厚さ40センチの材を曲線挽きしなければなりません。ウチのリョービのバンドソーでは、30センチが限界です。
出入りの機械屋に、どこか心安く、機械を使わせてくれるところを探してもらいました。
挽き割高さ40センチの機械はあまりなく、製材所のバンドソーは直線専用です。でも、僅かに曲げることが出来れば、製材も面白くなると思います。
そこで、やっと見つかったのが、造船専門の木型屋さんでした。
これは、スクリューが取り付く部分です。手前が船体側で、反対側は特殊な形状で企業秘密だそうです。ヨットのキールみたいですね。
リブにべニアをバイアスに貼り付けています。ほんで、微妙な部分はスチロールです。
実は、私もFRPでオブジェを作っていた時があり、殆ど同じ工程で懐かしく思いました。造船の場合は、砂型でメスを作り、鋳込みます。
肝心のバンドソーですが、刃が薄板用の軟弱なものしかなく、私が刃を発注して、再度挑戦することにしました。
ウチのリョービのバンドソーに幅25ミリの刃を付けて、厚さ30センチの曲線挽きをやってみましたが、矢張り、幅75ミリのステライト刃に比べると頼りなく、気色悪いです。
まあ、バンドソーは比較的安全な機械なので、切れても大丈夫だと思います。寿命は3日ぐらい縮むと思います。
以前は、ウチのショールームの前に置いていたベンチなんですが、車での荷物の出し入れに大変邪魔なもんで、入野松原の海を望むポイントに引っ越したんです。
ほいで、時々ここをジョギングする若いママさんの目に止まり、ネットで調べたとかで、全然スタイルは違うんですけど、ダイニングテーブル用のベンチの注文が来ました。
珍しいこともあるもんじゃね。
だもんで、今日は朝4時に家を出発して、6時から2時間ほど波乗りして、お客様を訪問して、打ち合わせをしました。
それから、また波乗りをして、北山鮮魚店のブリとカツオを買って帰りました。良かった良かった。
波はややジャンクなコンディションでしたが、胸肩で、癖をつかむと乗れました。晴れたり雨だったりでしたが、涼しくて気持ちがいい。
霧雨が降るとき、海から陸に向いて、生まれて一番綺麗でパーヘクトな虹を見ました。陸からは見られません。無粋なサファー達も、波乗りを忘れて見とれていました。幅は500mくらいだったでしょうか。
海からですので、残念ながら写真はありません。
今日は、ちょっと二日酔いだったし、仕事も一段落したのでダラダラと過ごしました。でも、お客さんと長話したり、そこはそれ、年の功で時間を上手く使いました。
これは、先日ギャラリーから頼まれた水差しの蓋です。そのギャラリーでフランス人作家のガラス器を購入されたお客様が、それを水差しに見立てるというので、何でか、私にお鉢が回ってきました・・・・・・・つまり、便利屋じゃな。
通常、水差しの蓋は真塗りと決まっていますが、ちと、オシャレじゃないので、ウォルナットに拭き漆で仕上げました。
茶道具ということで、それなりのお代は頂くようにしていたんですが、いざやってみると意外に難しく、つまみの形もデザインしなくてはなりません。
結局、最初のは全体に薄くし過ぎて失敗し、これは2作目。プロならそれ以上の失敗は許されません。
結論として、茶道具の製作はうんと請求しないと割に合いません。それに、今回は知らないお客様の仕事で、好みが分からなくてやりにくかったです。
でもまあ、私の“お道具買い”もあながち無駄ではない訳です。
実は先日、オークションに、青磁の蓋が出ていました。逆に、本体を木工旋盤で作るのも面白いと思い、入札していたんですが、意外な高値で落札出来ませんでした。桐箱に単体でしまってある“蓋”って、どういう使い道なんでしょうかね?
出来上がった、T型チェアー11脚と、在庫分の6脚で記念撮影してみました。
この写真では、座面の樹種の違いもわからないし、ちょっと窮屈に並べ過ぎました。
座面には、タモ、栃、楢、山桜、栗、ブナを使っています。
売るほどありますので、どうぞよろしくお願いします。
二日前の波乗りの疲れがまだ残っていてしんどいです。波が大きいと、沖に出るのに5倍も労力が要るのです。3歩進んで、2歩押し戻されます。また、気疲れもします。
それでも、午前中は仕事をして、午後は打ち合わせでした。
先日訪れた、古民家リニューアルをしてダイニングテーブルを製作することになっている現場をチェックしに行きました。
私の家族が全員出払っていたため、犬連れです。スーパーロングの前席3人乗りに、私、モモ、デパートの外商部長と横並びで出掛けました。流石にまずいと思いましたが、部長も、お客さまも意に介さない様子でした。私のお客様は皆心が広くて助かります。
床は、私の提案通りに施工されていて、口から出まかせも程々にしないとヤバイな~と思いました。
新建材とうまく組み合わされています。ここは、田んぼと緑に囲まれていて、本日の暑さでも日陰は涼しいです。
この後、本宅でお茶を頂いたのですが、代々伝わる古いお軸に描かれている人物の由来を尋ねられて・・・・・・・・う~ん、それは鑑定団に聞いて下さい。木工家もいろいろ勉強しないと営業は出来ませんね。
でも、体もだるかったので、巧い具合に午後の時間が使えました。