Yチェア張替え一覧

これからの展望

本日は疲れていたが仕事もした。

年度替わりなのか?続々と張替で送られてくるYチェア。家具の注文もないので、まあ有難い。作業しながら次の自由制作の構想を練る。

スツールの新作を考えていたが止めにした。何故なら、まっとうな定番品を苦労して完成させてもあまり売れないからです。どうやら個人製作者はどこにも売ってないキワモノを少量作るのが正解なようですね。まあ、それでも右から左というわけにはまいりませんが。

これはひとつ前の世代のシェルチェアー。ほとんど売れていません。

只今、自分で張り替えたYチェアーを、張地の耐久性を見るために使用していますが、座り心地や長時間の使用では自作のシェルチェアーに遥かに及びません。まあ、Yチェアーはブランドですしカッコいいけど・・・・シェルチェアーにすると腰が楽。

昨日、仁淀川に行ったら私と同じハイエースのの年配のご夫婦がいて、話かけたら、ご主人は10年ほどネパールで山岳ガイドをしていたとのこと。現在は200日/年ほどキャンピングカーの生活だそうです。私も、もう、そういう生活してもいいかなとは思いました。でも、日本じゃなく最初はインドでやってみたい。


ペーパーコードの輸入

今日は暖かかった。

Yチェア張替用のペーパーコードは日本の販売店から買っていたが、在庫が不安定。先日販売店2社とも在庫切れで困ったので、直接デンマークの製造元から輸入した。昨年11月初旬に発注してやっと届いた。

物価高に加え、円安の影響もあり、10年前の倍の値段となっています。更に今回は通関手続きを業者にお願いしたので手数料もかかる。それと税金・・・・・年間どんだけ納めればよいのでしょう?金持ちにとって固定の税率は何でもないでしょうが、元手の限られているものには重荷だ。

1立方強の容量なので国内輸送は混載便で割安なのが有難い。フォークリフトが必要なので、Kちゃんの会社に降ろしてもらって、本日届けてくれた。

ちょうど雨が止んだので、Kちゃんにも手伝ってもらって作業場に入れた。

72巻・・・・・・以上だと割引率が高くなるのだ。ざっと300脚分張れます。はけるのは何年先になることやら。これを一人でボチボチ4階に運び上げます。ざっと400キロ!でもまあ張替の材料の心配はしなくてよい。

メールをチェックすると、デンマークの製造元とのやり取りが往復30通。輸入代行業者とが40通。製造元はユーロで請求しているのに、郵貯で送金手続きをしたら、デンマークを選択すると自動的にデンマーク・クローネ一択になるなどのトラブルもあった。なぜに輸出入の手続きがこれほど煩雑?もっと簡単なら私の家具も海外にバンバン売れるのにな。


またまた剥離作業

2ケ月前、再塗装で引き受けたYチェア。どこぞの工務店に頼んで塗り替えてもらったそうである。使われたのは水性塗料。環境にも優しいし、道具の後始末も水でOK。

しかし、水性塗料は壁や箪笥などあまり手で触れないものなら問題ないのですが、椅子のアームとか、年中触れる部分はドロドロになります。塗り替えには水性塗料を全部剥離する必要があります。

クソ大変だったので最初の4脚を終えた時点で、残りの4脚は勘弁してほしいと伝えたら了解されました。届いたお客様から「仕上がりが素晴らしいので、いつになっても構いませんので残りもやって欲しい。」そう言われると断れないのがアホな木工家。手が空いたので残り4脚送って貰った。

一人では気が滅入ってしまうので、F氏を助っ人に呼ぶ。器用なので先月までは名古屋のジブリ公園の仕事をしていたという。世間話をしながらスクレーパーでこそぎ落とします。

剥離剤を塗って高圧水で洗い流すという手もあるそうですが、多分一回では無理。どうやっても手間のかかるのが剥離作業です。ただ、今回は2度目なので先が見えている分気は楽。

水性塗料部分の剥離が終わった・・・・・・・長かった。

昨日、プラサフをガン吹きして研磨、再度プラサフ・研磨。下地を2度塗ることでブラック塗装は1回で済んだ。

一脚塗るのに15分。4脚で1時間。3回で塗装だけで3時間です。セッティング、塗料の調合、ガンの後始末も必要です。塗装ブースはないので炎天下です。三度笠・防毒マスク・サングラスの重装備。途中、シャワーを浴びても汗が噴き出て来る。それでも、高温に段々慣れてきて、室内の30℃が快適に感じます。結局丸一日かかりました。

・・・・が、本日ガンを持つ左手上がらず。ガン+塗料はそれほど重くないのですが、常に狙いを定めて吹き付けているので無理がかかるようです。体もだるくて1日中寝ていました。もう無理は出来ないお年頃になりました。

こういう仕事は専門ではないので、とっとと片付けようと焦るのが良くないみたいです。でも、お天気で湿度が低くないと塗装は出来ません。難儀な事です。


スーパーレッジェーラの張り替え

朝は青空も見えて涼しいが、日中から夜半ムシムシして大雨も降るという天気が続いている。

5年前真田紐で張り替えたスーパーレッジェーラがヘタって来たので張り替えてくれと依頼があった。背もたれにも緩みがあり修理。この椅子は眺めるもんなんですよ~!

体重のある方や、荒っぽい方ではもたないと思います。

現在は籐張りより落ち込みは少ないがすぐ延びてしまうだろう。ペーパーコードの方が耐久性はあると思います。何故なら重量があるから。大体耐久性は重量に比例するな。炭素繊維の平紐があれば相当いけるかもしれません。


地獄の塗装の剥離

本日はMAX32℃で室温28℃。作業場はエアコンをかけていますが、今のところさほどの暑さではない。

先日送られてきたYチェア4脚は塗り直しであった。開封した途端、悪い予感が!

工務店で再塗装してもらったというが、どうやら水性塗料でベタベタしている。缶スプレーで試し塗りしたらその部分は爪で簡単に取れてしまいます。ヤッバ!引き受けるんじゃなかった!先に写真を送って貰うべきだった!

全て最後の塗装を剥離する必要があります。法外な手間賃(それほどでもない。)を提示したがやってくれという。

下の層はオリジナルのラッカー塗料で再塗装可能だ。検討の結果、スクレーパーでこそげ落とし、角の部分には剥離剤を使うことに。剥離剤は平面や車のボディーなんかだと簡単でしょうが椅子となると、どうやっても簡単ではない。工房はグチョグチョになるし。

剥離と木地調整に一脚一日かかる。気の遠くなるような作業で全く割に合いません。

今回は下地にプラサフを吹いた。

2液のウレタン塗料は正確な混合が必要だし、それにつや消し剤が加わる。更に正確にシンナーで希釈する必要があります。それで今回は普通のラッカーを使ってみた・・・・ら・・・・ラッカーは矢張り塗膜が薄く、2度塗りの必要があった、トホホ。このクソ暑いのに重労働です。5面から吹いて、裏返して更に5面。それを2度繰り返します。それを4脚!

プラサフも研磨して2度塗れば格段に良くなりますが、そんな余裕はなかった。

軽四塗る方が楽かもしれません。ガスモンキーの塗装担当にまかせたい。

それでも本日仕上がった。都合8脚でしたが後の4脚は勘弁して頂きました。


J39

雨降りだが気温は低くて過ごし易い。

先日のYチェアのお客様から送られてきたJ39。ウェグナーじゃなくて、ボーエ・モーエンセン作。矢張りデンマーク人です。

「頂き物なので偽物かもしれない。」それは困ります。偽物は貫が細いので強く張っていると貫がたわんで最後には折れてしまいます。写真でチェックしましたがこういう椅子なので真偽は分からず、とりあえず送って貰った。

上から見たら貫は細い。でも厚みがあった。

シリアルナンバーも付いている。

全体が轆轤で作られていて、座る部分の貫にはCUTが。ラベルとかはないが、作りからして本物でしょう。

全体が直線なので私でもコピーを簡単に作れそう。

後脚も直線なのでオフセットが足りず、ゆったりとは座れません。でもコンパクトで使い方次第。シンプルで良い椅子だと思いました。

妙な事をしなくてもこれで十分なんだな。そこが難しいとも言う。


クロネコの値上げ

早くもアジサイが咲き始めている。

Yチェアの張り替えは矢張り不思議と集中します。

ナチュラルの2脚は「黒く塗り替えようかな~。」というお客さんでしたが、「木地の状態もよく、それは勿体ない!」とアドバイスいたしました。

ブラック塗装品は、強度には問題ないけれど変色などのあるB級材が使われている可能性があります。私ならそうします。実際ペーパーコードで見えなくなる貫にはそういう材が使われていることがあります。

ところでYチェアの送料は最初、量が多いのでサイズをごまかしてくれて、東京まで¥1500で送ってくれていたのですが、数年前から厳しくなり、定価の¥2800に。四月からの値上げで¥3870に!どうなっているのでしょう?しかも180サイズは割引なし。

当社は家財便も含めるとヤマトに年間¥60万も払っています。(少ないか?)しかも再集荷も再配達もありません。ドライバーも勝手知ったるものです。何故に割引きがない!

恐らくアマゾンなどの大口はビックリ仰天の安値なのでしょう。正に「弱いものは死ね!」という世の中です。

お客様にはWの負担になりますが値上げするしかない。


中休み

明日の最低気温は0℃とか、まさに三寒四温ですね。

2カ月ほどYチェア張替の依頼がなかった。まあ、もう年なんだし張り替えはいいや!と思っていたら立て続けに8脚きた。やっぱり張り替えは重なる。

内、3脚はユルユルで解体修理。材料の乾燥が不十分であったのか?

綺麗にして本日発送。赤Yは初めてです。

張り替えは面倒ですが手っ取り早くお足を頂けます。資本主義の世の中ではやっぱりお金は大事です。それと仕事が膠着状態の時、無心に張り替えれば気分も変わります。ラインが所々浮いているのは、使っているといずれ隙間が出きて来るからギチギチに詰めて張っているためです。

一杯来るのはもう勘弁してほしいけど、これからもボチボチ続けるでしょう。


何で?

今朝は6℃であった。夕方川SUPトレーニングしたが、流石にトランクス一丁では心もとなく、2mmのフルスーツを着ました。

相変わらずYチェアの張り替えはあります。先日2脚ずつ都合6脚張り替えたもの。

何で~?ここまで汚れるのか。

私もダサクサな性分ですが、流石にこれで飯を食おうとは思いません。

ここまで綺麗になった・・・・・が酷く消耗する。

数年前、同等に汚れていたのを綺麗にして送り返したらメール一本来なかったからです。こういう方は汚れとかに無頓着なのか?分かっていればやりませんよ。

今回は喜んでもらえて、羊羹を頂きました。ホッとするし疲れが全然違います。

世知辛い世の中ですが人との繋がりは大事にせんと。


Yチェアまだ来る。

節電した家庭にはポイント還元て何なんねん?要はシステム開発して自民党にバックマージンが入るってことでしょう。何度も言いますがこの国は終わってる。

まだボツボツ張替えが来ます。段々きつくなって来ました。年のせいで。

beforeの画像はないですけどビーチ材なのに洗浄・オイル仕上げで綺麗になった。

ビーチ材はいわゆる散孔材で導管がないのですが、ないわけではなく微細なのです。これに汚れが浸み込むと磨いても綺麗になりません。

この椅子は30年ほど前のものでクリアー塗装仕上げのような気がしました。クリアー層は完全に紫外線で分解されていました・・・・・が、推察するに、微細な管に染み込んだ塗装はまだ生きていて汚れが内部までには達していないのだと思います。

折角見違えるように仕上げても、お客さんから反応はない。辛い商売だな。