お客様と車

私は別にスポーツカーに乗りたいとは思いませんが、車は好きな方ですし、一般の方よりも車には詳しいと思います。

デパートでの個展の際はお客様がどんな車でやって来たかは分かりませんが、当工房は元より、他のギャラリーも駐車場が横にあることは多いので、お客様の車には注目してしまいます。

木工を始めた頃は、高級車が横付けされると、期待に胸が膨らんだものですが、それは間違いだとすぐに気が付きました。

都会ならいざ知らず、地方都市で高級車を買う人は、それでもう筒一杯で、手作り家具なんて買いやしません。いや、都会でも高級車のお得意様は大変に少ないですね。

私など、当社ショールームにベンツで来られた方とはあんまり目も合わさないし、忙しい時は「見終わったら声をかけて下さい。」と仕事に戻ります。どうせ、買わないから。

東京で個展をした時、私の友人、知人、親戚はベンツ4台、BMW,ボルボ各1台、国産0、という堂々たる布陣でしたが、矢張り売り上げはショボイ。オメーラ、もっと買え!

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では、上得意様はどのような車に乗っているのか?ズバリ・大衆車です。いや、そもそも車に乗らなくて、公共機関で来られる方もいます。高知のお金持ちは、せいぜいスカイラインクラスで、いい車に乗っている人は殆どいないと思います。あんまり興味がないのだと思います。

サニーやカローラでバンパーに傷でもあれば、もう完璧です。うやうやしくお辞儀して、揉み手でお迎えします。軽四も同じです。ベンツ持ってるくせに、いつもジムニーで来る人もいるしな。

最近は車文化も成熟して、車にワックスかける人は見かけませんが、ピカピカの車もいけません。車を磨く時間がある→暇→金がない。という、3段論法が成立するからです。

ただ、特殊な例もあります。トヨタの小振りな高級車・プログレです。思い出しただけで、上得意様が5人も乗っています。当社の数少ないお客様×少ない販売台数を考えると驚異的な数字ですね。トヨタにプログレ・オーナーを教えてもらってDMを出すのは得策かも。一人はプリウスに乗り替えられましたから、これからはハイブリッド車も狙い目かもしれませんね。

外車で唯一例外は、フォルクスワーゲンです。結構、期待出来ます。

世の中って面白いですね。

複数の陶芸家にお聞きしたところ、結構高級車に乗っているお客様は多いと言います。金持ちに縁がないのは木工家だけかもしれませんね。

コメント

  1. くわはら より:

    プログレは高級車では地味だからでしょうか。
    山形ではレガシーが多い気がします。雪国の事情でしょうね。

    私の経験だと、むくの家具を買われるお客さんは

    健康志向、自然派、オーガニック食、フェアトレードへの興味、パタゴニアの服、穏健な左派(朝日新聞、NHK)、通販生活(ミーレの掃除機、BOSEのウェーブラジオ持っている人多し)、真面目で物静か、見栄っ張りではない、創作への興味(手作りの趣味など)、夫婦仲好し、独身の公務員…
    というところでしょうか。

    金のあるなしを除けば自分に近いです。

  2. キラ より:

    スバルのお客様もいらっしゃいますね。
    クラウンがいないのは、権威主義的なお客様はいないからでしょうか。最近、人気ないしね。

    クワハラさんのお客様は比較的若い方が多いのでしょうか?うちは熟年世代が大半です。

  3. 匿名 より:

    熟年世代が多いですよ。若いご夫婦もいますが金額的には少ない。(そりゃそうだ)

    高級車ユーザー=外面重視でインテリアに興味なし…かとも思いましたが、イームズだのウェグナーだの有名海外製品を買いあさっているのかもしれませんね。