木工一覧

玉造り

昨日は、台風2号のうねりの影響を思い、午後に近場の甲殿海岸に行ってみますと、波はデカかったです。しかもうねりがバラバラで良くない。しかし、ショートボードが一人で挑戦しているし、今夜スイミングに行くなら、こっちがましかと決断しました。溺れそうになりました。年の功で何本か乗るりましたが、1時間で撤退。無理は禁物です。

Dsc_00010001_2 本日は、コートハンガーの先端に取り付ける球の製作です。

直径は5cmほど、材はケヤキです。この、日本刀の切っ先のような刃物は、元々扱いがデリケートなのですが、特に、球を削り出すのは難易度が高いです。

回転方向に刃物を突き出すのですから、ちょっとのことでロックします。球が吹き飛んだり、刃物でえぐれて台無しです。何より心臓に悪いです。Dsc_00320002 いつもちょっと憂鬱な作業ですが、今回は一度もひどいロックがなく出来ました。

これは、刃物の角度とか、なんら論理的解決策があったわけではなく、自然に体が動いたのです。何事も場数を踏むことですね。

外国の有名ターナーは球と球の接合部分をどんどん細く削ってゆき、とうとう弾けた瞬間、お手玉しているそうです。スゴイ!!

ウソです。でも、やれそうです。旋盤加工は手品みたいなもんですから。

Dsc_00410003 ほーら、良心市で買ってきた卵みたいでしょう。

私の場合、バンドソーで切り離して、ベルトサンダーで切り口を仕上げます。

ざっと、1時間の行程です。


イス出来ました2

Dsc_00050001 去年の2月にも、同じイスを作って、同じ題名でブログに載せたので”2”なのだ。

大分前に出来ていたのだが、塗料の乾くのが一回塗って、1週間もかかるので・・・・・。

今回、背もたれの高さを、お客様の体格に合わせて、2cm上げたのだが、全然印象が変わってしまった。失敗じゃ~。でも、こちらの方が普通のプロポーションです。オリジナルは、日本の空間を意識して低めにつくっています。そのお客様は、私のブログを読んでないので大丈夫です。

イスはもう、何回やっても、仕事は楽になりません。イス一本に絞ればそうでもないでしょうが、限界です。構造的にはテーブルと同じですし、より精密さが要求されます。なにしろ、パソコンには残していますが、作り方を忘れてしまいます。

Dsc_00190003 スズメバチが、塗ったばかりのオイルにつられてやってきました。

さしずめ、ラリパッパ状態か?

ところで、連休、十分に遊んだのに、やっぱり気分の乗らない状態が続いています。どうしてじゃ~?体調も良くないし。疲れでしょうか。南の島で、半年ほど過せばよいのでしょうか。

ブログも、気にないものになってしまいました。


ルーターマシン ROA-151

今日は近所のお客様へ、照明を届けてきました。馴染みなんで、しばらくほっといたんですが、私の財布が空になったんで、背に腹は替えられんのじゃ~!!

Dsc_00040001_3 昨年買った、ルータマシン、役に立っています。スムーズじゃ~!切れる~!!ビットによっては綺麗な鉋屑が出ます。

ルーターマシンについては、以前、知り合いのフラッシュ家具屋さんに聞いたところ「そんなにスムーズじゃない」と言っていたんで、諦めていたのですが、どうやら、詳しく聞くと、おっかなくて、あんまり使ってなかったようでした。なんじゃ~!

ずっと、デルタの卓上ルター/シェイパーを使ってきたのですが、外側のハンドルでビットの高さを調整できるので便利なんですが、あんまり芯が出てないのか、剛性がないのかビビるんです。まあ、価格が100倍も違うんですから、しょうがないんです。むしろ、大変お世話になりました。たぶん、ハンドルターを逆さに固定するタイプの方がいいのではないかと思います。

ルータマシンはなんといっても、刃先が見えるので、倣い加工のような量産は無論のこと、一品物の製作にも向いています。

エアーでヘッドが上下するので、広い定番を利用してボール盤としても利用していきたいです。そんなビットも用意されています。

不気味だった姿も、最近は愛らしく感じるようになりました。

Dsc_00910003 ただ、この異常なフトコロの広さは迷惑じゃ~。

一見医療機器のようなカラーリングは、年寄りをだまして「肩こりをを取っちゃお」なんて商売も出来そうです。効きそうな回転音ですので。行列が出来るかも。そっちの方が才能あるかも。

「おんちゃん、早ようこの機械で治療せんと、こりゃ~ガンになるで~」「アンタは足が臭いきに、うんと回転を上げちゃおきね~。ちょっと高こうなるけんど」木工以外だったら、どんどん発想わくな~。


個展のお知らせ。

Img_00030001 4月13日(日)~19日(土) 水曜定休日!! 神戸の住吉倶楽部にて個展を行います。

お近くの方は是非おいで下さい。染付けの村田 森さんとの二人展になります。お会いしたことはないのですが楽しみです。

少なくとも、はじめの2日と終わりの2日はおります。う~、夜の神戸楽しみじゃ。しかし懐は寂しい。


イスのデザイン

昨日は、5時半から飲みに誘われ、明るいうちから屋台で飲んでいました。はからずも、ビニール越しに見える桜は満開で、お花見となりました。

しかし、流石の飲んべ~の私も、ちょっと酒を控えて、仕事のピッチを上げようとしていた矢先だったので、出鼻をくじかれた格好です。5時間も飲んでいたので、セーブしたものの二日酔いじゃ~。でも今日は頑張りました。

Dsc_00170002 定番のイスを作っています。年に1度くらいですから、作り方を忘れます。

部屋から使っているのを持ってきて参考にしています。手前がやや初期の試作品。いい色になっています。

こうやって、まじまじ見ていると自分のイスも「まあまあOK,合格点」と思います。

飽きのこないデザインで、丈夫であれば使われていく中で、アバタもエクボ、美しくなってきます。デザインは80点でもいいわけです。これが無垢の家具のいい所です。我々は、別にハンス・ウェグナーの向こうを張る必要はないのです。やれデザイン、デザインと言っている人ほど、どうも勘違いしているようです。

Dsc_00100001 これは、このダイニングチェアーを作るための治具の一部です。青いスプレーを吹き付けてあるのは紛失を防ぐためです。

すぐ忘れるので、パソコンで作った「製作の手引き」が欠かせません。8ページもあります。このあたりパソコン、役に立っています。しかし、中にはどうやって使うのか全く思い出せない治具もあります。

このタイプのイスの製作は5回目ですし、ルーターマシンなどの機材の充実もあり、流石に楽に速く出来るようになって来ました。


木工家の良心

極悪非道な木工家にも、少しは良心というものがあって、たまには心を悩ますことがある。Dsc_00200001

写真は、現在製作しているダイニングテーブルの脚の部分だ。

4本足から2本足のこのタイプになって、一度も4本足を作ることなく、続いている。

脚は、部材の強度と正確な仕口が命だ。

そこで、この材料、シオジなんですが、重さが1,6kg、比重が0,45しかないんです。う~ん、やっぱり軽すぎや。せっかく、ここまで作ったのに~!普通に使う分には問題ないのでしょうが、もしも、地震とか非常の場合を考えると心もとない。(家がペシャンコになった場合はどちらにしても運を天に任せて下さい) それに、イスの脚と干渉するので、柔らかいと傷が付きやすいのです。

じゃあ、なんで、はなからそんな軽い材をと思われるかもしれませんが、このような分厚い材はあまりストックがないのです。本日は、秘蔵の盤から切り出して、作り直していました。いつまでもクヨクヨすりより良かったです。

このような、目の詰まった軽い材は、ヌカ目といって、狂いがないので精密な指物に向いています。それを柱に木取っていたのは、周りにキズがあったとか、そんな理由だったと記憶しています。

* よく、「ケヤキですか。それなら丈夫ですね~。重いでしょう?」なんて言われますが、とんでもない。ケヤキやシオジといった木は個体差が大きく、軽いものと、目が粗く重いものでは比重は倍も違います。使い方も全然違ってきます。山桜のように比重が殆ど変わらない木もあります。不思議です。


個展の実態

昨夜は、馴染みの店で軽く飲むつもりが、結局午前様で、5時間くらい飲んでいた事になる。あ~嫌だ。たまに、街で飲むと、どうせ最後はタクシーだからと、こうなってしまう。

昼飯も、個展期間中は毎日おいしい店にいけるので嬉しい。残念なのは、東来軒の五目中華が好きだったのに、高齢を理由にあっさり店をたたんでしまったことだ。本日は、大丸のすぐ北の蕎麦屋で食べたのだが、看板の着物のばあさんとは別に、べらぼうに感じの悪い仲居がいて頭にきた。もう暖簾をくぐる事はないだろう。

今日は、割合調子良く売れた。やっぱり、個展に詰めるのは、二日酔いがいいのか?

以前、ワインラックを買ってくれたA医師が、ダイニングテーブルを買ってくれそうだが、「天板が10cm短い」と言う。

「そのくらいは、ちょっと引っ張ったり、コスレばすぐ伸びますよ~」と言いながら、実測すると、私の用意したラベルの表示よりより20㎝長くて全然OKでした。相変わらずいい加減です。

「それとバイオリンチェアーを6脚作ってくれ~」と、太っ腹なことをおっしゃいました。金額的には大変結構な話ですが、6脚揃うとちょっと気持ち悪くなりそうなので、「ここは普通のダイニングチェアーでいきましょう」と提案して、話はまとまりました。

そこから、この先生の場合、シビアな値引き交渉が始まるのですが、大丸の営業もタジタジ先生も、私にかかれば”飛んで火に入る夏の虫”ですぐに交渉成立。

ただ、先生は昔から知っているし、いつでも私に直接注文出来るのですが、今回は、デパートと私を立ててくれたわけです。有難いことです。

近所のMさんは、画廊の中で堂々と「フロアライト、あとで、大丸通さず持ってきて~」と言うので、引きずってきてサインさせました。まあ、Mさんの場合、自社で大丸と相当量の取引があるようですが。

こんな感じで、地元での個展は、全く気取ることなく淡々と進んでいくのです。まあ、私の場合、どこでもそんなに変わりませんが。


個展始まりました。

Dsc_00090001_1 ガラ―ンとしてます。ウ~。もっと、お客さんが沢山いるときに撮っとけば良かったな。

本日は、木工のブログ仲間と言うのでしょうか、こういう関係はなんというのか知りませんが、わざわざ徳島県から来ていただいて、2時間くらい話し込んでいました。本名も聞かずじまいでした。ネットの世界は不思議だ。

ほぼ毎日、会場に詰めますので、帰りは高知市の酒場を吉田類ばりにレポートしようかと考えています。でも全然個展の売り上げがなかったらどうしよう?

パーッと使っちゃえば売り上げもついてくるかも・・・・・・・・そういう問題ではないかもしれませんが・・・・・・・・・実は、一昨年の個展、最悪の結果だったんで、今回はとてもお気楽です。

しかし、デパートも儲けてもらわなければならないので、そんな無責任なことを言ってはいけません・・・・・・・・・・・・でも、作家の先生は、これくらいで丁度いいのだ。


大工と鬼六

個展が近づくと、輸送の段取りや、プライスカードの製作やら、慣れてはいても大変だ。木工の場合、毎回引越しをしているようなものだ。個展をしなくても、飯が食えるようなら一番好いのですが。

Dsc_00100001_1 照明出来ました。うんと細い椿の木を使いました。

どうせならと、背を高くしました。これなら、値段も高く出来るし。ウッシッシ。

昨夜は全部、点灯させて過しましたが、結構いいもんです。薄くて、丈夫な土佐和紙を使っています。う~ん、意外にいけるかもしれません。

Dsc_00200003 ところで、この丸ホゾの直径は僅か6㎜です。我ながら上手く組むもんですね。

これには、秘密があります・・・・・・・・・・「大工と鬼六」の話、知っていますか?

暴れ川に橋を架けられず、困っていた大工が、自分の目玉と引き換えに、鬼に橋を架けてもらう話です。

実は私も、鬼と契約しているんです。それは、ホゾをピッタリ合わす代わりに・・・・・・・・・・・大嫌いな酒を毎日飲むように言われているんですぅ~。ヒャ~!!

大工は、鬼の名前を言い当てて、契約を解除してもらうのですが、私の場合はうまくいかず 「うんにゃ、違う!違う!」と言われてしまいました。

最近、どうやら酒が好きになってきたようなので、次は、身の毛もよだつほど嫌いな、美女に囲まれるよう契約を替えて貰いたいのですが・・・・・・・・。


製材する。

Dsc_00100001 今日は、昨日と違って朝から大忙しだった。

11時まで仕事をして、近所の杉本神社の春の大祭に詣でる。

次に。その隣にある、町営・ギャラリーコパの若手紙漉き職人の展示会を覗く。毎年、”貧者の一灯”で買い物をする。今年は折りよく、照明用の和紙をもらう。しかし、和紙業界もなんとかならんもんかね。木工より厳しいかも。

昼飯を食べて、先日買った、ホウと栗の製材に出発じゃ~!! 今日は、お昼寝はなし。

Dsc_00250002 初めての双名林業、3人がかりで、積み込みまでやってくれて、超楽チンでした。

ここの製材機は、帯鋸の横に、コントロールパネルがあるタイプですが、私はやっぱり、移動する台車の後端に、運転席のあるタイプが好きです。一長一短ありそうですが、銘木の加工には向いていると思います。第一カッコいい。

今回の、製材量は1,5立方で、楽々車に載りました。ハイエーススーパーロングは1トン位載せても、ビュンビュン走るし、ブレーキも効きます。よく働くわ。

Dsc_00370003 幸い、腰の調子はいい。桟積ではなく立て掛けて乾燥させる事にした。しかし、一人では辛い。写真はホウ。

今回、実験的な製材をしているのですが、今は秘密です。(見ればわかるんですけど)

段取りよろしく、たった半日で済んでしまった。

昼寝をしなくても働けるもんですね。